元バレー代表の久光・座安琴希が引退 「痛くてもそれを投げ捨てる強さ必要」な代表へのエールも語る
VバレーボールV1女子の久光スプリングスは29日、黒鷲旗が中止となったことを受けて、公式YouTubeで紅白戦を開催。今シーズン限りで引退が引退が発表された元日本代表主将の岩坂名奈、座安琴希、小島綾野の3選手が最後の勇姿を見せ、コートに別れを告げた。
白鳥 純一
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2021/05/02
©︎久光スプリングス
背番号10番 座安 琴希 (ざやす ことき)
生年月日:1990年1月11日
出身地:沖縄県 出身校:中部商業高校
バレー久光の小島絢野が2度目の引退「チームを離れるタイミングだと思った」
ーー引退セレモニー終えた印象はいかがでしょうか?
座安: 本当にセレモニーが終わった直後なので、まだ「引退した」という印象はないのですが、「ついにこの日が来てしまったんだな」という感じですね。今日のようにユニフォームを着て、試合でプレーできたことが今は嬉しいです。
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――引退を決断した時期は?
座安: 自分自身が、2009年と10年、18年と3度の手術を経験して、「もし、4回目の手術をすることになった時には、引退することになるだろう」と考えたこともありました。
チームに若い子が入ってきて、その成長を見るなかで、「次の世代にバトンタッチして、若い選手にはどんどん試合に出て、経験を積んでほしい」と思うようになった。 そのあたりが引退を決めた理由ですね。
――座安さんが、一番印象に残っている試合はありますか?
座安: 色々な大会で、優勝や個人の賞を獲得させてもらいましたが、どんな時も苦しい練習を耐え抜いてきたからこそ、タイトルを獲得した時の嬉しさを感じられたものだと思う。 もちろん一つの試合も大事でしたが、私にとっては一回一回の練習が大事で、そちらの方が印象に残っています。
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――座安選手にとって、バレーボールはどういう存在ですか?
座安:バレーボールは自分自身そのもので、生活の一部。「空気を吸う」みたいな感じで、当たり前にあるものでした。
「これがなくなったら生きていけない」と思っていましたが、これから新しい道を切り開いて歩むなかで、バレーボールに恩返しをしていきたいと思います。
―― 今後のVリーグやバレー界に期待することはありますか?
座安:色々なチームが強くなってきて、どのチームが優勝するかわからない という楽しみもある。
久光もそうですが、どこか勝つかわからない“ワクワク感”や“ウキウキ感”が、楽しみに繋がっていくと思う。 バレーボールを盛り上げるために、各チームが切磋琢磨し、強くなったチーム同士の熱い試合が見られたらいいなと思います。
――久光から日本代表に選ばれている石井選手、長岡選手に送る言葉はありますか?
座安:私も経験してきましたが、 「日の丸を背負う」というのは、忍耐力や「痛くても、それを投げ捨てる強さ」もないといけないので、すごく大変だと思う。彼女たち自身は努力家で、本当に献身的にサポートしていると思うので、「頑張ってやり抜いて帰っておいで」という感じですかね。
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――今後はどのように活動されていく予定でしょうか?
座安: まずは自分の身体のメンテナンス、膝の治療をしながら、今後のことはゆっくり考えていきたい。 子供達にバレーボールの指導をしたり、教えることが好きなので、何らかの形ではバレーボールに携わり、恩返しをしていきたい。
ーーファンの皆さんへのメッセージをお願い致します。
座安: 「コロナ禍」以降は、なかなか試合に足を運んでいただくことができなくなったり、 今回も(配信という形で)引退セレモニーを行わせていただきましたが、本当はお礼を直接言いたかったので、それだけが残念で心残りです。
久光での13年間、みなさんの温かい声援に救われました。今後も若手選手が強い久光を築き上げていくと思うので、叱咤激励していただいて、チームが強くなるためにサポートして欲しいと思います。
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【取材協力】久光スプリングス
【関連リンク】
「久光スプリングス2020-21 ラストマッチ! 〜届けたかった“ありがとう”をここに〜」
日時:4月29日(木)14:15 試合開始(勝敗に関わらず2セット)
配信:久光スプリングスYouTubeチャンネル