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卓球「Tプレミアリーグ」が10月開幕へ!参加する男女各4チーム&ロゴを発表【記者会見Vol.1】

2018年10月に開幕する卓球のプロリーグ「Tプレミアリーグ(以下、Tリーグ)」が2月7日に記者会見を行い、参加する男女各4チームとロゴマークを発表した。ゲストには、1月に行われた卓球全日本選手権の女子ダブルスで優勝した早田ひな選手と、昨年のアジア卓球選手権にて男子シングルス3位の丹羽孝希選手が登場。Tリーグ開幕へ向けた思いや期待を語るとともに、2020年東京五輪に対する意気込みも口にした。

Icon 1482131451808 佐藤 主祥 | 2018/02/08
これまで女子では福原愛選手、男子では水谷隼選手など、今やベテランと呼ばれるようになったプレイヤーが牽引してきた日本卓球界。

昨今では、得点を挙げた後に叫ぶ「チョレイ!」でお馴染みの張本智和選手や、卓球全日本選手権で3冠を達成した伊藤美誠選手、昨年のアジア卓球選手権で王国・中国勢を倒してアジア王者に輝いた平野美宇選手など、若手の台頭が著しく競争が激化。

こういった選手の活躍によって競技人気としても年々、右肩上がりの中、卓球ファンが大きな期待を寄せているTリーグがいよいよ始まろうとしている。

2017年9月から参加チームの募集を開始したTリーグは、初年度に参加する男女それぞれ4チーム、合計8チームを集めることに成功し、この日、記者会見が開かれた。

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まず、日本卓球協会会長であり、Tリーグ代表理事・理事長を務める藤重貞慶氏が登壇。10月に開幕を控えるTリーグの理念を3つ掲げた。

Tリーグ理念は以下の通り。

Tリーグ理念
①世界No.1の卓球リーグを実現する
・世界最高水準のプレーが楽しめるリーグの実現
・世界で活躍するトップアスリートを育成するシステムの実現
・どの地域の誰でもが「参加できる」「関われる」世界一開かれた地域密着型リーグシステムの実現

②卓球のスポーツビジネス価値を高める
・「卓球を感動体験する」「卓球を科学する」「卓球をグローバル化する」ことを通じて価値を高める
・価値を高めることによって、卓球ファン及び卓球関連ビジネスを拡大する
・価値向上により、卓球の競技力や魅力を高める

③卓球を通じて人生を豊かにする
・卓球競技者及びスタッフ(監督・コーチ・審判員等)が生涯にわたって卓球と共に人生を楽しめるようにしていく
・卓球を身近なスポーツにすることによって「やってみたい」「観に行きたい」「関わりたい」「語りたい」人を増やす
・卓球の普及によって、地域の活性化及び国民の健康寿命延伸に貢献する

以上の3つの理念を挙げたTリーグだが、藤重氏は全てを通して「選手とファンが一体となること」の重要性を説いていた。

例えば、高速展開する卓球の試合を、超スローモーションでビジュアライズして会場、テレビ、あるいはネットを通して映像を配信。それによって、ファンが選手と一体となって競技をやっているような感覚を味わえる。そんなTリーグならではの観戦スタイルを構築していく考えだ。

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また、今後のTリーグ全体の構想も発表した。最終的には上にある図のように、リーグを5部構成にしていく予定だが、10月に開幕する時点では1番上の「Tプレミアリーグ」のみ。

この構想を実現していくステップとしては、2021年をめどに「T1、T2リーグ」を設立。そして2025年には「T3」以下にある全てのリーグをスタートさせ、ピラミッドの形を完成させていく。

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写真:Tリーグ/アフロスポーツ

そして、Tリーグの理念を体現するロゴマークも併せて発表。ラケットのブレード、持ち手をモチーフに卓球を象徴し、武器(道具)が持つ力強さを表現。また、世界No.1のリーグを目指すという意思表示でカラーをゴールドで表した。

このマークが今後、Tリーグのシンボルとして選手やファンに親しまれ、誇りとなり、輝きを放っていくことになる。

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続いてTリーグ専務理事を務める松下浩二氏が登壇し、リーグの概要についての説明を行った。

リーグ概要は以下の通り。

◆Tリーグ概要
・チーム数は男子4、女子4の合計8チーム
・選手数は各チーム6名以上
・チームには世界ランキングトップ10以内(過去2年の間)に入っている選手が必ず1名以上所属していなければならない
・外国籍選手の登録人数制限は設けていない
・試合には日本人選手が1名以上出場しなければならない
・Tリーグ初年度のシーズンは2018年10月〜2019年2月まで行う
・レギュラーシーズンは総当たりの7回戦で、1チームあたり21試合行う
・3月には男女上位2チームによるプレーオフを実施し、優勝チームを決定する
・レギュラーシーズンはホーム&アウェー方式を採用(※初年度は幅広い方々にTリーグの試合を観戦してもらえるよう、チームのホーム以外でも試合の開催を予定している)

松下氏はリーグの概要を述べると「Tリーグの試合が開催される会場で世界トップの選手たちが素晴らしい試合を見せてくれることを期待しています。また、そのレベルの高い試合を是非、ファンの方々には会場に足を運んで観ていただき、そして楽しんでいただきたいと思っております」とコメントした。

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そして、Tリーグの2018ー2019シーズンに参加する男女それぞれ4チームを発表した。

参加チームは以下の通り。

◆参加チーム・男子
・木下グループ(東京都)
・チーム岡山(岡山県)
・チームさいたま(埼玉県)
・琉球アスティーダ(沖縄県)

◆参加チーム・女子
・木下グループ(神奈川県)
・トップ名古屋(愛知県名古屋市)
・日本生命(大阪府)
・日本ペイントホールディングス(大阪府大阪市)

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Tリーグの会見後、ゲストとして丹羽孝希選手(左)と早田ひな選手(右)が登場。

丹羽選手は「国際大会でいい成績が残せて、世界ランキングも6位と、自己新記録を大幅に更新できたいい1年だった」と2017シーズンを振り返ると、Tリーグに対して「国内で世界のトップ選手と対戦できるというのは、今まで機会がなかったのでとても楽しみです」と期待を寄せた。

それに続いて早田選手は「Tリーグをたくさんの方々に観戦していただいて、試合を通じて卓球の面白さを伝えていきたいです」と意気込んだ。

最後に2020年の東京五輪について聞かれると、両選手ともに「Tリーグに参戦して力を付け、東京五輪で個人・団体で金メダルを撮りたい」と力強く目標を掲げた。

来たる2018年10月。Tリーグという舞台で、日本を代表する選手たちと世界の名だたる一流プレイヤーが激突する。新たな歴史の幕開けとともに、日本卓球界がどう変化し、どのような盛り上がりを見せていくのか。開幕へ向け、新リーグの期待は高まるばかりだ。


<記者会見Vol.2はこちら>

▼一般財団法人Tリーグ
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