卓球「Tリーグ」男女全8チームのユニホームを初お披露目!公式スポンサーはアンダーアーマーに
10月に開幕する卓球「Tプレミアリーグ(以下、Tリーグ)」は8月2日、東京・六本木のミッドタウンで会見を開き、男女の開幕カードと各チームで使用するユニホーム、そして公式スポンサーをそれぞれ発表した。会見には松下浩二チェアマン、福原愛理事、リーグに参戦する男女計8チームから代表選手が登壇。各々ユニホームの感想を述べるとともに、開幕戦に向けて意気込みを語った。
佐藤 主祥
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2018/08/04
2月7日に開催されたTリーグの理念・ロゴ・参加チーム発表会から半年。10月24日(男子)、25日(女子)の開幕戦まで、いよいよ残り3ヶ月を切った。
参戦する男女計8チームは、それぞれチーム名やスポンサーなどを発表し、選手の契約交渉も落ち着きつつある。そんな中、ついに注目の開幕カードと着用するユニホームがお披露目されることとなった。
Tリーグの開幕対戦カードは以下の通り。
【開幕対戦カード(男子)】
◆T.T彩たま vs 木下マイスター東京
2018年10月24日(水)
会場:両国国技館
◆岡山リベッツ vs 琉球アスティーダ
2018年10月26日(金)
会場:武田テバオーシャンアリーナ
【開幕対戦カード(女子) 】
◆TOP名古屋 vs 日本生命レッドエルフ
2018年10月25日(木)
会場:両国国技館
◆木下アビエル神奈川 vs 日本ペイントマレッツ
2018年10月26日(金)
会場:アリーナ立川立飛
男子の注目は、やはり張本智和らが所属する優勝候補の木下マイスター東京とT.T彩たまの対戦だろう。
張本だけでなく、松平健太や大島祐哉といった日本代表クラスの実力者が揃う木下マイスター東京に対し、韓国の鄭栄植(チョン・ヨンシク)、香港の黄鎮廷(ウォン・テュンティン)ら世界ランク10位以内の外国人選手が集うT.T彩たまがどこまで接戦に持ち込めるか。
5月の世界選手権でチョン・ヨンシクは張本に勝利しているため、この2人の顔合わせが実現するかどうかがこのカードの鍵を握る。
開幕カードを発表したTリーグの松下チェアマンは続いて、2018-2019シーズンのパートナーシップとして「アンダーアーマーブランド」を展開する株式会社ドームと契約したことを発表。
開幕カードを発表したTリーグの松下チェアマンは続いて、2018-2019シーズンのパートナーシップとして「アンダーアーマーブランド」を展開する株式会社ドームと契約したことを発表。
松下チェアマンは「株式会社ドーム様には『世界No.1の卓球リーグを実現する』というTリーグの理念にご賛同いただき、また、株式会社ドーム様の理念である『スポーツを通じて社会を豊かにする』という理念に我々も賛同しております。このような理念を共にし、スポーツの、そして卓球の発展に尽くしていくパートナーができたことを大変嬉しく思います」と笑顔で話すと、「野球、サッカー、バスケットボール、アメリカンフットボールなど、株式会社ドーム様が世界の舞台で培ってきたブランド力とマーケティング力を、卓球の世界に還元いただければ」と期待を寄せた。
続いてTリーグの福原愛理事が登壇し、慣れない立場でやや緊張しながらも「Tリーグが世界一のリーグになるように精一杯お手伝いさせていただきたいと思います」と10月の開幕に向けて抱負を述べた。
そして、各チームの代表選手が1人ずつ登壇し、リーグスポンサーとなったアンダーアーマー製のユニホームを初披露。
共通する基本的なデザインの形式として、卓球の試合中の動きを意識したシルエットを採用しており、そこに各チームのアイデンティティの要素を盛り込んだ。さらには軽量性、吸汗速乾性を備えた生地を使用することで、選手のパフォーマンスを最大化させるという狙いがある。
各チームのユニホーム姿を見た福原理事は「とてもカラフルで統一感がある」とどこか羨ましそうな表情で印象を語ると、「このユニホームを着ている選手を見ると、いよいよ(Tリーグが)始まるんだなっていう思いです」と興奮した様子をみせた。
ここからは、各ユニホームをチームごとに紹介していく。
ここからは、各ユニホームをチームごとに紹介していく。
まず、埼玉を拠点とするT.T彩たまは、埼玉県の花「サクラソウ」の花びらが総柄で表現されているユニホームとなっている。
チームの代表として登壇した吉村真晴は、地元の期待感について聞かれると「すでに埼玉県で何度かイベントをやらせてもらっていて、“Tリーグ楽しみにしているので頑張ってください”という声を(ファンから)いただくので、自分たちのモチベーションも高くなってきましたし、改めてもっと頑張っていきたい」と意気に感じていた。
木下マイスター東京のユニホームは、卓球界を席巻する波を表現したデザイン。優勝候補として絶対的な実力を示し、頂点を掴み取ろうという意気込みが表れている。
この日、同チームの代表として出席することでTリーグ参戦を表明した張本智和は、開幕戦での出場について「開幕戦でプレーできる選手は限られていると思うので、勝利していい流れを作りたい」と意気込みを語ると、「日本人の選手がたくさんいるので、皆さん仲良く、一致団結している感じがあります」と現在のチーム状況に手応えを感じていた。
岡山を拠点とする岡山リベッツは、同県の特産品である「ジーンズ」をモチーフにしたデザイン。
今年の全日本選手権男子ダブルスで準優勝の上田仁は「今ここにいる私たちみんなで卓球人気にさらに火をつけて、そして東京五輪・パラリンピックへ、そしてTリーグが長く継続できるように、また愛されるリーグになるようにしていきたい」と長期的な将来を見据えて言葉を発していた。
沖縄・琉球アスティーダのユニホームは、優しくも強く降り注ぐ太陽の光を表現している。
チームの代表としてマイクを握った丹羽孝希は「Tリーグでは中国のトップ選手がたくさんくると聞いているので、中国選手とたくさん対戦がしたい」とトップランカーとの対戦を希望。
開幕で対戦する岡山リベッツは今後中国選手が加入するかは未定だが、現在世界ランキング7位(7月時点)の韓国のトッププレイヤー、李尚洙(イ・サンス)がいる。沖縄のエースとの試合が実現すれば、注目の一戦になることは間違いない。
ここからは女子4チーム。木下アビエル神奈川は、拠点の横浜をモチーフにしたシルエットのユニホームとなっている。
その可愛らしいビジュアルから、モデルとしても活躍している浜本由惟は「すごく動きやすい上にデザインも色も可愛いので、女の子全員が着たくなるような服」とユニホームを着用した印象を語った。
愛知・TOP名古屋のユニホームは、名古屋市の市章である漢数字の「八」をモチーフに8本のラインが描かれている。
この会見で唯一の外国人選手として登壇したエリザベタ・サマラは、ルーマニア出身で同国トップの世界ランク21位(7月時点)という実力者。
「本日参加できたことに非常に嬉しく思っております。Tリーグに多くのこと期待しており、楽しみにしております」と丁寧に卓球ファンに向けてあいさつを述べた。
大阪の日本生命レッドエルフのデザインは、エンブレムをモチーフに、エルフ(妖精)はドイツ語で「11」を表すことから、その11を妖精の羽のように表現したという。
チームのエースとしての活躍を期待される平野美宇は「チーム一丸となって初代チャンピオンを目指して頑張ります。応援よろしくお願いします」と彼女らしいあどけない表情を見せつつも、力強く意気込みを口にした。
日本生命レッドエルフと同じ大阪を拠点とする日本ペイントマレッツは、原点を大事にした社風を意識して作られたユニホーム。
選手代表としては最後にマイクを握った加藤美優は、ライバルとして意識するチームについて問われると「どのチームも均等に強い選手が振り分けられていると聞いているので、ライバルは全部のチーム」と、どの対戦でも苦戦を強いられることを予想していた。
この紹介された男女計8チームが、それぞれの「こだわり」を詰め込んだユニホームをまとい、日本で初となるプロ卓球リーグを戦っていく。
この紹介された男女計8チームが、それぞれの「こだわり」を詰め込んだユニホームをまとい、日本で初となるプロ卓球リーグを戦っていく。
ユニホームの公式スポンサーとして、アンダーアーマーという強力なパートナーを得たTリーグ。
株式会社ドームの代表取締役・安田秀一氏が「卓球というスポーツには伸び代しかない」と話すように、この影響力の高い大きなブランド力を味方につけた今、プロリーグとしてどのような成長を見せてくれるのか。そして、どんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。期待は高まる一方だ。
文・写真/佐藤主祥
◆Tリーグオフィシャルサイト