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【J2第9節】キャプテン渡邉のダメ押し弾で水戸が快勝!いわきは“東北ダービー”に敗れ今季初勝利ならず

明治安田J2リーグは第9節まで終了。首位千葉は藤枝との激しい撃ち合いを制して2連勝を遂げ、2位の追い上げを許さず独走状態。また9位~14位はいずれも勝点12で並んでおり、相変わらず混戦状態が続いている。今回はそんな第9節の試合結果をまとめつつ、「水戸 vs 札幌」「いわき vs 山形」の2試合を振り返っていこう。※トップ画像出典/Pixabay(画像はイメージです)

Icon kinggear icon KING GEAR編集部 | 2025/04/18

第9節(4/12・4/13開催分)試合結果

第9節は4月12日に3試合、13日に残りの7試合が行われ、結果は下記の通りとなった。今節は順位に大きな変動は見られなかったものの、13位~15位に位置していた鳥栖と山形、水戸が揃って勝利し、山形と水戸が入れ替わりつつ3チームがまとまって8位~10位に浮上した。また、第6節まで無敗で好調な滑り出しを見せていた長崎は、鳥栖に敗れ3連敗となる。下位では愛媛が引き分けて勝点1を積み上げたため、山形に負けたいわきが最下位に転落した。

4/12開催

・仙台 0-0 今治
・いわき 0-1 山形
・水戸 3-1 札幌

4/13開催

・秋田 1-2 大宮
・富山 2-2 山口
・藤枝 2-3 千葉
・長崎 0-2 鳥栖
・大分 1-1 徳島
・磐田 1-1 熊本
・愛媛 0-0 甲府

勝点9同士の対決は水戸が勝利!3発決めて1桁順位に浮上

今シーズンは得点力アップを目指している水戸だが、ここまでの戦績は2勝3分3敗とコンディションがなかなか上がらず、第8節が終わった時点で15位に位置している。しかし、前節は首位千葉を相手に2-1で敗れたものの、攻撃では準備してきたものをしっかり表現できたのはポジティブだ。今節ホームに迎える札幌は同じ勝点9ながらも直近4試合で3勝を上げている。そんな好調な相手との対戦になるが、前節の勢いのまま白星を掴んで上位浮上を狙いたい。

試合は開始早々に動く。前半4分、ホームの水戸が早速先制に成功する。右サイドで山本隼大が粘ってキープしたボールをペナルティエリアに運ぶと、入れ替わるように奥田晃也が受けてゴールエリア右から蹴り込んだ。23分には同点に追いつかれてしまうが、さらにその直後に相手MFがレッドカードで退場に。数的有利となった水戸は攻勢を強め、45+3分に追加点を獲得。強い向かい風を計算に入れながら、前田椋介が相手背後にパスを供給すると、キャプテン渡邉新太が落下地点で相手と競り勝ち、ゴール正面に運んでゴール右下に流し込んだ。

後半に入っても1点リードの水戸が押し込む展開が続き、66分には追加点を獲得する。前田からのパスを受けた齋藤俊輔がドリブルで運んでシュート。相手GKに弾かれるが、そのこぼれ球に反応した渡邉が左足でダメ押し弾を決めた。これで渡邉は今試合2得点となる。そこからも決定機をいくつも作り出すが、長めのホイッスルが鳴り響いて試合は終了。好調な札幌を相手に複数得点で白星を上げた。

勝点9同士の対決は水戸が勝利。15位・16位に並んでいた2チームだったが、水戸は9位に浮上し、札幌は17位に転落した。昨季は残留争いに巻き込まれた水戸だったが、このまま上位に食い込んでいけるのか注目だ。

いわき、“東北ダービー”に敗れ今季初勝利をまたもや逃す

昨季は目標のJ1昇格には届かなかったものの、序盤から順調に勝点を積み上げ大きな躍進を遂げたいわき。しかし、今季はここまで3分5敗といまだに未勝利が続いている。苦しい状況に追い込まれているが、今節はともに東北に本拠地を置く山形との“東北ダービー”だ。リーグ戦直近5試合負けなしの相手だが、反撃ののろしを上げるにふさわしい対決とも言えよう。

立ち上がりからいわきが押し込む展開が続くが、互いに縦を意識した攻撃を仕掛けて激しい撃ち合いとなる。前半28分には相手がクリアしたボールを五十嵐聖己が胸トラップで奪い、2人交わしてペナルティエリア手前から鋭いミドルシュートを放つ。惜しくも相手GKに弾かれてしまうが、ドリブルで勢いよく持ち上がりすかさずゴールを狙ったファインプレーに、スタンドからどよめきが上がった。

その後もいわきが次々とシュートを放って相手ゴールを脅かす。しかし、44分に試合を動かしたのは山形だった。いわきはなんとしても追いつこうとチャンスを作り続けるが、相手が最後まで1点リードを守り抜く。そして試合は0-1で山形が勝利。切望する今季初白星をまたもや逃してしまった。今節で5連敗となったいわきだが、試合終了時点でのシュート本数は山形の倍以上である16本を記録。枠内シュートも倍の4本となっており、多くのチャンスを作れていた。勝点3を掴むためには、あとは決定力が求められる。クラブ10周年という節目の年でもある今シーズン、まだまだJ1昇格を諦めるわけにはいかない。

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