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元バレー代表主将・久光の岩坂名奈が、12年の選手生活に幕「このチームで終われてよかった」

VバレーボールV1女子の久光スプリングスは29日、黒鷲旗が中止となったことを受けて、公式YouTubeで紅白戦を開催。今シーズン限りで引退が引退が発表された元日本代表主将の岩坂名奈、座安琴希、小島綾野の3選手が最後の勇姿を見せ、コートに別れを告げた。

Icon     白鳥 純一 | 2021/05/02
久光スプリングスのミドルブロッカーとして活躍し、女子バレーボール日本代表では主将も務めた岩坂名奈が、試合後に記者会見に応じ、引退の理由やチームの未来。そして、今夏に行われる予定となっている五輪を戦うバレーボール女子日本代表に対する想いを語った。

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©︎久光スプリングス


――紅白戦と引退セレモニーを終えた、今の心境を教えてください?

 岩坂:ファンの方々に、最後にプレーする姿をお見せできなかったことはとても残念でしたが、このような機会をくださったチームに対して、感謝の気持ちでいっぱいです。 (セレモニーを終えて)引退の実感が湧いてきている状態です。紅白戦の終盤では、感極まって色々な想いが込み上げてきましたが、今は「このチームで終われて良かった」という気持ちです。

――現役生活で、心残りに感じられていることはありますか?

 岩坂:心残りはありません。それよりも、こうして最後にユニフォームを着て、今のメンバーと試合が出来た喜びや、達成感の方が強いです。 
 
―― 引退を決断した時期と、その理由を教えてください。

 岩坂: 年齢を重ねるごとに、「1年1年が勝負」だと思ってプレーを続けてきましたが、今シーズンはコンディションが上がることもないまま、リーグやVCupを終えました。 私は「結果がすべて」だという思いでプレーしていたこともあり、今シーズンで区切りをつけようという決断に至りました。

――現役時代の一番の思い出や、印象に残っている試合を教えてください。 

 岩坂:勝った試合も負けた試合も、たくさん思い出があります。でも、一番鮮明に覚えているのは、2018-19シーズンのファイナルで、ゴールデンセットに突入した試合(対東レ戦)です。

負けた試合後の更衣室は、暗い雰囲気になってしまうこともあるのですが、この日はむしろ、みんな“いい顔”をしていました。試合には負けてしまいましたが、「ゴールデンセットまでは戦える」というチームの意識も芽生えましたし、結果もついてきた。そういう意味で、この試合は強く印象に残っています。 
  
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©︎久光スプリングス

―― 岩坂選手にとってバレーボール、そして久光スプリングスはどんな存在でしたか?


 岩坂: バレーボールは中学1年生から始めました。本当に生活の一部でもありましたし、いろいろな方との出会いがあったおかげで、久光スプリングスに入団することができました。 その後もたくさんの経験をさせていただいて、今の自分があります。本当に久光スプリングスには感謝しています。今までバレーを通じて出会った方々、すべての人に対しても、感謝の気持ちでいっぱいです。  

――今後の久光スプリングス、 Vリーグ、バレーボール界に期待することを教えてください。

 岩坂: 久光が優勝出来た栄冠は、もう過去のことになります。来シーズンに向けて、選手・スタッフが一丸となって、これからまた新しい久光を作り、結果を出していってほしいと思います。

 ―― 今後はどのような形で活動しますか?久光にどのように関わっていきたいと思っていますか? 

 岩坂:今はまだ未定なのですが、 今後どうしていきたいかということを個人的にもゆっくり考えていきたいです。 チームは佐賀に移転することが決まっています。

(同期で、昨年引退した)新鍋のように、チームに所属して活動する形ではありませんが、私自身は九州の出身でもあるので、お手伝いできることがあったら関わっていきたいと思っています。   

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©︎久光スプリングス

――岩坂選手にとって、同期の新鍋
理沙さんはどんな存在でしたか? 
 
岩坂:
中学から知っていましたし、高校では対戦もしました。その後は、まさか同じチームでプレーする事になるとは思っていませんでしたが、11年間いろんなことがありながらも、2人で助け合ってやってきました。

喧嘩もしましたが、わかり合える存在のひとりで、下手したら家族よりも一緒にいた時間が長いかもしれません。同期でずっと一緒にプレーできてよかったと思いますし、「ありがとう」という気持ちです。 引退は自分の気持ちを整理した後で、直接会って伝えました。彼女も引退の時にそのように伝えてくれたので、自分もきちんと言おうと思っていました。 
 

―これまでのキャリアのなかで、日本代表監督を務めている中田久美さんとの出会いが大きかった部分もあると思います。岩坂選手にとっての中田久美監督は、どんな存在でしたか?中田監督からかけてもらった言葉のなかで、印象に残っていることはありますか?  

岩坂:バレーボールへの取り組み方、考え方を変えてくださった方なので、一言で表すなら「恩師」なのかなと思います。 (監督からいただいた言葉の)すべてに意味があったと思っていますし、私を成長させてくれました。どれかひとつに絞るのは難しいです。 

 ―― 同じ久光のチームメイトで、日本代表でもプレーしてきた石井優希選手、長岡望悠選手などのメンバーがオリンピックを迎えられます。かけてあげたい言葉はありますか? 

岩坂: 本当に長い間ずっと一緒に戦ってきたメンバーでもあるので、今日一緒にプレーできなかったことは、寂しい気持ちもありますが、その分、違う場所で頑張っているので、メッセージとか言葉を贈るよりも、一人ひとり応援したいなという気持ちです。 

 ――東京オリンピックの延期や代表メンバーから外れたことは、引退の決断に影響しましたか?
 

岩坂:その点に関しては影響していませんが、「コロナ禍」で練習ができなかったり、試合がなくなってしまったりするなかで、「どうやってモチベーションを保つか?」という部分がすごく大変でした。でも、それは私だけでなく、アスリート全員がそう思っていたと思うので、(引退に決断したという)影響はないです。 

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©︎久光スプリングス

――今シーズンは、岩坂さんご自身も出場機会が減り、チームも8位に終わりました。それについて感じられていること。これからのチームのメンバーに託した想いを教えてください。


岩坂:  この2シーズンは結果も残せず、チームに対しても申し訳ない気持ちでいっぱいです。 そのなかで自分は何もできなかったのですが、今までのことは過去になるので、来シーズンのメンバー、スタッフが一丸となって日々成長してほしいですし、 “新しい久光”を作り上げていってほしいなと思います。

――最後にファンの皆さんへのメッセージをお願いします。  

岩坂: 中学校からバレーボールを始めて18年間にわたり、たくさんの応援をありがとうございました。ファンの皆さんの応援のおかげでここまで来られたと思っていますし、声援が力となって成長できた部分もあると思います。

また、
今シーズンは佐賀でのホームゲームが数回しか開催出来ませんでしたが、そのような中でもたくさんの方々に試合を観に来ていただき、声援を送っていただいたことによって、勝てた試合もありました。

2023年には、スプリングスは佐賀に移転して活動していくので、今後とも久光スプリングスの応援をよろしくお願いします。
 


取材協力】久光スプリングス

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【関連リンク】
「久光スプリングス2020-21 ラストマッチ! 〜届けたかった“ありがとう”をここに〜」

日時:4月29日(木)14:15 試合開始(勝敗に関わらず2セット)
配信:久光スプリングスYouTubeチャンネル