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現役Fリーガーが見て感じた九州北部豪雨の被災状況と、アスリートとしての社会的立場Vol.2

台風3号の復興ボランティアに参加したFリーガーの大徳政博。実際に九州でのボランティアから戻って数日後、実際に会った。そして、今回九州に行くことになったきっかけや、被災地の状況を聞いた。以下、本人の言葉で伝えるため、インタビュー形式で記載する。

Icon segawa.taisuke1 瀬川 泰祐(せがわたいすけ) | 2017/08/29
 何がきっかけで現地に行かれたのですか? 

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九州北部豪雨のことが連日ニュースで報道されていた7月上旬に、フットボールアパレルブランド「amorPraia(アモールプライア)」の代表の方から連絡をいただき、九州北部の被害状況を教えてもらいました。

恥ずかしながら、このとき、僕はあまりこの自然災害のことについて関心が薄く、どんな被害状況なのかすらわかっていなかったんですけどね。

その時の電話で、世間の関心が低いことをどうにかできないか、といった話をしている中で、チャリティTシャツを作って売り上げを寄付しようという案が出てきたんです。

僕はバサジィ大分というチームで2年間プレーしていたため、九州には愛着がありましたし、大分は僕にとって第二の故郷といえる場所でしたので、その案には大賛成でした。

でも、同時に、何かが違うなと感じたんです。被害状況もわからず、被災地の方々の苦労も知らず、自分の目で何も確かめずに、お金だけを送るということに対して、少し違和感があった。

何かできることはないかと思いながら、被害状況や、現地では何が困っているのかを調べていると、ニュースの生中継で、朝倉市長が「困っているのは物資ではなく、ボランティア活動をする人手だ」という主旨のことをおっしゃっていました。そのニュースを見て、すぐに現地に行くことを決めました。  

ブログでは、読者にボランディア活動への参加を呼び掛けていましたが、どんな思いでブログに記載したのですか?

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もともとは、自分のブログで発信することによって、現地の状況一人でも多くの人に伝わればいいなと思っていました。

「売名行為」だと思う人もいるかもしれませんが、それよりも、伝えることのほうが大切だったので。いまの時代はSNSに頼ることで、できることもあるなと常々感じていたので、ブログで記載することにしました。  

実際に行ってみてどうでしたか?


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僕は時間の都合もあって、福岡県朝倉市のボランティアに行ったのですが、高速道路の朝倉インターから現地に向かう途中の光景は、普通に生活している人も多くて、あまりひどくないなという印象でした。

ですが、ボランティア受付をした場所から少し歩いただけで、周りの状況は一変しました。川の氾濫によって周辺の住宅は崩れ落ちていたり、泥まみれになっていて、生活することはできないくらいのひどい状況でした。

おそらく、もっと奥に行けば、さらにひどい状況なのだろうなと思います。