全日本女子バレーボール選手の要望から誕生したウエア!ミズノが誇るトップモデルとは。
ミズノ株式会社(代表取締役社長:水野明人) は、1989年から全日本女子バレーボールチームのオフィシャルウエアを担当している。今回は23代目のモデルとなるウエアの企画開発を担当している柏木氏に、バレーボールウエアに必要とされる機能性を中心に話を伺ってみた。
佐久間秀実
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2018/03/09
ミズノ株式会社
グローバルアパレルプロダクト本部
企画・デザイン部
ダイアモンド・競技アパレル企画課
柏木渚氏
――全日本女子バレーボールチームのウエアについて
柏木:バレーボールシューズと同じく「火の鳥」をストーリーとして展開しており、現時点で全日本女子バレーボールチームの選手が着用しているモデルがこちらです。統一性のあるチームスポーツウエアには3色のパターンがあります。赤、白、青ベースです。青ベースは、弊社の方から打ち出したカラーで、リオオリンピックの時に今までにない青を初めて採用していただいたので、注目を浴びました。
――ウエアに関する3つのポイント
柏木:①素材・・・ミズノは1989年から全日本女子バレーボールチームのウエアを担当するようになり、レシーブ時に飛び込んだ際に生地が摩耗しても破れにくいよう、生地には綿が採用されていました。 90年代後半に入ると、より動きやすさを求めて袖丈を短い設計にしました。 また2000年代に入ると、今のユニフォームの原型にもなる 手を上げても脇が見えにくい設計のキャップスリーブタイプを採用しました。
現行のモデルは、主流となる可動域を妨げないノースリーブタイプを採用しています。素材は綿ではなく、滑り込んでも解けないように加工したテクノスパークストレッチと呼ばれる耐摩耗溶融性に優れた素材を使用しています。また、消臭機能を脇下と首回りに取り付けています。
②パターン・・・ウエアはスリム化され、フィット感が高まり、脇回りなどを立体形状にしています。パンツはストレッチ感を向上させ、よりフィットして動き易くなっています。
③デザイン・・・従来は染め生地を使用していましたが、現モデルは昇華プリントとなり縫い合わせる所が少なくなり軽量化されました。ウエアの脇下にクリスタラインを縦に入れることによりウエスト周りが細く見えるようになっています。パンツには昇華によるデニム柄を再現しています。
――選手からのウエアへの要求について
柏木:体型を綺麗に見せるために細くし過ぎると、スパイクを打った時にウエアが上がったまま下がらなくなる、という声を選手から聞き、そうならないようにバランスの取れたウエア設計にしています。
――今後の展望について
柏木:バレーボール界を盛り上げていくために全力でサポートしていきます。選手1人1人がプレーに集中できるようなウエア作りをしていかなければならない、と思います。その結果が東京オリンピックに繋がっていけばよいと思っています。 (了)
ミズノ バレーボール
https://www.mizuno.jp/volleyball/
取材協力/ミズノ株式会社
写真提供/ミズノ株式会社
取材写真/佐久間秀実