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宮本恒靖が語るスパイク Vol.2「選手は生き残っていくために、考えないといけない」  

現役時代はインテリジェンス溢れる選手として、日本代表の中心として活躍した宮本恒靖氏。クレバーなプレーの源となった中学時代の経験や、日本代表でのターニングポイント、自らのゴール観について語ってくれた。  

Icon 4 佐久間 秀実 | 2017/02/06
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――ここまで、スパイクへの想いをお話し頂きましたが、宮本さんの「サッカー観」について聞かせてください。宮本さんが出演している「adidas football THE NEW FOOTBALL」 (https://www.youtube.com/watch?v=ztzg34-fiHM#action=share
で「選手は生き残っていくために、考えないといけない」と仰っていますが、このように考えるようになったのは、いつ頃からでしょうか?  

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宮本
:考えることを意識し始めたのは、中学生の頃からです。中学生の時に選抜チームに選ばれたのですが、周りにうまい人がたくさんいました。そこで、自分が彼らを上回るために、どうすれば良いのかを考えるようになりました。プロを意識し始めたのは、高校の時からです。
 

――その後、ガンバ大阪ユースを経てプロになるわけですが、プロとして生き残っていくために、どのような時が大変で、どう乗り越えていったのでしょうか?  

宮本ターニングポイントは色々ありましたが、しんどかったのは2006年のドイツW杯の後ですね。皆が期待をしてくれて、自分たちも期待をしている中で良い結果が得られず…。日本に帰ってきて、また頑張ろうとするのですが、心も身体もついてこない。そこで環境を変えて、自分が成長できる場所に行こうと思い、(オーストリア1部リーグの)ザルツブルクに移籍しました。自分のキャリアをより良いものにするためにも、歩み続けなければいけないと思いました。  

――海外でプレーをすると、状態の悪いピッチで試合をすることもありますよね?
 
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宮本:大変だった会場はたくさんあります(笑)。マレーシアで行われたU-20W杯のときも芝は良くなかったですし、日本代表で試合をしたインドも良くなかったです。芝生が良かったのは、日韓ワールドカップ・ロシア戦の横浜国際競技場で「日本の芝職人の方は凄いな!」と思いました。いわゆる、ゴルフのグリーンのようで堅さもちょうど良く、あれ以上の芝はないですね。  

――宮本さんはJリーグで337試合に出場し、8得点を挙げています。なかでも2009年、ヴィッセル神戸時代に川崎フロンターレ戦で川島永嗣選手から決めたオーバーヘッドゴールは衝撃的でした。あの場面、なぜヘディングではなくオーバーヘッドを選択したのですか?
 

宮本左サイドからクロスが上がってきたので、最初はヘディングで打とうと思っていたのですが、自分のイメージよりも後ろにボールが入ってきたんですね。その瞬間、2004年の広島戦で、後ろから来たボールを胸トラップで止めたプレーを思い出したんです。そのときは相手にクリアされてしまったのですが、試合の後に、もしかして胸トラップをした後に倒れこんで、オーバーヘッドをすれば、シュートを打てたのではないかと思ったんですね。

それもあって、クロスが
少しイメージよりも自分の後ろに来た瞬間に5年前のことを思い出して、オーバーヘッドをしてみようと。そうしたら、思いのほかボールが頭上の良い所で止まったので、強くインパクトをすることを意識しました。見事なゴールでしたね(笑)  

――DFである宮本さんにとって、
理想のゴールとは?

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宮本現役時代に実際にあったゴールなのですが、自陣のペナルティエリア付近で自分がインターセプトして、まず味方の選手にパスを付けます。そこからカウンターアタックが始まって、自分がリターンパスを受けてボールをサイドに展開します。さらにそこから相手のペナルティエリアまで攻め上がって行き、クロスボールをヘディングで合わせて得点したことがありました。それが理想のゴールです。

DFとして相手の攻撃をストップして、攻撃の第一歩になり、自分でゴールを決めるという。いま思うと、現役時代はもっとゴールを狙っていれば良かったなと思います(笑)
 

――インタビューの最後になりますが、キングギアの読者に向けて、スパイク選びのコツがあれば教えてください。

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宮本:誰しも気に入ったデザインであったり、しっくりくる型や素材がありますよね。それを知るために、まずはいくつか履いてみることですよね。私自身も色々履きましたが、アディダスのプレデターを履く前、18歳の頃はアディダスのコパ・ムンディアルにハマっていました。  

――宮本さんにとって、スパイクとはどのような存在ですか?

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宮本自分の要求や欲求、こういうボールを蹴りたいといったイメージを具現化してくれる大切な「ギア」(用具)ですね。自分の身体の動きの、何パーセントか足りないものを補ってくれる存在です。(了)

取材協力/ガンバ大阪、(株)アスリートプラス、アディダスジャパン
写真/角谷貴史、今川雄輔


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