清水和良レジェンド・フォト・スタジアム vol. 21
1970年代から現在に至るまで、世界中の試合、世界中のスターを追い続けてきたスポーツ・フォトグラファーの第一人者、清水和良さん。その気が遠くなるほど膨大なアーカイブの中から、清水さんご自身が『キングギア』のために数百点の未公開写真をピックアップ。懐かしの選手、懐かしのスパイク、懐かしのユニフォームをこれでもかと言わんばかりに紹介します。更新は随時。乞ご期待!
金子 達仁
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2016/12/21
最初の優勝は「ベルンの奇跡」。2度目の優勝は地元開催。苦しい試合を耐えて栄冠をつかんだ過去の2大会と違い、イタリア・ワールドカップにおける西ドイツの強さは圧倒的なものがありました。なので、守備陣が冷や汗をかくような場面はほとんどなし。大会を通じてリードを許した場面は一度もなく、両ウイングバックのロイターとブレーメも、守備の人というよりはその攻撃力ばかりに注目が集まったほど。バイエルンではもっぱら専守防衛の印象があったこのアウゲンターラーでさえ、ベッケンバウアーを彷彿とさせる攻撃参加を披露。24年後の優勝がなければ、いまでもドイツ史上最強の名を惜しいままにしていたことでしょう。
(写真/清水和良 文/金子達仁)