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最終戦で信州ダービーレジェンドマッチも開催!フットサル・ボアルース長野GMの土橋宏由樹氏が語る復興への想い

新年号初めての新春を迎えた2020年。「令和」の幕開けに沸いた2019年は、多くの自然災害が私達を恐怖に陥れた年でもあった。そのなかでも特に大きな爪痕を残したのが、台風19号による豪雨災害だ。長野県では、千曲川の氾濫などもあり、被害額はおよそ2500億円。今もなお、避難生活や仮設住宅での生活を余儀なくされている方も存在する。 このような状況にある長野県の復興を支援するために、長野県内のスポーツ団体はさまざまなチャリティー活動が頻繁に行われている。 今回は、ボアルース長野フットサルクラブのGMを務められている土橋宏由樹さんに、活動や長野県の現状についてお伺いした。

Icon fopv vbvqbakadu 白鳥 純一 | 2020/01/07
選手からGMに転身!元ヴァンフォーレ甲府土橋宏由樹が語るセカンドキャリア 

土橋宏由樹さんのプロフィール
 1998年にヴァンフォーレ甲府に入団しMFやDFとしてプレーした後、2006年には松本山雅FCに移籍。2008年にはAC長野パルセイロに入団し、2011年引退。引退後はAC長野パルセイロのアンバサダーに就任を経て、2017年より現職。  

――まずは、プロサッカー選手の経験をお持ちでありながら、フットサルチームのGMに就任された経緯を教えて下さい。

 AC長野パルセイロのアンバサダーとして活動していた時、ボアルース長野フットサルクラブの社長である若林順平さんに声をかけていただいて、GMに就任しました。

サッカー界からフットサルに足を踏み入れた当初は、周囲に驚かれたこともありましたが、素晴らしいメンバーに囲まれて、楽しみながら夢のある仕事ができていると思っています。
 

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――以前にキングギアのインタビューに答えていただいた時、長野県のサッカー界が持つ可能性について言及していらっしゃいましたね?
  

僕は、一度きりの人生のなかで、「誰と何をやるか」を最も重視しています。 現役時代に松本山雅への移籍を決めたのも、現在はクラブで社長をされている神田文之さんに声をかけていただいたことがきっかけでした。

フットボール専用スタジアムが2つある恵まれた環境と、サッカー発展の余地があった長野県に魅力を感じましたね。
 フットサルはアリーナ競技でサッカーと異なる点も多いですが、開拓する楽しさやポテンシャルを感じながら、日々活動しています。

以前のインタビュー:選手からGMに転身!元ヴァンフォーレ甲府土橋宏由樹が語るセカンドキャリア 

 ――今年は台風19号が発生しました。クラブ事務所の近くを流れる千曲川の氾濫など、大変なご状況だったと思いますが? 

今回の台風19号が発生した時には、サッカー界の方をはじめとする多くの方にお声がけいただいて、あらためて「スポーツの力」を感じさせられましたね。本当に感謝しています。
      

――そういった想いが形となり、復興
Tシャツの制作販売や、長野県で活動するスポーツチーム募金活動など、多くの復興活動を実施されることとなりましたね?
  

長野県内でスポーツに携わるみんなの想いが、力になった結果だと思っています。被災された一人でも多くの方々に元気を与えられるように、今後も継続して活動していきたいです。

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「がんばろう長野 台風19号復興支援チャリティーTシャツ」と題し、受注販売されたTシャツ。売上は被災地域に寄付されるとのこと。

 参加スポーツ団体(8スポーツ団体)
信州ブレイブウォリアーズ(バスケットボール/Bリーグ)、ボアルース長野(フットサル/Fリーグ)、信濃グランセローズ(野球/BCリーグ)、VC長野トライデンツ(バレーボール/Vリーグ男子)、長野ガロンズ(バレーボール/Vリーグ男子)、ルートインホテルズ ブリリアントアリーズ(バレーボール/Vリーグ女子)、SC軽井沢クラブ(カーリング)、松本山雅FC(サッカー/Jリーグ)

長野県内で活動するスポーツチームによる募金活動も、各地で積極的に行われている。ボランティアに積極的に参加してくれる方や、学生が小遣いから募金をしてくれる様子を見て、「あらためて人の温かさを感じた」と土橋さんは語る。

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土橋さんご自身も、復興支援活動や炊き出しなどを積極的に行っている。  

――ボアルース長野フットサルクラブでは、震災以後の試合を入場無料にされるなど、大胆な試みも実施されておられます。土橋さんにとって、地域のなかでスポーツクラブが果たす役割はどのようなものだとお考えですか?

スポーツクラブというのは、地域とともに歩み続ける「シンボル」でなければいけないと思っています。スポーツである以上、勝敗に一喜一憂することも大切ですが、それがクラブのすべてではないと思っています。
 

プロ選手である以上、身体を作って目先の試合でベストを尽くすということはもちろん大事ですが、それ以上に活動させていただいている長野県を復興させるための活動も大切だと感じ、そちらのスケジュールを優先させたこともありました。 

ときには、スポーツの勝負よりも大切なものがあるのではないかと個人的には感じているので、これからも信州で活動するスポーツチームが力を合わせて、復興をサポートしていきたいと思います。

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――長野県外の人にやってほしいことはありますか?
 

募金やボランティアなどの方法が一般的ですが、それがすべてではありません。個人が出来ることは限られていると思うので、「何かしてあげたい」と思ってくれるだけでも嬉しいです。

まずは現状に目を向けてもらって、そのなかで何が出来るか考えるということが大切だと、個人的には感じています。      

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12月22日(日)のボアルース長野のホームゲーム最終戦(ホワイトリングメインアリーナ)では、前座イベントとして「AC長野パルセイロレジェンド vs 松本山雅FCレジェンド」の信州ダービーレジェンドマッチを開催。募金活動や「がんばろう長野チャリティーTシャツ」の限定販売なども行われた。

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長野パルセイロレジェンド
 
加藤 慎也 籾谷 真弘 松裏 英明 髙野 耕平 
竹越 夏基 寺田 洋介 塩沢 勝吾 浦島貴大 

松本山雅FCレジェンド 
三栗 寛士 白尾 秀人 鐡戸 裕史 小澤 修一 今井 昌太 
飯尾 和也 矢畑 智裕 斎藤 智閣 須藤 祐介 鐡戸 裕史

――今後の活動について教えてください。 

まだ県内には、仮設住宅で生活されている方がいらっしゃる状況です。「復興」のゴールはなかなか見えにくいですが、今後も何が出来るかを考えながら、スポーツの力で夢や笑顔を届けて形にしていきたいと思います。