比江島慎、河村勇輝が熱狂に沸いた2023-24年シーズンを振り返るBリーグ年間表彰式
広島ドラゴンフライズの優勝で幕を下ろしたプロバスケットボールリーグ・Bリーグの年間表彰式「B.LEAGUE AWARD SHOW 2023-24」が5月31日に都内で行われ、河村勇輝選手(横浜ビーコルセダーズ)、比江島慎(宇都宮ブレックス)ら各タイトル受賞選手がセレモニーの終了後に取材に応じ、今季の総括やパリ五輪への思いを語った。©B.LEAGUE
昨夏のW杯で日本代表のパリ五輪出場権獲得に貢献した比江島慎選手が、6年ぶりに参加した表彰式の終了後に取材に応じ、目覚ましい変化のあった2023-2024年シーズンを振り返った。
画像提供 / B.LEAGUE
表彰式では「自信を持ってのシーズン。プレッシャーもあったが、高確率で決めることができて良かった」と喜びを語った。
昨夏のW杯で日本代表のパリ五輪出場権獲得に貢献した比江島慎選手が、6年ぶりに参加した表彰式の終了後に取材に応じ、目覚ましい変化のあった2023-2024年シーズンを振り返った。
――アプリ内で最も応援された選手に贈られる『バスケットLIVE On Fire大賞』を受賞されました。比江島選手ご自身は、ファンの皆さんのSNSをご覧になられることもありますか?
比江島: 頻繁にSNSを見たり、返信することはできていませんが、SNSだけではなく、本当に毎試合どこに行っても皆さんの本当に熱い思いを感じ取っていますし、「応援されているな」と思いながらプレーしています。
筆者撮影
――6年ぶり3度目の『ベストファイブ』にも選出されました。
比江島: チームの東地区優勝が評価されたのかな」と思っているのですが、歳を重ねてもこの舞台に戻ってこられたことで、自分自身も成長を続けられている証になったと思います。この年齢で、宇都宮ブレックスの選手としてこの舞台に戻ってこられたことは、個人的には本当に嬉しいです。
――成功率44%で『3ポイント王』も獲得されました。
比江島: 日本代表での活動を経て、シーズン開幕当初は『クイック』や『ディープ』を試みていたこともあって、ゴールの成功率があまり高くなかったんですけど、目の前の課題に取り組みながら、徐々に調子を取り戻して、シーズンの後半には成功率を上げることができました。(パリ五輪のある)この夏に向けて自身につながったと思います。
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ーーチームメイトのD.J・ニュービル選手がMVPを獲得されました。一部では「比江島選手が受賞するのでは……?」と言われていましたが、D.J・ニュービル選手の受賞についての思いを聞かせてください。
比江島: 正直、僕がMVPを取ったらもう…(苦笑)
「べストファイブに選ばれる可能性はあるかな?」と思っていたんですけど、MVPは「絶対にニュービルがもらうべきだ」と思うので、ニュービルの受賞はチームメイトとして素直に嬉しいですし、彼はMVP値する活躍でチームを引っ張ってくれたと思います。
――D.J・ニュービル選手のすごさはどのあたりにあると感じますか?
比江島: 全てが“1級品”ですからね。ニュービルが大阪エヴェッサにいる時から「Bリーグで1番スキルが高くて 止めづらい選手」だと僕は思っていたので、宇都宮に移籍した今もそこは変わらないなと。シュートだけではなく、仲間を信頼してアシストもしてくれますし、チームメイトになって初めて知った彼のディフェンスに対する高いメンタリティもありますから、さまざまな点でMVPに値する選手なのかなと思います。
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――今年の表彰式は大変豪華な演出だったように思います。
比江島: そうですね。僕は本当に6年ぶりに参加しましたが、その頃よりも華やかで演出にもこだわっていて、とても幸せな空間で挨拶させてもらえました。
筆者撮影
昨季に引き続き「レギュラーシーズンベストファイブ」と「アシスト王」獲得した河村勇輝選手(横浜ビーコルセダーズ)は授賞式終了後に取材に応じ、今季を振り返った。
ーーセレモニーを終えられた今の気持ちを聞かせてください。
河村:普段はコートでその削り合っている選手たちと一緒に楽しめた、とても良い時間でした。
――2年連続で「レギュラーシーズンベストファイブ」に選出されました。
河村:「自分が選ばれる」とは思っていませんでした。「チームを勝利に導いた選手は僕以外にもたくさんいる」と思っていたので、賞をもらった時は、正直に言うと複雑な気持ちになりました。
――来季以降に獲ってみたい賞はありますか?
河村:そこまで意識するタイトルはありませんが、ディフェンスを僕の強みにしたいと思っているので、(あえて挙げるなら)「べストディフェンダー賞」でしょうか。もし貰うことができたら、やっぱり嬉しいだろうと思います。
あとは3ポイントシュートを高い確率で決められたら、僕にとっても選手としても大事なことだと思うんで、「3ポイント王」を目指すわけではありませんが、最終的に選手として成長してくなかでそういった賞も獲れたらいいなと思います。
ーー横浜ビーコルセダーズは残念ながらCS進出を逃してしまいましたが、プレーオフに挑む他のチームの戦いぶりや、ファイナルの激闘を見て河村選手ご自身が感じられたことは何かありますか?
河村:あのCSの場で「僕たちも試合したかったな」という思うことはもちろんあります。
でも各チームがレベルの高い試合を繰り広げている様子を見ると、「僕らは果たしてCSに相応しいゲームができたのだろうか?」と感じさせられたこともあって、正直に言うと「まだまだ半信半疑な部分があるな」と。
(CSを見ていると)「Bリーグで優勝するのは本当に大変なことなんだ」と思いましたし、(個人としてもチームとしても)まだまだ成長しなければならないと感じています。
――セレモニーの時に対面された小野伸二さんの印象を聞かせてください。
河村:オーラがすごかったです。サッカーという他の競技ではありますが、本当に素晴らしい実績を残されている方からトロフィーを受け取ることができたのは本当に光栄ですし、BリーグもJリーグと同じように盛り上がりながら、発展していければいいなという風に思っています。
――セレモニーでのボーイズグループのメンバーのようなファッションスタイルも印象に残りました。
河村:僕はもう、全部言われるがまま、されるがままにしたので。僕のこだわりはないです。僕は会場に入るのが結構早くて、今日はスタイリングを早めに終えたんですけど、「全員こんな感じなのかな?」と思っていたら、僕以外はみんな普通のスーツを着用していて。
(式が幕を開けたら)「僕だけか……」と。何かちょっと浮いているというか、「やられたな」みたいな感じはありますけど……。(苦笑)
でも、このような機会がないとなかなかできないですし、こういった形で皆さんに喜んでいただけるのであれば、僕にとっても貴重な機会なのかなと思います。