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本田千尋の『フロム・トレーニングセンター』vol.19 ”心友”を見つけたクリストフ・クラマーが履くアディダス『エックス レザー BLUE BLAST』

金子塾卒業生にして、現在はドイツに拠点を置くスポーツライター本田千尋のちょっと変化球な企画。ブンデスリーガのスターはどんな音楽で気持ちを高め、どんなクルマで移動時間に鋭気を養い、そしてどんなスパイクで闘っているのか。トレーニング・センターからのダイレクト・レポートをお伝えします。

Icon img honda600 本田 千尋 | 2017/03/13
“心の友”は、意外なほど身近にいたりする。  

「彼とはこれ以上ないくらい理解しあえたんだ。僕らは同じ音楽の趣味を持っていたからね」  


クリストフ・クラマーが語る「彼」とは、何を隠そうマヌエル・ノイアー。   ボルシア・メンヒェングラッドバッハ所属のMFは、“宿敵”バイエルン・ミュンヘン所属のGKと意気投合した夏のことを、そう振り返った。  

もはや伝説となった〈Bob Marley〉のようなレゲエから、ベルリン出身の3人組バンド〈Die Ärzte〉のようなギターロック、そして“Alcohorica”もとい〈Metarica〉といったヘヴィメタルまでー。  

「ちょっと話し始めたら、僕らは気が付いたんだ。色々なミュージシャンの好みが合うことにね」  

14年のブラジルW杯で、ドイツ代表として同じ釜の飯を食べながら、クラマーとノイアーはさらに、好みがカブる音楽を介して、意外なほどにわかりあった。   

ブラジルから戻ったクラマーは、レバークーゼンから現所属のボルシアMGに完全移籍。

メディカルチェックを受けるため、メンヒェングラッドバッハにあるDr.ハリベルト・ディツェルの医院に銀色の【メルセデス AMG GT】で乗り付ける。
 

【メルセデス AMG GT】の4.0リッターV型8気筒直噴ツインターボエンジンは、“ホットインサイドV”を採用。2つのターボ・ユニットが、V型エンジンの90度バンク内に収められる合理的なレイアウトだ。  

共通の音楽で心を通い合わせたクラマーとノイアーは、まさにV型エンジンを構成する2つのターボ・ユニット。  

しかし、ブンデスリーガの試合となれば、話は別だ。

 
クラマーは、アディダス『エックス レザー BLUE BLAST』を履いて、情け容赦なく“心友”からゴールを奪いに行く。