
【J1第1節】昨季優勝を争った町田と広島が開幕戦から激突!
昨シーズン最終節まで優勝争いに絡んだ、FC町田ゼルビアとサンフレッチェ広島が、早くも開幕節で対戦! J1リーグ2025シーズンが開幕。昨季、初のJ1に挑んだ町田は、3位と初昇格クラブの史上最高成績を記録。一方、昨季2位の広島は町田相手に唯一のシーズンダブルを達成したチームでもある。昨季の雪辱を果たしたい町田、10年ぶりのシーズン制覇を目指す広島、開幕戦を白星で飾るのはどちらのチームなのか。熱戦必死の一戦を振り返る。※トップ画像出典/photoAC

個人技を活かした相馬勇紀のゴールで町田が先制!
ホームで開幕戦を迎えた町田のフォーメーションは3-4-2-1。新加入のFW西村拓真、MF前寛之、DF菊池流帆、DF岡村大八の4名がスタメン入りした。攻撃だけではなく、キャプテンのDF昌子源を中心とした3バック、そして昨季最多クリーンシート数を記録したGK谷晃生という強固な守備陣も町田の持ち味だ。一方の広島も、町田と同じ3-4-2-1というフォーメーション。昨季、磐田でセンターFWとして19得点を挙げた新加入のFWジャーメイン良を最前線に、同じく新加入のMF田中聡も先発に名を連ねた。
序盤から球際の激しい攻防が続き、なかなかボールが落ち着かず両チームとも決定機を作れない時間帯が続く。町田は新加入で先発出場の岡田が負傷交代のアクシデント。重たい展開の試合が動いたのは前半26分、町田のFW相馬勇紀がセンターライン付近からドリブルで突破して、最後は左足を振り抜き、先制点を奪った。相馬選手の個人技の高さが光ったゴールだった。
トルガイ・アルスランの技ありゴールで同点に追いつく
1点を追う広島は42分、ペナルティエリア手前からアルスランがスルーパスを送ると、抜け出したジャーメインがボールを受け左足でシュートを放つが、これはGK谷が好セーブ。広島は得点ならず、前半は町田1点リードで折り返した。後半立ち上がりの8分、町田にまたもアクシデントが起こる。岡村に続き菊池も負傷してしまった。センターバック陣の相次ぐ負傷交代により、徐々にゴール前へ攻め込まれることが増えていく。広島に決定機が訪れたのは14分。フリーキックのこぼれたボールにFW加藤陸次樹が頭で合わせたパスを、アルスランが右足でシュート、同点に追いついた。背後からの難しいボールにうまく合わせた技ありゴールだった。
広島ルーキー中村草太、Jリーグデビューで逆転弾!
勢いに乗った広島は、ここから怒涛の攻撃を仕掛ける。まずは20分、左サイドからDF佐々木翔が上げたクロスをアルスランが枠内にヘディングで押し込むが、谷がファインセーブを見せ、追加点を許さない。31分にはコーナーキックを獲得。キッカーのMF菅大輝から蹴り込んだボールにDF荒木隼人がペナルティエリア中央からシュートを放つも、これはゴール左に外れる。直後の32分、ジャーメインが放ったミドルシュートを谷が弾くと、こぼれ球に反応した途中交代の大卒ルーキーFW中村草太が押し込み逆転に成功した。
追いかける展開となった町田は、後半アディショナルタイムの5分間も相手ゴールへパワープレイで迫ったが、広島の固い守備を崩すことができず、試合終了。昨季の上位対決となった開幕戦は、Jリーグデビュー戦のルーキー中村選手の逆転弾が決勝点となり、2-1で広島が逆転勝利した。
昨季上位同士の対決は明暗分かれる結果に
今節が今季初の公式戦となった町田に対して、広島は8日のFUJIFILM SUPER CUP・神戸戦、12日にはAFCチャンピオンズリーグ2のラウンド16第1戦・ナムディン(ベトナム)戦を経て3戦目。体力的な不安はあったものの、試合勘という意味では町田を上回っていたのかもしれない。さらに交代選手が躍動するなど采配が良い流れをもたらしたのも勝因のひとつだ。
ホームで悔しい敗戦となった町田は、新加入選手のCBが2人も負傷というアクシデントに見舞われ、厳しい試合展開となった。開幕黒星スタートにはなったが、ここからまた昨季のように、セットプレーも効果的に活用しダイレクトにゴールを目指す町田の快進撃に期待したい。
明治安田J1リーグ ハイライト 町田 vs 広島 : 第1節(2025年2月16日配信)
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