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長距離ランナーの御託・藤原新Vol.7 グラウンド編「とにかく軽い。全力でダッシュする時にラクかな」  

ロンドン五輪のマラソン日本代表、藤原新選手が選ぶ「10㎞走っても疲れないスパイク」。今回トライするのはアンダーアーマーの『クラッチフィット・フォース2・0』。はたして、その評価はいかに…?

Icon kaneko 金子 達仁 | 2016/12/27
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――プーマのパラメヒコ、アディダスのパティーク・グローロと天然皮革のスパイクが2足続いたので、ここらで人工皮革も行ってみましょうか。アンダーアーマーの『クラッチフィット・フォース2・0』です。走ってみての感想は?  

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藤原
:いままで履いた2足よりも、明らかにフィット感がタイトですね。  

――それはマイナス?  

藤原サッカーの選手にとってはどうかわかりませんけど、マラソンランナーとしてはちょっと怖いですね。足の形って、走っていくうちに少しずつ変わっていくんですけど、これぐらいタイトだと、その変化を許してくれないというか、いろんなところが痛くなってきちゃうんじゃないかって気がして。  

――足の形が変わる? それはサッカーをやっている人間にはなかった発想でした。でも考えてみれば、時間が経過すれば鬱血もするだろうし、乳酸もたまってくるわけですから、キックオフ前と同じ形であるはずもない。

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藤原ただ、ぼくが話しているのはあくまでもレースが始まったら止まることが許されないマラソンランナーとしての意見ですけどね。サッカーだったら、ハーフタイムに一度スパイクを脱ぐこともできるし、むくみがキツくなってきたら、スパイクのヒモを緩めることもできる。それに、サッカーの場合はマラソンランナーと違って、分厚いストッキングを履いていますよね。あれが衝撃吸収の役割を果たしているのかな、とも思います。  

――天然皮革、人工皮革の違いみたいなものは感じましたか?  

藤原このタイトさは人工皮革ならではだと思いますけど、それ以上にとにかく軽い。さっき、パラメヒコを履いて“重さは感じない”って言いましたけど、このスパイクを履いたあとだったら違った印象になっていた気がします。これだけ軽いと、全力でダッシュする時にラクかな、と。
 

――42.195kmよりも短い距離であれば?
 

藤原1000mだったら間違いなくこれですね。10kmだと…アディダスにするかこっちにするか、迷うところだなあ。そんなシューズ、ありえないんですけど、マラソンのラストスパート用に履き替えるとしたらこれですね。最後の最後、疲労がたまった足にはこの軽さが効くかもしれない  

――人工皮革のデメリットは何か感じられましたか?  

藤原天然皮革に比べると、変化を許してくれなさそうな感じはありますよね。靴擦れができやすそうっていうか。  

――あれ? 足の裏にできるマメはガマンできないし命取りだけど、甲や足裏以外のところにできる靴擦れはガマンするっておっしゃっていませ
んでしたっけ(笑)

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藤原
いや、それはあくまでも試合の時(笑)。ぼくだって練習の時は、靴擦れしないように靴下を履きますし。というか、ちょっとわかってきたんですけど、サッカースパイクって、裸足で履いても大丈夫そうなのと、ストッキングを履かないと駄目そうなのがあるんですね。良い悪いは別にして、このアンダーアーマーは後者。ストッキングを履かないと、いろんなところがこすれちゃいそう。履く、履かないで評価やり直してみましょうか?  

――いや、サッカーの場合、ストッキングを履かずにプレーするのはNGですから。  

藤原禁止?  

――禁止でしょうねえ。ストッキングをずり下げてプレーするのが禁止されているわけですから、当然、何もないというのも(笑)  

藤原じゃ、意味ないですね。裸足で履いてみたらサイコーのスパイク、いくつか見つけた気がしたんですけど。  

――はい、残念ながら(笑)。では、続いてはミズノのモレリア2の試着をお願いします。

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藤原
了解です。じゃ、行ってきます。

<vol.8に続く>12月28日公開予定