『究極の疲れないカラダ』仲野広倫氏が語るスポーツカイロプラクティックvol.3「皆さんも基本的には今が1番若いので、今日から頑張らなければならない」
全米No.1日本人スポーツカイロプラクターの仲野広倫氏が、『世界の最新医学が証明した 究極の疲れないカラダ(アチ-ブメント出版)』の出版記念講演で、疲れ知らず、衰え知らず、不調なしの身体になるセルフケアに関して医学的エビデンスに基づいて語った。
佐久間秀実
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2017/08/12
<vol.1はこちらからご覧ください。>
<vol.2はこちらからご覧ください。>
仲野:膝や股関節も基本的には同じで怪我のメカニズムがしっかりとあるので、それを逆回しに戻すような状態を作ろうということになります。これが世界で一番特化している分野は、私たちがアメリカでやっているスポーツカイロプラクティックです。どこで食い止めるのか、機能性が衰えてきた時にどこでストップして戻せるのかが本当の最終的なゴールです。
今の状態がどれだけ悪いと言っても、現状を把握して機能性をもっといい状態にできれば、今が60歳であっても、あと20,30年は人生があるわけですからね。いくつになっても諦めることはないということです。それでお金がどれだけかかりリスクがどれだけあるのかということを考えなければならないですね。腰痛でも膝でも何でもですが、できるだけお金がかからず良くなるに越したことはないわけです。
リスクについては低い方がいいですよね。だから腰が痛いからと言っていきなりオペをするのは間違っているわけです。医療には安全なものから試していくというルールがあります。オペの前に色んな治療法があり、運動をしてみて、薬を飲む、注射をする。それでだめなら最終手段のオペと言うのはありえます。その順序を飛ばすと取り返しのつかないことにもなりかねません。
もう1つ大事なことがあって、自分で医療を選ばなければならないと思います。アメリカはその傾向がもの凄く強いです。整形外科医にオペを勧められたら、ほかの医者に話を聞きに行き、どういう治療をするのか尋ねるべきですよね。
私はできるだけ注射や手術を避けて治療をしようと思います。もしオペ専門の医院に行けば手術で治そうとするのは当然なこととなります。患者さんは、自分で最終手段を決めなければならないし、できるだけ安く安全なことから始めるという治療の順番は覚えていていいと思います。
オペになるもっと前ですが、ある患者さん(26歳)がたまたま先週みえました。ヨガをやっていて物凄く柔軟性があったものの、関節をあまりコントロールすることができないので、筋肉と軟骨を痛めている状態にありました。それが何十年と続いていくとだんだん股関節を痛めて変形性になってしまいます。この人の場合は治療をしてリハビリに乗せるという怪我のメカニズムを分かっているので、機能性を戻していけばいいということになるわけです。できるだけ若い方が良いのは間違いないですね。
初めのディフェンスというのは筋肉です。筋肉の痛みが少しだけ出てきて、それが1~3週間と続いて慢性化します。首なら、初めは肩が凝っているとか首が重いという状態で、20代の方が30歳くらいになると常に痛いという状態となり首が横を向かなくなってきて、40代になると手のしびれが出てきて、50代になると力が抜けたりという悪化の一途が見えるわけです。今が何歳であれ、できるだけこの壊れていくメカニズムを巻き戻さなければならないということになります。
首は神経の圧迫が強ければオペをするしかないので、早めに手を打つことが大切です。筋肉は大体回復しますし、靭帯や軟骨もどうにかなるかもしれない。ただ骨が変形してしまうと、色々な方法を使わなければならないということになりますよね。皆さんも基本的には今が1番若いので、今日から頑張らなければならないということです。
私がよく言う話ですが、食事、睡眠、運動の3つは切り離せないです。どれだけ運動をしても食べ物が駄目で寝てなければ健康を維持できないので、この3つをきちんと抑えていただきたいですね。今日は筋肉骨格系についての構造的な話をしていますが、食事、睡眠は物凄く大事です。
しかし、残念ながら食事の話は面白味がありません。医者に聞けば、「タンパク質、脂質、炭水化物をバランスよく食べましょう。必要以上のカロリーを採ってはいけません」で終わってしまいます。だから、そうではないダイエットが流行るわけです。そのダイエット法で1週間、1ヶ月とか痩せるのは物凄く簡単です。食べなければ痩せますからね。長期的にちゃんとした食生活というのが大事であります。
蕎麦の実を食べているから健康である。そこで、蕎麦のみは何なのかと考えるわけですよ。蕎麦だからタンパク質と脂質が高く炭水化物は少ないのかなと考えるように、どの栄養素をどれだけ採れる食品なのかを考えるのが大事ですね。バナナは炭水化物が物凄く高いですよね。1日5本位食べていたら糖尿病の仲間入りができるでしょう(笑)。このように分解して考えるのも大事です。
どれくらい運動したら健康なのかというのはガイドラインがあり、それを頑張ってやらなければ寝たきりに近づきます。「運動しなさい」言うと、「そんなこと言っても無理だ。時間がない」と言い返す人たちでも運動できる方法を遂に編み出しました。それは「やる」です(笑)「やらないでいい」とか「やった方がいい」とかそういう次元の話ではなく、やらなければならないのです。
いつも9時出社の人が、上司から「明日朝8時半に来なさい」と言われたら、真剣に悩み、嫌でも行きますよね。あるじゃないですか30分の時間が! それが毎日になったらどうしますか? 行かなければなりません。時間なんてどうにかなるものです。
運動しないことによって不健康になります。不健康のコストは医療費がかかることではなく、旅行に行けないとかせっかく生きているのに楽しみたいことが楽しめないことです。この時間が不健康なコストですよね。生きているのですから楽しく元気に生きましょう。誰だって今が1番若いのです。今この瞬間からやらなければならなりません。やるのです。
そこで腹筋や背筋を急に始める人がいます。物凄く運動した気がしますが、そんなこと気にする必要はないです。腰の出っ張った骨の上に柔らかい部分があると思います。そこに人差し指を当てて、親指で骨盤を掴んでろうそくの火を吹き消すようにフッと息を吐き出してみてください。お腹に力が入ったのが分かるでしょうか?この状態で普段から背骨を真っ直ぐに維持していれば、〇〇筋トレーニングといった類のものは必要ありません。
身体に痛みがあるときにカバンが重い、枕が高い、ベッドが柔らかいことなどを原因として考えがちですが、まず自分の機能性が低いことが影響していると思えるかどうかです。結局、身体の機能性が衰えることで、ある時壊れて痛みが出て、最後は寝たきりになります。
今がいくつであれ気付いて巻き戻していこうというのが、私たちの言う機能運動医学というモノで、運動だけではなく食事や睡眠も関係があります。基本的に健康は自分の責任です。他人のせいにしてはいけないのです。
若い状態にいるために何ができるか。食事、運動、睡眠をいかにバランスよく管理できるか。健康でいるためには、総合的に頑張らなければならないということですよね。
ありがとうございました。
『世界の最新医学が証明した 究極の疲れないカラダ』(アチーブメント出版)
https://shop3.achievement.co.jp/products/detail.php?product_id=565
TAIカイロプラクティック
http://tainyc.com
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仲野:膝や股関節も基本的には同じで怪我のメカニズムがしっかりとあるので、それを逆回しに戻すような状態を作ろうということになります。これが世界で一番特化している分野は、私たちがアメリカでやっているスポーツカイロプラクティックです。どこで食い止めるのか、機能性が衰えてきた時にどこでストップして戻せるのかが本当の最終的なゴールです。
今の状態がどれだけ悪いと言っても、現状を把握して機能性をもっといい状態にできれば、今が60歳であっても、あと20,30年は人生があるわけですからね。いくつになっても諦めることはないということです。それでお金がどれだけかかりリスクがどれだけあるのかということを考えなければならないですね。腰痛でも膝でも何でもですが、できるだけお金がかからず良くなるに越したことはないわけです。
リスクについては低い方がいいですよね。だから腰が痛いからと言っていきなりオペをするのは間違っているわけです。医療には安全なものから試していくというルールがあります。オペの前に色んな治療法があり、運動をしてみて、薬を飲む、注射をする。それでだめなら最終手段のオペと言うのはありえます。その順序を飛ばすと取り返しのつかないことにもなりかねません。
もう1つ大事なことがあって、自分で医療を選ばなければならないと思います。アメリカはその傾向がもの凄く強いです。整形外科医にオペを勧められたら、ほかの医者に話を聞きに行き、どういう治療をするのか尋ねるべきですよね。
私はできるだけ注射や手術を避けて治療をしようと思います。もしオペ専門の医院に行けば手術で治そうとするのは当然なこととなります。患者さんは、自分で最終手段を決めなければならないし、できるだけ安く安全なことから始めるという治療の順番は覚えていていいと思います。
オペになるもっと前ですが、ある患者さん(26歳)がたまたま先週みえました。ヨガをやっていて物凄く柔軟性があったものの、関節をあまりコントロールすることができないので、筋肉と軟骨を痛めている状態にありました。それが何十年と続いていくとだんだん股関節を痛めて変形性になってしまいます。この人の場合は治療をしてリハビリに乗せるという怪我のメカニズムを分かっているので、機能性を戻していけばいいということになるわけです。できるだけ若い方が良いのは間違いないですね。
初めのディフェンスというのは筋肉です。筋肉の痛みが少しだけ出てきて、それが1~3週間と続いて慢性化します。首なら、初めは肩が凝っているとか首が重いという状態で、20代の方が30歳くらいになると常に痛いという状態となり首が横を向かなくなってきて、40代になると手のしびれが出てきて、50代になると力が抜けたりという悪化の一途が見えるわけです。今が何歳であれ、できるだけこの壊れていくメカニズムを巻き戻さなければならないということになります。
首は神経の圧迫が強ければオペをするしかないので、早めに手を打つことが大切です。筋肉は大体回復しますし、靭帯や軟骨もどうにかなるかもしれない。ただ骨が変形してしまうと、色々な方法を使わなければならないということになりますよね。皆さんも基本的には今が1番若いので、今日から頑張らなければならないということです。
私がよく言う話ですが、食事、睡眠、運動の3つは切り離せないです。どれだけ運動をしても食べ物が駄目で寝てなければ健康を維持できないので、この3つをきちんと抑えていただきたいですね。今日は筋肉骨格系についての構造的な話をしていますが、食事、睡眠は物凄く大事です。
しかし、残念ながら食事の話は面白味がありません。医者に聞けば、「タンパク質、脂質、炭水化物をバランスよく食べましょう。必要以上のカロリーを採ってはいけません」で終わってしまいます。だから、そうではないダイエットが流行るわけです。そのダイエット法で1週間、1ヶ月とか痩せるのは物凄く簡単です。食べなければ痩せますからね。長期的にちゃんとした食生活というのが大事であります。
蕎麦の実を食べているから健康である。そこで、蕎麦のみは何なのかと考えるわけですよ。蕎麦だからタンパク質と脂質が高く炭水化物は少ないのかなと考えるように、どの栄養素をどれだけ採れる食品なのかを考えるのが大事ですね。バナナは炭水化物が物凄く高いですよね。1日5本位食べていたら糖尿病の仲間入りができるでしょう(笑)。このように分解して考えるのも大事です。
どれくらい運動したら健康なのかというのはガイドラインがあり、それを頑張ってやらなければ寝たきりに近づきます。「運動しなさい」言うと、「そんなこと言っても無理だ。時間がない」と言い返す人たちでも運動できる方法を遂に編み出しました。それは「やる」です(笑)「やらないでいい」とか「やった方がいい」とかそういう次元の話ではなく、やらなければならないのです。
いつも9時出社の人が、上司から「明日朝8時半に来なさい」と言われたら、真剣に悩み、嫌でも行きますよね。あるじゃないですか30分の時間が! それが毎日になったらどうしますか? 行かなければなりません。時間なんてどうにかなるものです。
運動しないことによって不健康になります。不健康のコストは医療費がかかることではなく、旅行に行けないとかせっかく生きているのに楽しみたいことが楽しめないことです。この時間が不健康なコストですよね。生きているのですから楽しく元気に生きましょう。誰だって今が1番若いのです。今この瞬間からやらなければならなりません。やるのです。
そこで腹筋や背筋を急に始める人がいます。物凄く運動した気がしますが、そんなこと気にする必要はないです。腰の出っ張った骨の上に柔らかい部分があると思います。そこに人差し指を当てて、親指で骨盤を掴んでろうそくの火を吹き消すようにフッと息を吐き出してみてください。お腹に力が入ったのが分かるでしょうか?この状態で普段から背骨を真っ直ぐに維持していれば、〇〇筋トレーニングといった類のものは必要ありません。
身体に痛みがあるときにカバンが重い、枕が高い、ベッドが柔らかいことなどを原因として考えがちですが、まず自分の機能性が低いことが影響していると思えるかどうかです。結局、身体の機能性が衰えることで、ある時壊れて痛みが出て、最後は寝たきりになります。
今がいくつであれ気付いて巻き戻していこうというのが、私たちの言う機能運動医学というモノで、運動だけではなく食事や睡眠も関係があります。基本的に健康は自分の責任です。他人のせいにしてはいけないのです。
若い状態にいるために何ができるか。食事、運動、睡眠をいかにバランスよく管理できるか。健康でいるためには、総合的に頑張らなければならないということですよね。
ありがとうございました。
『世界の最新医学が証明した 究極の疲れないカラダ』(アチーブメント出版)
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