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東京五輪に「個別仕様化」寝具を導入。錦織圭も絶賛した、アスリートの睡眠環境を整えるエアウィーヴの“究極マットレス”とは?

寝具メーカーのエアウィーヴは9月24日、都内で『エアウィーヴ 未来寝具コンセプト』発表会を開催し、2020年東京五輪・パラリンピックの選手村に寝具約2万床を納入すると明かした。ゲストには同社のアンバサダーを務めるプロテニスプレーヤーの錦織圭と、スポーツキャスターの松岡修造氏が登壇。錦織は実際に自身の体型に合わせたマットレスに寝転がるなどエアウィーヴの感触を確かめながら、寝ることへのこだわり、アスリートとしての睡眠の大切さについて語った。

Icon 1482131451808 佐藤 主祥 | 2019/10/28
エアウィーヴは、東京2020オリンピック・パラリンピックのオフィシャル寝具パートナーとして選手村に寝具を供給。大会用の特別寝具は、約3年の年月をかけて開発された同社こだわりの製品だ。選手の睡眠環境の改善のため、機能性寝具が選手村に導入されるのは今大会が初めてだという。

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ベッドフレームは耐久性の高い段ボール製で、マットレスはプラスチックにリサイクルできるポリエチレン製、掛け布団には人工羽毛を採用しており、環境にも配慮した素材を使用している点が大会用エアウィーヴの大きな特徴だ。

さらにマットレスは、選手の体型や体重によって、肩・腰・脚、マットレスの各位置の硬さを調整することが可能に。選手によって異なる睡眠へのこだわりを大会中も実現することができるのだ。

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そしてイベントには、錦織と松岡氏、さらにエアウィーヴの代表取締役社長兼会長・高岡本州氏が登壇。松岡氏は開口一番「錦織選手と出ると、こんなことになるんですね…すごい」と多くの報道陣と豪華な会場に驚きの表情。さらに「一番気になるのは、怪我なんですけど…肘どう?」と心配していたという怪我の具合について尋ねると、「怪我はそんなに悪くはないです。ここ2〜3ヶ月ずっと痛みがある中でプレーしていたので、(ドクターから)一回しっかり治そうということで」と錦織。続けて「もう五輪が1年後に迫っているので、そのための決断でもある」と来年を見据えての休養であることも明かした。

しかし、10月21日、負傷していた右肘の手術を22日に受けるとマネジメント会社が発表。当初は10月下旬の欧州のツアー大会で復帰する予定だったが、今季は残りの大会に出場することができなくなった。24日からリハビリを開始し、12月初めに来季に向けたトレーニングに入る予定だという。

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その後、トークは錦織とエアウィーヴの出会いについての話題が展開され、高岡氏は「きっかけは2008年。アメリカのシリコンバレーに私の知人が住んでいるんですけど、その方から錦織くんが家に遊びに来ると聞いたんです。もともとその方のお嬢さん用にエアウィーヴを送っていたんですけど、その話を聞いて『申し訳ないけど、お嬢さんじゃなくて錦織くんにあげて』と連絡しました(笑)」と暴露。それについて錦織は「覚えてます。この頃から使用させていただくようになりました。それまでは腰痛でなかなか寝付けなかったり、朝起きて腰に痛みがあったりと、睡眠に対して悩みを抱えていたんです。でも、エアウィーヴを使うようになってからはすごく体の変化を感じて。それ以降、遠征には常に持ち運ぶようになりました」と当時の心境を振り返った。

さらに高岡氏は「エアウィーヴをシリコンバレーの知人を通して渡した後、錦織くんから突然『ありがとうございます』とメールが送られてきたんです。僕はこのような経験は初めてでした」とエピソードを語ると、「ホント涙が出るぐらい『この人はすごいな』『いつかサポートしたい』と思って。それが実現したのが3年後の2011年でした」とスポンサー契約を結ぶまでの流れを説明した。

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睡眠のこだわりについて聞かれた錦織は「僕は昔から(睡眠が)趣味みたいなところがあって、寝るのが一番好きなんです。どこにいても眠れるタイプなので、車や飛行機でもすぐに眠りに落ちますね。やはり睡眠は、他の何よりも自分の体を回復させてくれるもの。食事や治療だったり、色々ありますけど、睡眠こそが一番の回復の手段。ただ単に僕が好きだから、というのもありますけど、アスリートにとってはすごく大事なこと」と熱弁。続けて「寝る時は光を浴びたくないので、明るい部屋や、テレビをつけながら寝る人はちょっとよくわなんないです(笑)」と必ず部屋を真っ暗にして寝ることを明かした。眠れない時の対処法は「しりとりです。3文字なり4文字なり、字数を縛ってやると、いつのまにか寝てるパターンが多い」という。

また、睡眠時間について聞かれると「寝る時はしっかり寝ます。昔は12〜13時間は寝てました。今は少し減りましたが、基本は10時間は寝たいタイプですね」と自身がロングスリーパーであることを告白。そのことについて松岡氏は「12時間はアスリートの中では世界一じゃないですか?(笑)。けど、“EATtoWIN (イート・トゥ・ウィン) ”、食べて勝つという言葉があるように、“SLEEPtoWIN (スリープ・トゥ・ウィン) ”、つまり寝て勝つというのがアスリートにとっては一番大切」と持論を語った。

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イベントの中盤には、大会用のエアウィーヴがステージ上に用意され、実際に試してみる流れに。はじめに、スマートフォンのリモート計測アプリで錦織の体型を測定。アプリにはあらかじめ体重・身長・年齢・競技種目を入れ、その後にアプリの内蔵カメラで体型を測ることで、その選手に合ったマットレスのデータが出てくるという。

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アプリで解析した結果、錦織は肩は柔らかいが、腰・足は少し硬めだということが判明した。このデータをもとに、マットレスを“錦織仕様”に調整。実際に寝転がって感触を確かめた錦織は「すごく寝心地がいい。反発力もあるし、包み込まれるような感じもある。(腰痛持ちの)自分にはぴったり」と絶賛した。

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スマホアプリの導入によって、複数の工程を踏むことなく選手の体型計測が可能となった新時代のエアウィーヴ。この仕様は、来年春にはデパートの寝具売り場やオンラインショップなどで一般向けにも販売される予定だ。

2020年の東京五輪・パラリンピックでは、この“究極のマットレス”によって選手たちが良質な睡眠をとり、ベストパフォーマンスでメダルを競い合う過去最高の大会になることを期待したい。


取材・文/佐藤主祥

◆エアウィーヴ公式HP