【解説】疑惑の判定も…意地の銅メダル “柔道男子60kg級”銅メダル 永山竜樹
現地時間7月28日、柔道男子60kg級の永山竜樹選手がトルコのサリー・イルディス選手との3位決定戦を制し、銅メダルを獲得した。※トップ画像:出典/Getty Images
KING GEAR編集部
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2024/08/18
出典/Getty Images
オリンピック初出場となる永山は、初戦の2回戦でブラジルのミシェル・アウグストを反則勝ちで勝ち上がると、続く準決勝でスペインのフランシスコ・ガルリゴスと対戦。開始2分あたりでガルリゴスが永山に寝技をかけたが、審判から『待て』の指示が出たにもかかわらず、ガルリゴスは技を解かなかった。ようやく2人が離れた後、審判はガルリゴスの一本勝ちを宣言した。「待て」がかかっても技を続けたことに抗議をしたものの、判定は覆らなかった。
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敗者復活戦に回った永山は、台湾の楊勇緯を大外落としで下し、3位決定戦へ。メダルがかかった舞台では、開始48秒で大腰で技ありを奪ったのち、3分頃に横車で再び技ありで合わせ技一本。銅メダルを獲得した。
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<パリ五輪戦績>
2回戦:ミシェル・アウグスト/○1-0 反則勝ち
準決勝:フランシスコ・ガルリゴス/●0-10
敗者復活戦:楊勇緯/○1-0 大外落(技あり)
3位決定戦:ラファエラ・シウバ/○ 10-0 横車→大腰(合わせ技一本)
準決勝:フランシスコ・ガルリゴス/●0-10
敗者復活戦:楊勇緯/○1-0 大外落(技あり)
3位決定戦:ラファエラ・シウバ/○ 10-0 横車→大腰(合わせ技一本)
<プロフィール>
永山は、1996年、北海道美唄市出身。柔道は4歳のときに始めた。大学時代から、同階級で同じ大学の3年先輩である髙藤直寿と国内外の大会で凌ぎを削っており、前回の東京2020では、直前のグランドスラムで髙藤に敗れたことから日本代表の座を髙藤に譲る形に。髙藤はそのまま大会で金メダルを獲得した。
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五輪出場を目指す永山は、2023年12月のグランドスラム決勝で再び髙手と直接対決。延長戦の末、一本背負いでライバルを退けて、憧れの舞台への切符を手に入れた。本戦では判定に泣かされたものの、それでも意義深い銅メダル獲得となった。