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サッカー日本代表選手の要望から生まれたスパイク!ミズノ『レビュラ』とは。

サッカー選手の技術、スピード、フィジカル等が年々進化している中で、サッカースパイク自体も変化をしていく必要性が生じている。今までにない高次元のプレーを実現するためのスパイク『REBULA(レビュラ)』を開発したミズノ(ミズノ株式会社:代表取締役 水野明人)の企画担当の水口氏に、誕生話や特長について話していただいた。

Icon aff20898 d2d2 431d 8b05 0f3c5e5ae91b 佐久間秀実 | 2017/12/29
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ミズノ株式会社
グローバルフットウエアプロダクト本部
企画部 クリーツ企画課
水口聖裕氏


――『レビュラ』が誕生した経緯を教えていただけますか。
 

水口:時代の流れよってサッカーのスタイルも変わり、選手の技術レベルも物凄い速さで進化している中、我々メーカーとして、選手がより良いパフォーマンスが出来るようなスパイクを提供していこうと開発が始まりました。   本田圭佑選手、吉田麻也選手、岡崎慎司選手を始めとするプレーヤーがミズノのスパイクを使用していますので、彼等にもヒアリングを行きましたね。

――3選手が何を言ったのか、物凄く気になります。

水口:2014
年ブラジルW杯後に、本田選手がアメリカで合宿をしている場所にミズノの担当者が行き、本田選手の特長とも言えるキック、競り合いの中でのコントロール、スピードの中での駆け引き等を高めていきたいということが分かりました。

岡崎選手の場合は、裏に抜け出すプレーが最大の持ち味でして、その際に完璧なボールタッチをするのを求められましたね。 吉田選手はポジションがDFで、対する選手がスピードあるFWが多いので、速さにも対応できるような機能をスパイクに求めているという話をされていました。  

ポジションに関係なく、求めるものが同じなのではないか、ということがレビュラのコンセプトのきっかけとなっています。現代のフットボーラーのニーズの中からスピードとボールタッチを高次元に高められるようにしようというのが開発の背景にありますね。

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――名前の由来を教えていただけますか。
 

水口:『レビュラ』は、造語となります。「レボリューション」のレを取って、「ネビュラ」という宇宙にある星雲には新しいものが生まれる予兆という意味があり、「革新的な新しいものを世の中に出したい」ということで名前が決まりました。  

――特長を教えていただけますか。  

水口:現代サッカーでは、スピードとボールタッチが求められています。スペースが狭い中、正確なボールタッチをし、1試合にあるかないかの最大のチャンスやピンチをしっかり仕留めるというところを目標としました。

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アッパー部分にフレーム形状に浮き出ている箇所がありますが、中に低反発性のスポンジを入れることにより柔らかいボールタッチをサポートします。

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ソールの中央に屈曲の溝が入れています。これは高速ターンをする時に足が物凄く捻じれていまして、その動きに合わせて自然な動きとなるようにシューズ自体も捻じれるような設計になっています。

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そうすることにより強い蹴り出しをサポートできるようにしています。この足に付いてくる感覚については、プロ選手からもかなり高い評価を得ています。  

他には、蹴り出す際のパワーが効率よく地面に伝わるようなスタッドも生み出しました。  

ミズノのシューズは、フィッティングが非常に素晴らしいと長年好評です。ミズノが誇るサッカースパイク「モレリア」のように、フィッティングに長年こだわってきています。『レビュラ』は、我々が培ってきた伝統と熟練された技術により誕生しました。  

――企画から完成まで、どれほどの期間を要しましたか。その中で苦労されたことはありましたか。  

水口:2年程となりまして、今まで話したことに関しては全て苦労をしました(笑)。  

その中でもアッパー部分が1番難しかったですね。アッパー部分は、カンガルーの天然皮革を使用しているモデルがあります。カンガルー革とスポンジを組み合わせるのが物凄く大変で、スポンジの重さや配置を決めたりするのに、何10種類もサンプルを作り、完成を断念することも考えましたが、どうにか完成することができました。  

――なぜ天然皮革を使用しているのですか。  

水口:ミズノは天然皮革を扱うブランドとして、この『レビュラ』シリーズにカンガルーレザーを使用することにこだわりました。アッパーの踵以外にカンガルーレザーを採用することでこれまで以上の高いフィット感を好評頂いています。  

「モレリア」は素足感覚をコンセプトにしたシューズですが、『レビュラ』は少しでもプラスの力を求めている選手のためのシューズです。  

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――カラーについては、いかがですか。
 

水口:カラーは、カンガルー革を連想させる黒からスタートしています。実は、本田選手、岡崎選手、吉田選手が初めて同じ色のスパイクを履きました。そして、2017年8月から本田選手のみ着用の桜をモチーフとしたピンク色を発売、2017年12月にはピッチ上での選手の本質を表した白色を発売しました。同時期に発売した青色は選手に落ち着きをもたらすという意味で展開しています。こちらは、岡崎選手と吉田選手が着用しています。

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――今後の展望を教えていただけますか。
 

水口:選手のプレーレベルは時代とともに進化して行くと思いますので、ミズノとしても選手のプレーを更にサポートできるようにプロダクトを進化させ続けていきたいと思います。 (了)

ミズノ『レビュラ』

https://www.mizuno.jp/football/rebula.aspx



取材協力/ミズノ株式会社
写真提供/ミズノ株式会社
取材写真/佐久間秀実