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U-20 W杯戦士の世界と戦うスパイクVol.5 【FW編】~ゴールアプローチが異なる4人の決定力を支えるギア~

初戦の南アフリカ戦を逆転勝利で飾った日本代表。同点ゴールを挙げた小川航基、勝ち越しアシストを決めた久保建英など、好調なFW陣のギアを紹介するとともに、大会に向けてのモチベーションを語ってもらった。 「FW編」小川航基、岩崎悠人、久保建英、田川亨介。

Icon img 6776 安藤隆人 | 2017/05/22
FW陣は多士済々と言って良いだろう。共に点を獲る技術に優れるが、ゴールアプローチが異なる4人が選出された。絶対的エースストライカー、最注目の15歳、変幻自在のスピードアタッカー、そしてポストプレーと裏への抜け出し双方をこなす万能型。

この4枚を内山監督はどう組み合わせて行くのだろうか。彼らの個性を融合させ、世界のゴールをこじ開けて欲しい。
 

⑨小川航基(ジュビロ磐田、ナイキ・ハイパーヴェノムファントム3DFFG)

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内山ジャパン立ち上げの頃から、絶対的エースストライカーとして前線に君臨し続けてきた。彼の特筆すべき武器は、フィニッシュワークの多彩さ。

得点感覚、スピード、ボディーバランス、跳躍力すべてに優れ、ヘッド、左右のシュート、ドリブルシュート、ワンタッチシュート、反転シュート、ボレーシュートなど、いくつもの得点パターンを持っている。だからこそ、どの試合も確実にゴール前の決定的な位置に彼がいて、ゴールをかっさらって行く。

磐田ではアタッキングエリアに入り込んで行くまでのアプローチを徹底して鍛えたことで、よりそのバリエーションは増え、DFからすると捕まえづらい存在となっている。

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この絶対的エースストライカーの足下を支えるのは、ナイキ・ハイパーヴェノムファントム3DFFG。足をしっかりと包み込み、ターンや軸足のグリップをぶれないで出来るようになっている。

U-20W杯では彼の爆発無くして、上位進出は成し得無いだけに、彼のグリップの利いたフィニッシュワークに期待したい。
 

小川世界に向けては、もっと流れの中で強烈なアタッカーにならないといけないと思います。個人の能力はまだまだ低いと感じていますし、もっと要求してゴールに直結する動きをしていきたい。

僕は自分でどうにか強引に運んで行くタイプではなく、ゴール前での迫力や動き出しというのが自分の個の能力だと思うので、その力をもっと上げてやっていきたい。  

―小川選手が前線で起点になることで、日本の攻撃力は引き出されます。点を獲ること以外でも役割は大きいと思います。

小川そうですね、僕が前線で起点になるということが、どれだけ大事かということを、本当にここ最近分かって来た。逆にそこで起点になれずにボールをロストをしてしまうと、どれだけチームに苦しい想いをさせてしまうのかも。キーポイントになるのは前線の収まり。どれだけ収められるかを考えたい。  

―U-20W杯の抱負を聴かせてください。

小川もっと身体の当て方を工夫しないといけないと思っています。当てるタイミングなどをもっと向上させて、自分がどれだけ世界で通用するのか試したい。今はワクワクでしかないです。自分がエースなんだと言うことを証明出来るように、僕のゴールで勝利に導きたい。  

⑬岩崎悠人(京都サンガ、アディダス・エース17.1LE)

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昨年は高校ナンバーワンストライカーとして、多くのJクラブが激しい争奪戦を繰り広げた。アジア最終予選でも彼の細かい前線の動き出しと、スピード、ずば抜けた身体能力を駆使し、ゴールに迫ると、小川と共に3ゴールを挙げ、チームの得点王となった。

今年は京都で開幕から出番を掴んだ。そして大会直前には途中出場からスタメンに定着するなど、着実にプロとしての階段を上っている。

彼の魅力はストップ&ダッシュのクオリティーの高さと、どんな体勢からでもシュートやパスが繰り出せるボディーバランス、そして倒れてもすぐに起き上がって次のプレーに移行出来る身体能力の高さにある。

だからこそ、ゴール前で何度もアプローチを繰り返すことが出来、「泥臭いゴールは自分の持ち味」というように、身体でゴールに押し込むくらい粘り腰のゴールを決める。

彼の足下を支えるアディダス・エース17.1LEは、かかと部分がしっかりとガードされており、かかと重心の彼にとって、持ち前の身体能力を発揮出来るスパイクとなっている。その脅威の能力で、泥臭いゴールを世界でも披露する。
 

―周りとの連携はかなりスムーズになって来たと思います。

岩崎:(舩木)翔くんや(市丸)瑞希くんが僕の動きをしっかりと見てくれて、凄くやりやすかったです。タイミング良く抜け出せば、チャンスが来るので、準備の部分をしっかりとしたい。最近、ポストに当たることが多いので、あそこで決めきれるようにしたい。  

―自身のスプリントはいかがでしたか?

岩崎タイミングも良かったし、前の意識は凄くありました。京都でプレーしたことで、状況を見られるようになったし、スプリント回数がより増えました。  

―岩崎選手のスプリントはチームの大きな武器ですね。

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岩崎今、ロングボールが多いサッカーになっているので、上下の運動は必要。そこは自分の特徴を伸ばすことが出来ていると思います。  

―自身初めての世界の舞台への意気込みを聴かせてください。

岩崎世界での自分の立ち位置を明確にしたいという想いがありますし、京都のサポーターの皆さんが送り出してくれて、韓国には家族も応援に来てくれる。いいニュースを与えられたい。

本当に京都のサポーターが試合の後に熱く送り出してくれたし、家族もパスポートを獲って来てくれるので、そこで何かを感じてもらえるためにやりたいです。京都の代表として誇りを持って頑張ります。  

⑳久保建英(FC東京U-18、アディダス・エックス16.1FG/AG

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このチームの中で最も注目を集めている存在だ。彼は15歳、中学3年生。しかし、すでにプロの選手達が名を連ねる20歳以下のこのチームのメンバーに名を連ね、所属クラブのFC東京でもU-23チームでJ3を、トップチームでルヴァンカップに出場をしている。

彼の魅力は常に3手、4手先を見る目と、相手の逆を突くプレーの連続性にある。ボールの持ち方が上手く、相手DFを食いつかせてから逆を取る。

難しいフェイントを入れているわけでもないのに、間合いやタイミングで相手を軽々と交わして行く。左足から放たれる縦パス、スルーパス、FKも魅力で、周りを使えるし、個で打開することが出来るハイスペックアタッカーだ。

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彼の足を支えるのは、アディダス・エックス16.1。前方向へのステップ、ターンの滑らかさをサポートする、まさに彼にぴったりのスパイク。

日本中の注目を浴びている15歳は、世界の舞台で世界的な注目を集めるのか。期待は増す一方だ。
 

⑭田川亨介(サガン鳥栖、不明)

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鳥栖の下部組織で育った彼は、トップ昇格を果たした今年、躍動感溢れるストライカーとしてブレイクのときを迎えた。180cmの高さを持ちながら、鋭い身のこなしと左足の精度を買われ、フィッカデンティ監督は彼を大抜擢。

J1第6節の新潟戦では途中出場からプロ初ゴールを奪うなど、評価はうなぎ上り。この活躍が内山監督の目にとまり、今年4月の千葉合宿で代表選出され、そのまま最終メンバーにも名を刻んだ。

小川が絶対的エースだが、彼の代わりを務めるのは田川しかいない。ポストプレーと裏への抜け出しを駆使して、前線で起点になる。彼の足下は、すべて真っ黒のスパイクが特徴的だ。
 

―小川選手が注目されますが、田川選手の存在もまた、チームにとって重要なものだと思います。

田川:小川君とはまた違うタイプだと思いますが、自分は途中からでも最初からでも勢いあるプレーをして、走って、そこでチームに勢いをもたらせるタイプだと思います。  

―本格的にこのチームに入るのは今年4月からですが、とけ込めましたでしょうか?

田川: 大体プレースタイルはJリーグを見ていれば分かると思うので、そこは問題ないと思います。早く信頼される存在になりたいと思います。