
【J1第10節】C大阪、5度のオフサイドに屈せず15年ぶりにホームで天敵鹿島を撃破!
明治安田J1リーグは第10節まで終了。順位表は常に変動するものではあるが、今節終わった時点での順位に驚かされたファンも少なくないだろう。トップ3がガラリと変わっただけでなく、これまで上位で見かけることがなかったチームが名を連ねているのだ。今回はそんな第10節の試合結果をまとめつつ、「C大阪 vs 鹿島」「町田 vs 浦和」の2試合を振り返る。※トップ画像出典/Pixabay(トップ画像はイメージです)

第10節(4/11・4/12・4/13開催分)試合結果
第10節は4月11日に1試合、12日に7試合、13日に2試合が行われ、結果は下記の通りとなった。今節はやはり上位チームの入れ替わりに目がいく。もともとわずかな勝点差で並んでいたのだが、首位に福岡、2位に京都が並ぶ光景は新鮮だ。とはいえ、1位~8位、9位以下がそれぞれ僅差で競い合っているため、今後もシーズンが進むごとに大きく入れ替わっていくことが予想される。また、昇格組の岡山も絶好調だ。今節2連勝したことで、8位から4位にジャンプアップを果たしている。一方、今季初白星から連勝を果たした名古屋は、ここにきてまた連敗。一時は好調に向かうと思われたが、まだまだ本調子には至っていないのだろう。
4/11開催
・FC東京 1-1 柏
4/12開催
・清水 1-1 川崎F
・G大阪 2-0 名古屋
・広島 0-1 岡山
・福岡 2-1 横浜FM
・東京V 0-1 神戸
・C大阪 1-0 鹿島
・京都 2-0 湘南
4/13開催
・町田 0-2 浦和
・新潟 0-0 横浜FC
C大阪が“鬼門”を撃破!繰り返すオフサイドの末に掴んだ歴史的勝利
今シーズンからアーサー・パパス監督が指揮を執るC大阪。かつて横浜FMでヘッドコーチを務めていただけあり、新指揮官はアタッキングフットボールを掲げて攻撃力アップを図っている。今節はホームに鹿島を迎えるが、これまでの対戦成績はC大阪から見て20勝7分35敗。2010年から勝利がなく、ホームでは12連敗を喫している強敵だ。新戦術でより強度を増したC大阪を示すためにも、なんとしても鬼門である鹿島から白星を勝ち取りたい。
前半はホームのC大阪がゲームを優位に進める。前半23分、FKからルーカス・フェルナンデスがクロスを供給すると、相手がクリアしたこぼれ球を北野颯太がシュート。ボールはクロスバーのわずか上を抜けてしまうが、ビッグチャンスとなった。45分にも決定機を作るが、得点には繋がらない。前半のシュート数はC大阪8本、鹿島2本となっており、相手より多くのチャンスを生んだことがわかる。
後半に入ると先にシュートを放たれるも、C大阪は流れを握ったまま次々と攻撃を仕掛けた。55分、セカンドボールを拾ったフェルナンデスがクロスを入れると、ラファエル・ハットンがヘッドでゴール。しかし、オフサイド判定によりゴールは取り消しに。その後も65分、67分、90+4分、90+5分とネットを揺らし続けるが、いずれもオフサイド判定でゴールは幻となってしまった。さらに、PKを獲得するも、ハットンのシュートは相手GKに阻まれてしまう。ところが、その直後のCKで放たれたクロスを進藤亮佑がねじ込み、遂に得点に成功した。
試合は1-0で終了。C大阪は今季初完封勝利を果たすとともに、実に15年ぶりにホーム鹿島戦を制したことになる。最後の最後まで攻め続けるアタッキングフットボールで、とうとう歴史的白星を掴んだのだ。
2得点完封勝利で浦和が町田戦を初めて制す
昨季はリーグ13位でフィニッシュした浦和。MF、FWを重点的に補強し今季に挑むが、第9節の時点で2勝4分3敗とまだ調子が上がっていない。しかし、今節戦うのは6戦負けなしで好調の町田だ。過去の対戦成績は浦和から見て1分1敗。そんな勝利がない相手との対戦とあれば、アタッカー陣の本領発揮が必要不可欠になる。また、アウェイチームとして国立競技場に乗り込むが、浦和は今季アウェイで勝利がない。町田戦でありアウェイ戦でもある今節は、ここから調子を上げていくためにも勝たなければならない1戦なのだ。
立ち上がりから町田が攻勢に出るが、浦和が先制に成功する。前半15分、左CKで金子拓郎が短いパスを送ると、それを受けたマテウス・サヴィオがクロスを投入。そこに走り込んだマリウス・ホイブラーテンが相手の隙間を狙って地を這うようなシュートを放った。さらに、38分に追加点を獲得する。GK西川周作からのロングフィードを渡邊凌磨がダイレクトで軌道を変え、それを松尾佑介が単独で持ち運んでそのままゴールに突き刺した。前半のうちに浦和がリードを広げ、試合を折り返す。
後半は序盤から町田が猛攻を仕掛けるが、浦和も相手ゴールに迫るシーンが増える。75分にはカウンターからシュートまで持ち込むが、ボールに勢いがなく相手GKにキャッチされてしまった。そのまま浦和はゴールを守り抜き、0-2で浦和が完封勝利。これまで白星がなかった町田戦・アウェイ戦で獲得した勝点3は、チームにとって大きな自信になるだろう。
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