本田千尋の『フロム・トレーニングセンター』vol.13”ちゃっかり者”フランク・リベリーが履くナイキ『マーキュリアル ヴェイパー XI FG Spark Brilliance』
金子塾卒業生にして、現在はドイツに拠点を置くスポーツライター本田千尋のちょっと変化球な新企画。ブンデスリーガのスターはどんな音楽で気持ちを高め、どんなクルマで移動時間に鋭気を養い、そしてどんなスパイクで闘っているのか。トレーニング・センターからのダイレクト・レポートをお伝えします。
本田 千尋
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2017/02/21
ちゃっかりしている。
6年前のことだ。イタリアのカルロで行われた夏の合宿で、バイエルン・ミュンヘンは、練習場の傍に小さなテントをこしらえた。テントを覗くと、机の上に置かれたターンテーブルをDJが回している。
練習の前と後に聴こえてくるのは『Stern des Südens』。本拠地アリアンツ・アレナで、試合が終わると流れる曲である。「バイエルンが世界一である」という傲慢な内容を爽やかに歌う曲だ。
他にもDJが選ぶ曲の数々は、練習場を訪れるファンたちの気分を、さりげなく盛り上げた。
そしてDJのパフォーマンスに心を惹かれたのは、ピッチの中にもいた。フランク・リベリー。フランス代表MFは、なんとはなしにDJに近づくと、聴こえてきた曲の数々をCDに移してもらい、自宅に持ち帰った。
「もう一度、家で聞くのさ!」
それから5年半後—。リベリーが運転する『アウディ RS 7 スポーツバック』が、ミュンヘンのオーバーギージング地区で、『ポルシェ911 カレラ4』とクラッシュした。
フットボーラーと自動車事故は、切っても切り離せないものなのだろうか。この連載が始まってから、既にリベリーを含む3名のサッカー選手が事故を起こしている。そして、なぜか全員が無傷。誰も選手人生を左右するような大怪我を負っていない。
御多分に洩れず、リベリーも同乗していた弟スティーブンも、大事には至らず。さらに言えば、『アウディ RS 7 スポーツバック』はスポンサーからの提供車だ。リベリーが購入したものではなかった。
今季、所属9年目となるバイエルンでは、ナイキ『マーキュリアル ヴェイパー XI FG Spark Brilliance』を履く。これも当然、ナイキからの支給品だ。
歴戦のウインガーは、なかなかの“ちゃっかり者”だった。
写真/清水知良(TOP画像)
6年前のことだ。イタリアのカルロで行われた夏の合宿で、バイエルン・ミュンヘンは、練習場の傍に小さなテントをこしらえた。テントを覗くと、机の上に置かれたターンテーブルをDJが回している。
練習の前と後に聴こえてくるのは『Stern des Südens』。本拠地アリアンツ・アレナで、試合が終わると流れる曲である。「バイエルンが世界一である」という傲慢な内容を爽やかに歌う曲だ。
他にもDJが選ぶ曲の数々は、練習場を訪れるファンたちの気分を、さりげなく盛り上げた。
そしてDJのパフォーマンスに心を惹かれたのは、ピッチの中にもいた。フランク・リベリー。フランス代表MFは、なんとはなしにDJに近づくと、聴こえてきた曲の数々をCDに移してもらい、自宅に持ち帰った。
「もう一度、家で聞くのさ!」
それから5年半後—。リベリーが運転する『アウディ RS 7 スポーツバック』が、ミュンヘンのオーバーギージング地区で、『ポルシェ911 カレラ4』とクラッシュした。
フットボーラーと自動車事故は、切っても切り離せないものなのだろうか。この連載が始まってから、既にリベリーを含む3名のサッカー選手が事故を起こしている。そして、なぜか全員が無傷。誰も選手人生を左右するような大怪我を負っていない。
御多分に洩れず、リベリーも同乗していた弟スティーブンも、大事には至らず。さらに言えば、『アウディ RS 7 スポーツバック』はスポンサーからの提供車だ。リベリーが購入したものではなかった。
今季、所属9年目となるバイエルンでは、ナイキ『マーキュリアル ヴェイパー XI FG Spark Brilliance』を履く。これも当然、ナイキからの支給品だ。
歴戦のウインガーは、なかなかの“ちゃっかり者”だった。
写真/清水知良(TOP画像)