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【パリ2024オリンピック】レジェンド対決「Legends Are Made」

パリ五輪オリンピックが開幕してから、連日テニスの試合と試合情報を見るのが日課になり、自分の生活リズムも随分変わった。パリ仕様の生活を送っている。今回はジョコビッチ選手vsナダル選手のレジェンド対決について話したい。この試合を観ている際、SNSで試合について呟きながら観戦していたため、どっちを応援しているのか質問が来ていた。正直この対決が観れるだけで嬉しくて、この試合がどんな展開になっても楽しいし嬉しいと思い観ていた。※トップ画像出典/Corbis via Getty Images

Icon img 9605 1  1 髙橋菜々 | 2024/08/09

最後かもしれないレジェンド対決

「スタッド・ローラン・ギャロス」赤土のクレーコートで行われているパリ2024オリンピック。試合の合間に映る赤土で汚れたシューズとソックス。プレーに入る前にシューズをラケットで叩いて、シューズ裏の赤土を落とす姿。この会場ならではの光景である。第2ラウンドのノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)vsラファエル・ナダル選手(スペイン)の戦いは、テニスファンであれば楽しみにしていた人も多いのではないだろうか。
まずは、お二方の情報をおさらいしていこう。

スペイン代表のラファエル・ナダル選手
38歳。世界ランキング159位(ATP)。22度のグランドスラム優勝、今回のオリンピック会場で行われる全仏オープンでは史上最多の14度優勝、「赤土の王」と呼ばれている。今季での引退を示唆。グランドスラム世界四大大会全てとオリンピックで優勝する事を「生涯ゴールデンスラム(キャリア・ゴールデンスラム)」というが、既に成し遂げている。

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出典/Corbis via Getty Images

セルビア代表のノバク・ジョコビッチ選手
37歳。世界ランキング2位(ATP)。史上最多の24度のグランドスラム獲得。2024年6月に膝の手術をしたものの、脅威的な回復力で同年7月に行われたウィンブルドンでは準優勝。パリ2024オリンピックで初優勝をかざった。「生涯ゴールデンスラム(キャリア・ゴールデンスラム)」を達成し、同種目で史上最年長の金メダリストとなった。

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出典/Corbis via Getty Images

ジョコビッチ選手とナダル選手の初対戦は2006年の全仏オープン準々決勝。それから18年間、お互い世界のトッププロ選手として活躍し続け、テニス界を大いに盛り上げてきた。この2人の戦いは今大会で60回目の対戦となり、結果は2-0(6-1.6-4)でジョコビッチ選手の勝利。これでジョコビッチ選手は31勝29敗となった。

試合内容

第1セット目はジョコビッチ選手が1ゲームしか落とさず6-1で先取。流れはジョコビッチ選手にあるなと思い観ていた。
続く第2セット目も4-0でジョコビッチ選手がリード。もう勝利も目前だと思っていた矢先、ナダル選手が挽回し4-4に。続く2ゲームをジョコビッチ選手が連取し、ジョコビッチ選手の勝利。1時間43分で試合は終わった。

第2セット目のナダル選手の挽回は、本当に素晴らしかった。この急に展開が変わる感じ、これがテニスだなと。
一番印象に残っているのは第2セット8ゲーム目。ナダル選手がこのゲームをブレイクするラストのポイントがとにかくすごかった!ジョコビッチ選手のセカンドサーブから始まりラリーが続く。ラリーで左右に振られても喰らいつくナダル選手。ジョコビッチ選手のアプローチショット(コートで後ろから前に移動するためのショット)をロブで返し、ジョコビッチ選手がスマッシュ。このスマッシュでジョコビッチ選手がポイントを取ったと思っていたら、それをナダル選手が返してバックサイドからフォアでクロスにショットを決め、このゲームをブレイク。

テニスの試合では、サーブを打つ側がゲームを取れば「キープ」、レシーブ側がゲームを取れば「ブレイク」と言う。「ブレイク(break)」には壊すや破るという意味があり、サーブを打つ側が有利な状況に対しレシーブ側が相手の有利な状況を壊すという意味から「ブレイク」という。本当に熱いブレイクとなった。

ナダル選手はショットを決める時に下を少し出していて、いわゆる「ペコちゃん」のような表情になる瞬間がある。この試合でも「ペコちゃん、やってる!!」と独り興奮しながら、スローのリプレイ映像を楽しくみていた。

対するジョコビッチ選手は冷静すぎるのだ。
冷静すぎて「何でそんなにテンションが低いのか」と思う時もあるくらいなのだが、今回の試合では冷静さはあったものの何か違う空気感があるように思えた。ナダル選手がポイントをとった際にジョコビッチ選手が、サムズアップをしていた。互いに尊敬できるライバル関係であり、本気の戦いをしている中にも「愛あるなぁ」と勝手に感じていた。

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出典/Corbis via Getty Images

最高なエンディング

ジョコビッチ選手が勝利し試合は終わった。試合が終わった瞬間、Sam Tinnesz 「Legends Are Made」が会場で流れた。

試合が終わり両選手がネットを挟んで握手する直前にこの曲が流れ始めたことで、私の感情も大爆発。レジェンド同士の熱い最高な試合に、エンディングまでこんなに最高だなんて。

個人的にこの曲が好きということもあり、本当にすばらしい試合を観れたという満足感がたまらない!この選曲をした方に、そしてあのタイミングで曲を流して下さった方に、いつかお礼がしたいと思うほどにこの夏一番感動した。

私も強気で行きたい時にこの曲を聞いている。気合い入るのでおすすめだ。

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出典/Corbis via Getty Images

プレー以外にも注目

試合の合間、ボールガールが笑みを隠し切れない表情をしている瞬間が映った。
私も彼女だったら同じをことをすると思う。「分かるよ、その気持ち」。緊張感に加えて、会場を包む、あの空気と熱気に一周まわって笑ってしまうよね。

そしてこの試合に限らずだが、プロの試合を観ていて感じるのは主審・副審の技術の高さ。現地で観戦していても画面越しで観ていても、そのすごさをひしひしと感じる。いつか審判をやられている方にお話を伺ってみたい。


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