オシャレにテニスを楽しむ!テニスタグラマー髙橋菜々さんが描くライフスタイル革命VOL.1
スポーツには、勝敗だけでは測れない価値がある。競技を通じて出会った人々との思い出は人生の宝物であり、そこで自分自身を再発見することもあるだろう。今回、登場する髙橋菜々さんもそんな一人だ。彼女はテニスとファッションを融合させ、「オシャレしながらテニスをしよう」というテーマを掲げる“テニスタグラマー”として注目を集める。「テニスをもっと気軽に楽しんでほしい」という髙橋さんの思い、その背景や彼女が歩んできた唯一無二の物語を、余すところなく語ってもらった。
「負けても楽しい!」と思えたテニスとの出会い!
画像提供 / 髙橋菜々(本人)
スポーツとの出会いは本当に自然な流れで、小学生の頃から家族の大半がテニスをしていたので、私も週に一度、1時間程度のテニススクールに通っていました。そして、中学・高校ではテニス部に入ってと私の日常の一部になっていきました。それでも、高校の部活を引退した時、一度テニスから離れることになります。
画像提供 / 髙橋菜々(本人)
なぜあの時テニスをやめたのか、正直なところ自分でもはっきりとはわかりません。ただ、当時は”競技としてのテニス”にはそれほど魅力を感じていなかったのかもしれない。試合には出ていましたが、勝敗にこだわることはなく、ただラケットを振ってボールを打つ、その動作が楽しかったんです。負けても悔しいというより、「楽しかったな」と思うことが多く、勝っても「次の大会に向けて頑張ろう」という感じではありませんでした。単純に、テニスそのものを楽しんでいたんですよね。
7年ぶりの再開、再び感じたテニスの魅力
撮影/長田慶
コロナ禍で運動不足を感じ、約7年ぶりにテニスを再開しました。家から車で程よい距離の場所にオートテニス(テニスのバッティングセンター)があり、通い始めました。再開したテニスは、以前のような競技志向ではなく、主にストレス発散のために楽しんでいます。
撮影/長田慶
私がテニスに惹かれる理由は、その動作の魅力にあります。ラケットを振ってボールを打つという単純な動作が、私を引き込んでやまない。それに加えて、テニスボールを打つ時の音にも大きな魅力を感じています。ラケットやガットの種類によって音が違い、その音の違いが面白く、どういう振り方をしたら良い音が鳴るのかを探るのも楽しいんです。
インスタグラムで広がるテニスの世界
画像提供 / 髙橋菜々(本人)
インスタグラムで壁打ちの動画をアップしています。きっかけは、壁打ちが身体だけでなく、精神的にもリラックスできるからです。4〜5分間、ずっと壁に向かって打ち続けると、とても落ち着くんです。ある時、後ろから撮影した動画をインスタにアップしたところ、多くの反応がありました。
当初は顔出しをする予定はなく、ただ自分のテニスの様子を見てもらいたかったんです。また、ラケットによって打つ音が違うのが面白く、その音を聞いてもらいたかったので、後ろ姿だけの動画を1年くらいアップしていました。すると、徐々に人気が出てきて、これを形にしようと思い本格的にSNSで発信していきました。
撮影/長田慶
この活動を通じて、テニスへの入り口の選択肢が増え、少しでもハードルを低く感じてもらえるのではないかと思い、「テニスタグラマー」としての活動を始めました。
海外からも支持!テニスタグラマーとしての成長
撮影/長田慶
最初のフォロワーは韓国の方が多く、当時韓国ではコロナ禍でテニスブームが起きていました。ゴルフが流行していたものの、より手軽に楽しめるテニスが人気を集めていたのです。ソウル市内には部屋サイズの小さなテニスコートもあり、テニスの多様化が進み、多くの人々がテニスを楽しむようになりました。そのような背景から、韓国のフォロワーが急増したのです。
撮影/長田慶
ハッシュタグを韓国語でつけたりしてアプローチしたりしました。元々韓国が好きで韓国語も勉強していたので、それが役立ちました。また、ラケットやガットの種類などの使った率直な感想を載せることで、日本のテニス愛好者のコアな層にも支持されるようになりました。フォロワーとの情報交換を通じて、おすすめの道具や参考になる情報を共有することで、活動が広がっていきました。
忘れられない2本のラケット
忘れられないラケットは、今も使っているラケットとウッドラケットの2本です。
画像提供 / 髙橋菜々(本人)
1本目は、HEAD(ヘッド)というメーカーのSPEED MPというラケットです。テニスを再開した時、約7年間のブランクがあった為、昔使っていたラケットは合わず、その時、先輩からラケットをいただいたり、オートテニスにあるラケットを借りたりしていたのですが、ある時オートテニスのスタッフが「これがいいと思うよ」と紹介してくれたラケットがHEAD/SPEED MPでした。
そのラケットは本当に振りやすく、音も素晴らしく、「これだ!」と感じました。それからずっとそのラケットを使っています。
画像提供 / 髙橋菜々(本人)
もう1本は昔のウッドラケットで、Wilson(ウィルソン)のChris Evert AUTOGRAPH(クリス・エバートオートグラフ)です。非常に古いラケットですが、これも振った時に「これだ!」という感覚を覚えました。まるで相棒を見つけたような感覚です。この2本のラケットが、私にとって忘れられない存在です。
テニスシューズとファッションの融合
撮影/長田慶
テニスシューズを選ぶ際には、テニスだけでなくファッションとも合わせることを重視しているので、普段の私服にも合うテニスシューズを選ぶようにしています。テニスはラケットや着替え、シューズなど荷物が多く、それを少しでも軽減したいんです。テニスシューズでなくても利用できる場所では、テニスシューズではないお気に入りのスニーカーを履いてやっています。
画像提供 / 髙橋菜々(本人)
私の考えでは、競技としてのテニスと、自分が楽しむためのテニスは別物です。テニスはメジャーなスポーツですが、始めるにはハードルが高いと感じる人も多いんです。だからこそ、テニスウェアだけでなく普段着でテニスができることを発信し、テニスのハードルを下げたいと思っています。
VOL2につづく。
髙橋菜々(たかはしなな)
1996年1月28日生まれ、神奈川県出身。コロナ禍に入り1人で出来る運動として「ひとりテニス」テニスの壁打ちを始めたところSNSで話題に。現在「Gina STYLE MEMBERS」としても活動。