SPIKE WARS -チャプター3 がんばれニューバランス!?(後編)-
メーカー横断履き比べ企画第2弾
金子 達仁
|
2016/07/14
〔CHAPTER3・がんばれニューバランス!?(後編)〕
【登場人物】
聞き手(編集部)
聞き手(編集部)
マスターナガイ(永井秀樹=東京ヴェルディ1969=)
◆永井秀樹の辛口はどこまでヒートアップするのか・・・?!
◆グラウンドで実際に試し履きするが・・・。
◆マスター永井「うわ、こりゃ逸品だわ」
◆永井秀樹の辛口はどこまでヒートアップするのか・・・?!
クラブハウスでの試着では、ニューバランスのビザロ・プロFGを酷評したマスター・ナガイ。
さて、グラウンドで実際にボールを蹴ってみての評価は‥‥。
さて、グラウンドで実際にボールを蹴ってみての評価は‥‥。
──いかがでございましょうか、マスター・ナガイ。何かお気づきになられたこと、あるいは評価の変化
などがございますれば。
などがございますれば。
マスター永井 「デザインはホント、素晴らしいんだけどなあ‥‥。色使いのセンスとか、見習ってほしいメーカーがいっぱいあるんだけど(笑)」
──失礼ながら、デザインについては履かなくてもわかる部分なのでは。
マスター永井「あのさ、こっちも言いにくいことを言うんだから、ちょっと緩衝材っていうか、
褒めやすいところは褒めさせてくれないと(笑)」
褒めやすいところは褒めさせてくれないと(笑)」
──ということは‥‥。
マスター永井「やっぱダメです(笑)。まずね、履いた感じが全体的に固いのよ。ああ、スパイク作るの
慣れてないなってのが第一印象。俺が古いのかなあ、若い選手だったらこういうのがいいんだろうか‥‥
いやいや、それはないと思うな。というか、俺たちが履いてきたようなスパイクを履いたことがない
から、こういうスパイクでも満足できちゃうのかもしれない。
正直、俺には絶対試合では履けないスパイクだね。アンダー・アーマーとは何もかもが違う」
慣れてないなってのが第一印象。俺が古いのかなあ、若い選手だったらこういうのがいいんだろうか‥‥
いやいや、それはないと思うな。というか、俺たちが履いてきたようなスパイクを履いたことがない
から、こういうスパイクでも満足できちゃうのかもしれない。
正直、俺には絶対試合では履けないスパイクだね。アンダー・アーマーとは何もかもが違う」
◆グラウンドで実際に試し履きするが・・・。
──ヴェルディの若手が言ってました。ナガイさん、ホントにアンダー・アーマーのクラッチフィットが
気に入ってたみたいだって(笑)。それはさておき、こちらのニューバランスですが、まずはアッパーの
感触が固い、と。ソールの感じはどうでしょう。
気に入ってたみたいだって(笑)。それはさておき、こちらのニューバランスですが、まずはアッパーの
感触が固い、と。ソールの感じはどうでしょう。
マスター永井「よくないね。これもクラブハウスで予想した通り、突き上げがかなり強い。
どれほど強いかというと、もうちょっとで痛いっていうぐらいのレベル。これ、芝生のグラウンドで
こうなんだから、土のグラウンド、それも関西や九州の固い土のグラウンドだと、かなりガツンと来るんじゃないかな。スパイクの好みが千差万別だっていうのは十分わかってるつもりだけど、こういうのが好きな選手、ホントにいるんだろうか」
どれほど強いかというと、もうちょっとで痛いっていうぐらいのレベル。これ、芝生のグラウンドで
こうなんだから、土のグラウンド、それも関西や九州の固い土のグラウンドだと、かなりガツンと来るんじゃないかな。スパイクの好みが千差万別だっていうのは十分わかってるつもりだけど、こういうのが好きな選手、ホントにいるんだろうか」
──いるはずです(笑)。と申しますか、ニューバランスからはマスター・ナガイ好みの天然皮革モデル、
ビザロKシリーズも発売されておりますので、次回以降、ぜひそちらもお試しいただければと思います。
で、ボールを蹴った感触は?
ビザロKシリーズも発売されておりますので、次回以降、ぜひそちらもお試しいただければと思います。
で、ボールを蹴った感触は?
マスター永井「残念ながら、これも予想通り‥‥いや、アッパーの固さからすると、予想よりは悪くないかな。ただ、俺がスパイクに求めている基準には遠く及ばないのは事実だね。(何回かリフティングをしてみて)う~ん、どうしても好きになれないなあ、この感覚」
──何がお気に召さないんでしょう。
マスター永井「(つまさき立ちの姿勢になって)ほら、こういう姿勢になると、インフロントのところから
アウトフロントのところまでシワが寄るでしょ。俺が好きなスパイクっていうのは、こうなっても足を
包み込んでくれるような感触があるヤツなんだけど、これはほら、シワのところが完全に足から分離して、より固くなっちゃってる。天然皮革のスパイクや、人工皮革でも足に馴染む感じのが好きな人間としては、やっぱり抵抗があるん‥‥あれ?」
アウトフロントのところまでシワが寄るでしょ。俺が好きなスパイクっていうのは、こうなっても足を
包み込んでくれるような感触があるヤツなんだけど、これはほら、シワのところが完全に足から分離して、より固くなっちゃってる。天然皮革のスパイクや、人工皮革でも足に馴染む感じのが好きな人間としては、やっぱり抵抗があるん‥‥あれ?」
──どうなさいましたか?
マスター永井「ちょっと待った。(といって軽いダッシュ、屈伸を繰り返す)。お、お、お」
◆マスター永井「うわ、こりゃ逸品だわ」
──お? お? お?
マスター永井「うわ、ビックリした。これは気づかなかった」
──何が、でございますか?
マスター永井「インソール。中敷き。うわ、こりゃ逸品だわ。あのね、最初は気づかなかったんだけど、
履いてるうちにわかってくんのよ、これ。足裏にジャストフィットっていうのかなあ、何があっても受け止めてくれる、みたいな何とも言えない心地よさがある。あれ、さっきの採点の時、俺、走りやすさに何点つけたっけ?」
履いてるうちにわかってくんのよ、これ。足裏にジャストフィットっていうのかなあ、何があっても受け止めてくれる、みたいな何とも言えない心地よさがある。あれ、さっきの採点の時、俺、走りやすさに何点つけたっけ?」
──2・5点でございます。
マスター永井「ごめん、全面的に訂正する。4点。このインソールが入ってるんなら、かなり走っても
疲れにくいだろうね。ああ、やっとニューバランスらしいところが見つかった(笑)」
疲れにくいだろうね。ああ、やっとニューバランスらしいところが見つかった(笑)」
──というか、マスター・ナガイがここまで走りやすさで強い印象を受けたスパイクも初めてのように思えます。
マスター永井「だね。率直に言って、サッカー・スパイクとしてはまだまだというか、これから直して
いかなきゃいけないところがたくさんあるとは思うけど、反面、従来のサッカー・スパイクが持ってない
ものも持ってるみたいだし。さっき言ってた天然皮革のモデル? それもちょっと楽しみだね」
いかなきゃいけないところがたくさんあるとは思うけど、反面、従来のサッカー・スパイクが持ってない
ものも持ってるみたいだし。さっき言ってた天然皮革のモデル? それもちょっと楽しみだね」
──総合採点については、全モデルを試着したあとに発表していただきます。
しばしの間、ニューバランス・ビザロ・プロFGの点数は胸に秘めておいてくださいませ。
しばしの間、ニューバランス・ビザロ・プロFGの点数は胸に秘めておいてくださいませ。
マスター永井 「了解」
(以下次回へ/取材協力・東京ヴェルディ1969)