発起人Kの独り言・番外編 vol.17『体脂肪29.9%からの大逆襲/イケてる身体に俺はなる! その10・脇毛を剃って、やる気にターボがかかるわたし』
子供と一緒にプールに行ったときに、恥ずかしくない身体になる! お酒大好き、運動嫌いなキングギア発起人の金子達仁(50歳)は、パーソナル・トレーナーと出会い、イケてるボディを目指してトレーニングを始めた。当初はあまりのキツさに心が折れかけたが、徐々に成果が現れ始めたことでやる気が出てきて…。
金子 達仁
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2016/11/29
トレーニングを始めて約10日。
第三者から身体つきの変化を指摘してもらえたことで、萎えかけていたわたしのやる気には、一転してターボがかかった。
いまにして思えば、そもそもパーソナル・トレーナーのキム・ガンミョン君をわたしに引き合わせたのは、我がキングギアの“キング”こと池田君である。
そして「なんか首回りがスッキリしてきましたね」と言ってくれたのも、他ならぬ池田君だった。
仕組まれたか?
タイミングもまた絶妙だった。悪夢のような筋肉痛に襲われる期間を乗り切り、けれども果たして続けるべきかどうか迷い始めたタイミングでの「スッキリしてきましたね」である。
長く運動から遠ざかっていたクライアントが、トレーニング初期にいかなる心理状態に陥るかを熟知したパーソナル・トレーナーであれば、なおかつ友人がクライアントの近くにいるとなれば、作を弄してきた可能性はある。
で、まんまとはまってしまったわたくしでした。
たった10日で他人が気づくぐらいなんだから、このまま続けていったら‥‥ムフ♡。
我ながらおめでたいったらありゃしないのだが、これはあくまでもトレーニング開始から2カ月が経った段階だからこそ言えることで、この時点でのわたしは幼稚園児のような素直さで池田君の言葉に飛びついたのだった。
冷静に分析してみれば、池田君はあくまでも「なんとなく」という曖昧な表現を加えて「スッキリしましたね」と言ったのであって、断定していたわけではまったくなかったのだが。
ともあれ、ひょっとしたら首回りが0・02センチほどスリムになっただけかもしれない状況を、わたしの潜在意識はあたかも2センチほども贅肉がそげ落ちたかのように受け止めた。状況を自分に都合よく解釈できてしまうのは、昔から変わらない特技でもある。
だが、そんなわたしであっても、さすがに無視できないことがあった。
どれほど気のせいか、と思おうとしても、思い切れない問題があった。
匂いである。
キム・ガンミョン君のトレーニングはキツい。当然、汗をかく。水分の補給もマメに行っているので、よけいにかく。 それが、臭いのだ。
もし他人から立ち上ってきたものであれば、わたしはあからさまに嫌悪の色を浮かべていたことだろう。なんというか、たくさんかいた汗を瓶に集めて10日おいて発酵させました、みたいな、嫌な意味で濃密かつ芳醇な匂いが、わたしの全身、特に脇の下あたりからプゥ~ンと漂うようになったのである。
もちろん、ガンミョン君は何も言わない。
なので、気のせいと思い切れない部分はありつつも、わたしは問題を放置していた。せいぜい、お出かけ前にデオドラント効果のあるスプレーだかなんかをシュッとやるぐらいだった。
しかし、ある日状況は突然一変した。
「くさっ! なんなの、その汗くささは!」
情け容赦のない一言を浴びせてきたのは、言うまでもなく、ヨメだった。 あ、やっぱり。俺って臭かったよね。これって加齢臭ってヤツだよね。ついに現実を直視せざるをえなくなったわたしは、すぐさま動いた。
どう動いたかというと、ネットで調べた。
調べているうちに、ついゲームをやってしまったり、ヨメに見られたら気まずいサイトに行ってしまったりしてるうち、なぜかリオ五輪の体操競技にまつわるトピックスがまとめられたサイトにたどりついていた。すっかり加齢臭対策を忘れていたわたしの目を惹きつけたのは、こんなタイトルだった。
「世界中が内村のアレに騒然!」
アレって何よ‥‥というベタな期待からクリックしつつ、「どうせこういうのって大したことねえんだよな」と冷めたところもあったわたしだったが、意外や意外、掲載されていた情報はなかなかに興味深いものだった。
書かれていたのはこういうことだった。世界王者となった内村選手だが、彼が腋毛を処理していなかったことが、欧米でちょっとした波紋を呼んでいるという。
近年、欧米では男性と言えども腋毛を処理するのがエチケットとして一般化しつつあり、その理由の一つとして、腋毛に汗が付着することで匂いが発生することがあげられている──。
それだ!
わたしは即座に飛びついた。さっそく風呂場にこもり、普段はスキンヘッドにするために愛用しているシックの『ハイドロ5』を腋にあてた。ひげそりで剃るにはちょっと長すぎるか、と思わないこともなかったのだが、強引にゴリゴリあてているうち、腋毛はすっかり剃り落とされた。
ネットには「腋毛を剃ったりしたらチクチクしてたまんねえだろ」といったコメントもあり、実はわたしもそこを一番心配していたのだが、どうしてどうして、腋の下はチクリともしなかった。
どうやら、チクリと刺激を与えるには、腋毛というものはあまりにもへなちょこすぎるというか、端的に言ってしまえば細すぎるのである。 でもって、効果は絶大だった。 腋毛を剃ってからというもの、自分の汗を臭いと思うことはなくなった。ヨメから何か言われることもなくなった。
久米宏さんは「耳の裏をよく洗えば加齢臭はなくなります」みたいなことをおっしゃっていたらしいが、個人的な実感から言わせてもらうと、その100倍は効果的だった。 自らの悪臭から解放されたことで、わたしのやる気にはさらなるターボがかかった。
ただの一度もサボることなく、それどころか遅刻すらすることなく、わたしは『ボディゴールド』に通い続けた。
そして1カ月がたった。
待っていたのは、驚愕の事実だった。大げさではなく、マジで。
取材協力/人気の隠れ家マンツーマンジム(代々木上原徒歩5分)に興味を持った方は、上のバナーをクリック!
第三者から身体つきの変化を指摘してもらえたことで、萎えかけていたわたしのやる気には、一転してターボがかかった。
いまにして思えば、そもそもパーソナル・トレーナーのキム・ガンミョン君をわたしに引き合わせたのは、我がキングギアの“キング”こと池田君である。
そして「なんか首回りがスッキリしてきましたね」と言ってくれたのも、他ならぬ池田君だった。
仕組まれたか?
タイミングもまた絶妙だった。悪夢のような筋肉痛に襲われる期間を乗り切り、けれども果たして続けるべきかどうか迷い始めたタイミングでの「スッキリしてきましたね」である。
長く運動から遠ざかっていたクライアントが、トレーニング初期にいかなる心理状態に陥るかを熟知したパーソナル・トレーナーであれば、なおかつ友人がクライアントの近くにいるとなれば、作を弄してきた可能性はある。
で、まんまとはまってしまったわたくしでした。
たった10日で他人が気づくぐらいなんだから、このまま続けていったら‥‥ムフ♡。
我ながらおめでたいったらありゃしないのだが、これはあくまでもトレーニング開始から2カ月が経った段階だからこそ言えることで、この時点でのわたしは幼稚園児のような素直さで池田君の言葉に飛びついたのだった。
冷静に分析してみれば、池田君はあくまでも「なんとなく」という曖昧な表現を加えて「スッキリしましたね」と言ったのであって、断定していたわけではまったくなかったのだが。
ともあれ、ひょっとしたら首回りが0・02センチほどスリムになっただけかもしれない状況を、わたしの潜在意識はあたかも2センチほども贅肉がそげ落ちたかのように受け止めた。状況を自分に都合よく解釈できてしまうのは、昔から変わらない特技でもある。
だが、そんなわたしであっても、さすがに無視できないことがあった。
どれほど気のせいか、と思おうとしても、思い切れない問題があった。
匂いである。
キム・ガンミョン君のトレーニングはキツい。当然、汗をかく。水分の補給もマメに行っているので、よけいにかく。 それが、臭いのだ。
もし他人から立ち上ってきたものであれば、わたしはあからさまに嫌悪の色を浮かべていたことだろう。なんというか、たくさんかいた汗を瓶に集めて10日おいて発酵させました、みたいな、嫌な意味で濃密かつ芳醇な匂いが、わたしの全身、特に脇の下あたりからプゥ~ンと漂うようになったのである。
もちろん、ガンミョン君は何も言わない。
なので、気のせいと思い切れない部分はありつつも、わたしは問題を放置していた。せいぜい、お出かけ前にデオドラント効果のあるスプレーだかなんかをシュッとやるぐらいだった。
しかし、ある日状況は突然一変した。
「くさっ! なんなの、その汗くささは!」
情け容赦のない一言を浴びせてきたのは、言うまでもなく、ヨメだった。 あ、やっぱり。俺って臭かったよね。これって加齢臭ってヤツだよね。ついに現実を直視せざるをえなくなったわたしは、すぐさま動いた。
どう動いたかというと、ネットで調べた。
調べているうちに、ついゲームをやってしまったり、ヨメに見られたら気まずいサイトに行ってしまったりしてるうち、なぜかリオ五輪の体操競技にまつわるトピックスがまとめられたサイトにたどりついていた。すっかり加齢臭対策を忘れていたわたしの目を惹きつけたのは、こんなタイトルだった。
「世界中が内村のアレに騒然!」
アレって何よ‥‥というベタな期待からクリックしつつ、「どうせこういうのって大したことねえんだよな」と冷めたところもあったわたしだったが、意外や意外、掲載されていた情報はなかなかに興味深いものだった。
書かれていたのはこういうことだった。世界王者となった内村選手だが、彼が腋毛を処理していなかったことが、欧米でちょっとした波紋を呼んでいるという。
近年、欧米では男性と言えども腋毛を処理するのがエチケットとして一般化しつつあり、その理由の一つとして、腋毛に汗が付着することで匂いが発生することがあげられている──。
それだ!
わたしは即座に飛びついた。さっそく風呂場にこもり、普段はスキンヘッドにするために愛用しているシックの『ハイドロ5』を腋にあてた。ひげそりで剃るにはちょっと長すぎるか、と思わないこともなかったのだが、強引にゴリゴリあてているうち、腋毛はすっかり剃り落とされた。
ネットには「腋毛を剃ったりしたらチクチクしてたまんねえだろ」といったコメントもあり、実はわたしもそこを一番心配していたのだが、どうしてどうして、腋の下はチクリともしなかった。
どうやら、チクリと刺激を与えるには、腋毛というものはあまりにもへなちょこすぎるというか、端的に言ってしまえば細すぎるのである。 でもって、効果は絶大だった。 腋毛を剃ってからというもの、自分の汗を臭いと思うことはなくなった。ヨメから何か言われることもなくなった。
久米宏さんは「耳の裏をよく洗えば加齢臭はなくなります」みたいなことをおっしゃっていたらしいが、個人的な実感から言わせてもらうと、その100倍は効果的だった。 自らの悪臭から解放されたことで、わたしのやる気にはさらなるターボがかかった。
ただの一度もサボることなく、それどころか遅刻すらすることなく、わたしは『ボディゴールド』に通い続けた。
そして1カ月がたった。
待っていたのは、驚愕の事実だった。大げさではなく、マジで。
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