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SPIKE WARS -エピソード2 6足のスパイク登場-

メーカー横断履き比べ企画『スパイク・ウォーズ』

Icon kaneko 金子 達仁 | 2016/05/27

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Episode 2 ~6足のスパイク登場~


【登場人物】
聞き手(編集部)
マスターナガイ(永井秀樹=東京ヴェルディ1969=)

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◆人生初の「スパイク履き比べ」に挑む永井秀樹(45)。



東京ヴェルディ1969のクラブハウス。
柔らかな日差しが差し込むテラスに、編集部が持ち込んだ6足のスパイクが並べられた。
その顔ぶれは──。

1. NIKE/TIEMPO LEGEND Ⅵ HG-E

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2. ASICS/DS LIGHT X-FLY 2

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3. PUMA/EVOPOWER1.3FG

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4. MIZUNO/WAVE IGNITUS 4 JAPAN

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5. ADIDAS/X15.1HG LE
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6. UNDER ARMOUR/CLUTCHFIT FORCE HG JP
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──さあ、いかがでございましょう、マスター・ナガイ。もう20年以上プロの世界で生きてきていらっしゃるあなた様でも、こういう光景はちょっと目になさったことがないかと。
マスター永井 「だね。同じメーカーのスパイクで違う種類が並んでるっていうのはあっても、こういうのはないな」

──今年からマスター・ナガイには我がキングギアと契約していただいたわけですが、一般的な印象で言うと、“プーマづかい”の印象が強い。
マスター永井 「そらまあ、マラドーナに憧れた世代だからね」

──ちなみに使用したプーマのスパイクの中でベストワンをあげると?
マスター永井 「う~ん、一番長い期間履いたのはパラ・メヒコかもしれないけど、ベストとなると、Jリーグ開幕のころに履いてたスフィーダってやつかな。俺、カカト周りのフィット感をわりと重視するのね。スフィーダはその点が最高だった」

──プロ入りしてからずっとプーマでしたっけ。
マスター永井 「いや、実は3年ぐらいだけ、アディダスを履いてた時期もある。フリューゲルスとマリノスが合併した時ね。いまになってはちょっと後悔。浮気、しなきゃよかったなって(笑)」

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◆後輩の澤井選手も興味津々。





 とその時、着替えを終えたヴェルディの若手選手が通り掛かる。興味津々で足を止めた。
 その中の一人に、マスター・ナガイが声をかけた。
マスター永井「お~い、ダイスケ、お前いまスパイク何履いてんだっけ?」
「あ、ボク、ナイキです」
マスター永井「どんなスパイクが好きなのよ」
「あ、ボク、人工皮革じゃないとダメなんです」
マスター永井 「なんで」
「天然皮革のスパイクだと、だんだん型が崩れてくじゃないですか。あれがダメで」
マスター永井 「おいおい、それは型が崩れるじゃなくて、馴染むっていうんだよ」

──高木大輔選手20歳。天然皮革がダメ。そういう世代が出てきてるんですね。
マスター永井 「ね、改めて聞いてみると俺もちょっとビックリする」

──軽さを追求する選手が多いのも、最近の傾向かもしれません。
マスター永井 「それはあるね。俺なんかは、正直あんまり気にしないっていうか、むしろちょっと重みがあった方がしっくりきたりするんだけどね」

──発起人Kによると、たぶん、スパイクに軽さを求めるようになる選手が増えたきっかけは、中田英寿さんではないか、と。アッパーの素材や形状にこだわる選手が多かった中、あの方だけはとにかく軽くしてくれとメーカーに要求をしていたと。
マスター永井 「そんなに違うかなあ。重いか軽いかで」

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◆まずはスパイクの重量を比較する。





──ま、そこは個人差のあるところでしょう。実は今後、キングギアでは販売されているすべてのモデルの重さを測り、表示しようということにしております。今回のモデルも、すでに計測済でございます。
マスター永井 「へ~え、じゃ、ちょっと俺も持ってみていい? どれが一番重いんだろ」

──いかがでございますか?
マスター永井 「このモデルの中では、プーマがダントツで軽いね。重いのは‥‥ナイキかな。意外だな、ナイキのスパイクって、とにかく軽量ってイメージがあったから」

──さすがマスター! お見事でございます。軽い順から発表していきますと──。

PUMA/EVOPOWER1.3FG
181・5グラム
Thumb puma yoko


ASICS/DS LIGHT X-FLY 2
198・5グラム
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UNDER ARMOUR/CLUTCHFIT FORCE HG JP
201
・5グラム

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MIZUNO/WAVE IGNITUS 4 JAPAN
211・5グラム
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ADIDAS/X15.1HG LE
240・5グラム
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NIKE/TIEMPO LEGEND Ⅵ HG-E
247・5グラム
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──一番軽いモデルと一番重いモデルとでは、片足で66グラム、両足で132グラムの差があるということになりました。
マスター永井 「両足で水がコップ1杯分。どうなんだろうなあ。疲れるか疲れないか。俺はあくまで心理的なものなんじゃないかと思うんだけど」

次回、いよいよ試着、そして採点!

取材協力/東京ヴェルディ1969

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◆次回より試着、そして採点スタート。








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