『ニューライン』デンマークの自然・都市・幸せをテーマとするスポーツブランドが伝えたい想い。
2017年夏、デザイン性に優れ、軽くて頑丈で速乾性あるパラシュート機能を駆使したスポーツブランド『ニューライン』の展示会が、都内で開催された。今回は、日本国内販売を手掛ける株式会社3RD代表取締役の砂原浩二氏に、話を伺った。
佐久間秀実
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2017/08/31
展示会場には、日本では感じることができないデザインセンスの高い作品が並べられていた。
『ニューライン』とは、現在ヨーロッパを中心に注目を集める、デンマーク発、スカンディナヴィアデザインの新進気鋭スポーツアパレルブランドであり、近年、ライフスタイルスポーツとして国内でも参加人口の増加傾向にある「トレイルランニング」にフォーカスした、世界的にも希少なスポーツアパレルブランドとなる。
――デンマークで誕生したブランドなのですね。
砂原:1981年に、デンマークで生まれました。『ニューライン』の創業者は、元デンマーク陸軍特殊部隊の出身者であり、パラシュートの降下訓練の際に、パラシュートの素材にインスパイアされ、自身がランナーとして成果を残していたところから、機能的で軽量なパラシュート素材をイメージしたランニングウェアを作ることから始めました。
――日本では見ないデザイン性を感じます。カッコイイですね。
砂原:ありがとうございます。デザインには、こだわりがありますし、年代や性別を問わず沢山の方々に喜んでいただけると思っています。
スポーツウェアは、基本的に機能性>デザインが主流でありましたが、『ニューライン』は、デザイン>機能性をコンセプトにハイセンスでファッショナブルなスポーツアパレルとして、若年層のスポーツのカジュアル化に刺激を与える最注目のブランドとなります。
これまで、アシックス・ヨーロッパ等の本格的なスポーツブランドのOEM生産事業などで生産技術を磨き、デンマークをはじめスウェーデンのトライアスロン競技のオリンピック代表チームのオフィシャルサプライヤーとして、競技ウェアの提供も行っており機能性においても評価を得ています。
また、デザインにおいては元GAPのデンマーク人デザイナーを軸に、フランス人デザイナーなどセンスあふれる才能を起用し、美しいボディライン、秀逸なプロポーションをもつ他に類を見ないファッションセンスに溢れたスポーツアパレルブランドとして、2014年、日本に初上陸しました。
――機能性に優れ、それ以上にデザインにこだわりがある。素晴らしいですね。
砂原:ありがとうございます。日常生活で、手元には必ずスマホなどのデバイスがあって、常に繋がるオンライン状態であります。我々は、そこから一旦離れて、オフラインとする習慣、オンとオフのバランスが生活が幸せだと考えています。
それで、ウェアの中にはポケットというモノが凄く小さく作られています。普通はスマホが入るようにと大きく作りますが、カギやコインなどの小さなものだけしか入らないようになっています。デバイスを手放してオフライン状態にして幸せに走って、バランスを整えるという話になります。
近年では、デンマークの自然をテーマにしたものが多くなっていますね。
2015秋冬 デンマークの深い森
2016春夏 都市と川
2016秋冬 海岸線
2017春夏 都市部
2017秋冬 建築物と自然の融合
――確かに、都市も自然も生活する上で切り離せませんからね。
砂原:『ニューライン』の発祥の地であるデンマークの首都コペンハーゲンが、米国の建築・デザイン雑誌『メトロポリス』が発表する 「住みやすい都市ランキング2016」において、堂々の1位に輝いた事、デンマーク本国のスポーツシーンが、郊外から都市部に移行してきた事に着想を得て、テーマとして掲げています。
特に、季節の変化による植物や空模様の変化、またその変化によって生じる建築物への影響などを含め、「自然と人工建築物の融合」としています。 特徴的なものとしては、建築物に引かれたラインや、季節の変化による陽の変化による影響などをプリントとして施しています。
デンマークは、国連が調査する近年の国民の幸福度で世界1位となっています。そこで、『ニューライン』自体に、「デンマークの幸せを世界中に広めていきたい!」という想いがあり、ウェアの中にその幸せを表現として閉じ込めています。
――幸せなデザインですか。初めて耳にしました。
砂原:彼らが幸せな理由の1つとして、動植物が生活の中に必ず入っています。緑が家の中にあったり、日本とけっこう近いのかなという感覚はありますね。それで、健康にも興味があってスムージーとかをカフェで飲むような習慣が今流行っています。 都市部には屋台もありますが、自然と融合しているのでスタイリッシュで過ごしやすい環境となっています。
――自然を目にすると癒されますし、その状態は幸せですよね。
砂原:日本でも、北欧系の家具などが流行っていますが、デンマーク、フィンランド、ノルウェーがあるスカンジナビア半島のデザインが取り込まれています。
今回は、『ニューライン』に様々なモノからミックスをしています。幸せだと感じているデンマーク人のライフスタイルそのものからもインスピレーションを得て、それをウェアの中に注入しています 。
カラーは、今回のテーマのインスピレーションを受けたものとヨーロッパのコレクションから感じたモノを取り入れています。 ブラックからスカイグレー、ブルートーンが濃いモノから薄いモノへ、そしてフレッシュグリーンがウェアの中に鮮やかに落とし込まれています。
また、別ラインの「BLACK」はデザインセンスを高め、デンマーク軍の公式トレーニングウェアとして提供するというミッションを基に作られました。
基本的に全て、パラシュートからインスピレーションを得ています。ウェアの中にパラシュートの形を織り込んでいたり、デンマーク軍の公式カラーのバーガンディーを使っていたり、パラシュートと同じように4本ステッチを入れています。ロゴマークは、訓練最後の降下訓練で終えた者にだけ与えられるワッペンに由来しています。
トレーニングウェアとして色んなワークアウトがあり、モビリティーの高いストレッチ性があり可動域が広くなっているので、かなり動き易いです。
2017年4月に全14種で発表させていただいて、2018年3月にかけて少しずつウェアを追加していくという手法を取っていきます。基本的には、同じようなモノに少しずつ改良を加えながら展開していく予定となります。
現美魔女ファイナリストの柳優子氏。洗練された着こなしに、見事な立ち振る舞いであった。
美魔女コンテスト2017
http://bimajo.be-story.jp/contest
――今後の展開を教えてください。
砂原:『ニューライン』のウェアを通して、デンマークを中心とした北欧の生活スタイルの一環を伝えて、「走ることが生活に入っていること(RUNinSTYLE)」を提案できればと思っています。
そのためにも、多くのランナーと触れ合い、新たに走る機会を提案しながら 、 走ることを好きになっていただきたいと思います。
2017年4月に全14種で発表させていただいて、2018年3月にかけて少しずつウェアを追加していくという手法を取っていきます。基本的には、同じようなモノに少しずつ改良を加えながら展開していく予定となります。 (了)
ニューライン・ジャパン (株式会社3RD)
http://3rd-sida.sakura.ne.jp/