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1通のメールから始まったFリーガーとサッカー少年たちの絆vol.2「サッカー少年たちがユニフォーム制作へ託した想い」

2017年4月以降、フットサルに専念する環境を手に入れて、日々充実したフットサル漬けの生活を送っていた諸江は、ある日、あの時のユニフォーム製作には、栗橋西中学校サッカー部の想いがたくさん詰まったものだったことを知る。  

Icon segawa.taisuke1 瀬川 泰祐 | 2017/10/13
〈vol.1はこちらから〉

練習することすらままならない弱小サッカー部に着任した若い顧問。その熱意に呼応するように徐々に集まっていったサッカー部員たち。

彼らの中には、近隣のクラブチームで、出場機会を満足に得られずに、一度サッカーで大きな挫折感を味わった選手も多くいた。  

そんな彼らが、県大会出場という目標を立て、過去の自分たちとの決別という新たな決意を持ってユニフォーム製作を決めた。そして、顧問と部員たちが皆で意見を出し合いながらデザインし、発注依頼のメールを送った。

そう、栗橋西中学校サッカー部もまた、このユニフォーム製作をきっかけに、新たな船出をしようとしていたのだ。  

そんな想いを知った諸江は、居ても立ってもいられず、栗橋西中サッカー部のために何かできることはないかと考え、中学3年生が最後の大会に挑む直前に、彼らに動画メッセージでエールを送った。

2017年6月末のことだった。
 

大会の2日前の練習終了後、栗橋西中サッカー部は、全員の気持ちを揃えるために、1年生から3年生まで、全員が集まってミーティングを開いた。  

そのミーティングの中で、映し出された諸江の動画メッセージ。  

「栗橋西中サッカー部のみなさん、こんにちは。フットサル日本代表の諸江剣語です。実は皆さんが着ているsfidaの公式戦ユニフォームの製作には、僕も関わらせてもらっています。

7月4日から、皆さんの今までの集大成となる学総が始まると伺いました。先生の指導を信じて、仲間を信じて、チーム全員で気持ちを一つにして、目標である県大会に向けて頑張ってください。」
 

この動画を見て、いっそうチームの団結力を強めた栗橋西中学校サッカー部は、ライバルと目された学校との一戦にもなんとか勝利し、地区予選を勝ち進んでいく。

決勝戦では、県大会の常連校である格上のチームに惜敗し、プレーオフとなる代表決定戦にまわった。

埼玉県内の他地区のチームも集まる代表決定戦は、予想以上に厳しい戦いとなったが、劇的な勝利で2連勝をおさめ、見事に県大会出場を勝ち取った。それは栗橋西中学校サッカー部創部以来の快挙だった。
 
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その数日後に行われた県大会では、格上のチームを相手に健闘するも、埼玉県ベスト32という結果で、現中学3年生の最後の試合を終えると、顧問の遠藤光一郎は、ベストを尽くした選手を横目に
 

「あの動画メッセージが、彼らのモチベーションを上げてくれたし、チームを一つにしてくれました」  

と語った。  


第3話へ続く      http://king-gear.com/articles/543