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“プロのスカウトが注目する”現役高校生がスパイクへのこだわりを語りつくす!VOL4~ 中村拓海(東福岡)、壇崎竜孔(青森山田)、永田一真(岡山学芸館)~ 編

4月7日に高円宮杯プレミアリーグ、全国各地域のプリンスリーグがスタートし、本格的な高校サッカーシーズンの幕開けとなった。今年も全国各地には大きな夢を持ったタレント達が、自分の夢、チームの夢に向けて鍛錬を続けている。今回はその公式リーグ開幕前の3月に全国各地で開催されたユースフェスティバルでの彼らの姿、そして大事なパートナーであるスパイクやキーパーグローブへの想いをじっくりと聞いて来た。

Icon img 6776 安藤隆人 | 2018/04/23
⑨中村拓海(東福岡・3年・DF)

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サニックス杯で東福岡の右サイドバックのプレーにJクラブのスカウトの目が色めき立った。疲れ知らずのアップダウン能力に加え、足下の技術が非常に高く、繊細なボールタッチとパスセンスを駆使してビルドアップに参加をしたり、DFラインの裏にスルーパスを送り込むなど、決定的なラストパスを繰り出せる。

「あの上下動は本当に魅力だと思うよ。あの持久力とスプリントは陸上でも全国レベルだと思う」と森重潤也監督も称するように、その能力は特出している。

彼は今、高3。昨年まではレギュラーではなかった。昨年、彼が奪えなかった右サイドバックのポジションに座していたのは彼の兄。兄の中村駿(現・国士館大)も同じ右サイドバックで1対1に強く、安定した守備力を持っていた。

「兄はライバルでしたが、やっぱり兄弟で僕に物凄くアドバイスをしてくれたし、僕も意見を言うことが出来た。レギュラーを奪えなかったのは悔しいけど、お互いに指摘し合って成長出来たので楽しかったです」。

兄との切磋琢磨の中で自分の力を磨いた彼は、目標であるプロに向けてその輝きを放ち出した。
 
※スパイクインタビュー動画は、こちらをご覧ください。
 
⑩壇崎竜孔(青森山田・3年・MF、ナイキ)

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名門・青森山田において1年時から出番を掴み、プレミアリーグイースト制覇と選手権制覇の瞬間をピッチで経験した。優勝した高円宮杯チャンピオンシップのサンフレッチェ広島ユース戦はスタメン出場を果たすが、相手のスパイクが膝に入り、無念の途中交代となった。

この怪我の影響で、選手権も途中出場に終わるなど、納得の行く結果を出すことが出来なかった。昨年はチームの『出世番号』であり、10番と共に『ダブルエースナンバー』の7番を託され、不動の左サイドアタッカーとしてフル回転した。

そして、今年は10番を託され、キャプテンにも就任した。
彼の持ち味はドリブル突破。長い距離をスプリントしても、俊敏なフットワークと身体のキレで仕掛け続けられる持久力のあるドリブルは大きな魅力だ。

「今年は自分が試合を決定付ける選手にならないといけない。ただ突破するだけでなく、相手のゴールをこじ開ける選手になりたい」。

サニックス杯では突破だけでなく、ゴール前に顔を出してこぼれ球を詰める動きやクロスに飛び込むなど、早くもその意志はプレーに現れている。実力に疑いの余地はない。

歴代の7番から10番を引き継いだ高橋壱晟(現・レノファ山口)と郷家友太(現・ヴィッセル神戸)の2人は、早くもプロの世界で活躍をしている。3年連続でこの系譜を継ぐ者がJ入りを果たすべく。彼に掛けられた期待は大きい。
 
◎スパイクインタビュー

今履いているスパイクは、尊敬する中村駿太(現・モンテディオ山形)くんに合わせました。ずっとミズノだったのですが、駿太くんが履いているナイキのスパイクがかっこ良かったし、僕も駿太くんのように試合を決定付ける選手になりたいと本気で思ったのでナイキに変えました。
 
※スパイクインタビュー動画は、こちらをご覧ください。
 
⑪永田一真(岡山学芸館・3年・FW)

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今年の中国新人大会のチャンピオン・岡山学芸館のナンバー10を背負う。厚い胸板と広い肩幅。屈強なフィジカルを誇り、ゴールに向かって突進して行く姿は迫力満点。

そのフィジカルは攻撃面だけでなく守備面でも発揮され、前線からの猛プレスとイーブンボールに対する強さ、ボール奪取する力に長ける。この守備力を買われ、昨年はボランチとしてプレー。

「予測してボールを奪うのが自分の特徴だと思っています。いつも動画でカゼミーロのプレーを観ています。カゼミーロは相手のドリブルに対して、自分のタイミングで突っ込んで行ってボールを一気に奪う。それだけじゃなく攻撃的でゴール前のスペースに飛び込んで行って点も奪えるので、そこは凄く憧れています」。

レアル・マドリードの中心的存在で、ブラジル代表としても活躍する守備的MFを参考にし、ボール奪取力に磨きをかけ、さらにストライカーとしてより獰猛にゴールを目指す姿勢を打ち出す。

「個人としても上に行きたい。全国ベスト8の目標を達成したい。プロになりたい気持ちがあるので、今年の1年が勝負になると思う。そのためにはこの1年間、自分の泥臭さを前面に出してやって行きたい。綺麗なプレーは僕には似合わないと思いますから」。

全国で結果を出して、プロのスカウトに見初められるために。キャプテンとしてチームに結果をもたらすために。泥臭いまでに攻守において粘り強いプレーを見せ、自らの人生を切り開く。
 
◎スパイクインタビュー
プーマワンを使っています。エヴォタッチとかエヴォパワーはどちらかと言うと『パサー』のイメージが強くて、ちょっと重いんです。かなり軽量化された素材で、壊れやすいけど素足に近いのでこっちの方が良いんです。自分の特徴が生かせるスパイクだと思います。
 


VOL5~ 森夢真、山本龍平(四日市中央工)、久乗聖亜(東山)~編に続く。http://king-gear.com/articles/750

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ユース年代の豊富な知識を買われ、『ユース教授』と称されている安藤隆人が、未来の日本代表選手達のスパイクへのこだわりを直撃取材。 http://king-gear.com/feature_articles/150