U-20 W杯戦士の世界と戦うスパイクVol.12 【ベネズエラ編】~A代表5人を輩出し、攻撃陣は今大会トップクラスの実力!~
準優勝に終わったベネズエラだが、今大会は快進撃と言える戦いぶりを見せた。グループリーグを全勝で突破し、決勝ラウンド初戦では日本を延長戦の末に1−0で下した。
安藤隆人
|
2017/06/13
今大会のベネズエラはファイナリストに相応しいチームだった。
すでにA代表に入っている選手が5人おり、その内の4人が主軸としてピッチに君臨。
中でも1トップのロナルド・ペーニャ、陸空兼用の多彩なアタッカーのMFアダルベルト・ペニャランダ(A代表)、158cmの小柄ながらチームナンバーワンのテクニックを誇る背番号10のMFジェフェルソン・ソテルド(A代表)、188cmの右ワイドアタッカーのセルジオ・コルドバ。
この4枚が織り成す攻撃は強烈で、ソテルドのパスセンスを軸に、フレキシブルに攻撃を仕掛けて来る。さらにこの4枚を陰で操るボランチのヤンヘル・エレーラ(A代表)も将来を嘱望された存在と、攻撃陣は今大会でもトップクラスの実力を誇る。
すでにA代表に入っている選手が5人おり、その内の4人が主軸としてピッチに君臨。
中でも1トップのロナルド・ペーニャ、陸空兼用の多彩なアタッカーのMFアダルベルト・ペニャランダ(A代表)、158cmの小柄ながらチームナンバーワンのテクニックを誇る背番号10のMFジェフェルソン・ソテルド(A代表)、188cmの右ワイドアタッカーのセルジオ・コルドバ。
この4枚が織り成す攻撃は強烈で、ソテルドのパスセンスを軸に、フレキシブルに攻撃を仕掛けて来る。さらにこの4枚を陰で操るボランチのヤンヘル・エレーラ(A代表)も将来を嘱望された存在と、攻撃陣は今大会でもトップクラスの実力を誇る。
「ベネズエラの攻撃はすべて10番を経由する。捕まえようと思っても、予想外のプレーや目を離すとこっちが嫌なポジションに入り込まれて、捕まえるのが相当難しかった」
とMF原輝綺(新潟)が語ったように、日本の守備陣は変幻自在に動くソテルドを捕まえきれなかったのが、敗因の一つとなってしまった。
さらに左FWのペニャランダはスペイン・リーガエスパニョーラのマラガCFに所属し、186cmの高さを持ちながらも、卓越した足下のテクニックと、高いアジリティーを持っており、日本は彼の独特の間から繰り出すドリブルにかなり手を焼いた。
エレーラは今年1月に19歳の若さでマンチェスター・シティーに移籍し、現在はMLSのニューヨーク・シティーFCにレンタル移籍し、出場機会をつかんでいる。
彼も184cmの高さを持ちながらも、足下の技術に秀で、冷静な戦況の読みと素早い状況判断、そして正確なキックで超個性的な前線の4枚を巧みに動かして行く。
日本は裏を返せば、よくこの強烈アタッカー陣に対して、延長後半まで無失点で抑えたと言えよう。
守備面に目を向けてみても、ナウエル・フェラレーシとウィリアムス・ベラスケスのCBコンビが安定し、GKのウイケル・ファリニェスは177cmの高さながら、天性のバネと反応の早さ、そして安定したゴールキーピングを見せ、A代表に相応しい存在感を放った。
攻守ともにバランスの取れたベネズエラが準優勝をしたのは、ある意味打倒と言える。彼らが直面した今大会の一番の山場は準決勝のウルグアイ戦だった。
南米予選1位のウルグアイと、同予選3位のベネズエラ。前評判はウルグアイの方が上だったが、49分にウルグアイのMFニコラス・デラクルスが先制するも、後半アディショナルタイムに17歳のFWサミュエル・ソサが起死回生の同点ゴールを挙げ、延長戦へ。
延長戦でも決着がつかず、今大会からFIFAが試験的に採用をしたABBA方式のPK戦(※従来のPK戦では先攻超有利のため、先攻のチームが1人蹴った後、後攻のチームが2人立て続けに蹴り、次に先攻チームが2人立て続けに蹴る流れのPK方式)の末に、ベネズエラが『事実上の決勝戦』を制したことで、初の世界一への挑戦を手にすることが出来た。
A代表はFIFAロシアW杯南米予選で最下位に沈み、苦しんでいるが、着実に将来を嘱望される若手が育っており、今後、ベネズエラはより脅威の存在になって行く。それを予感させる大会であった。
彼らのスパイクに目を向けてみると、ほとんどがナイキを着用しているが、10番のジェフェルソン・ソテルドは、今大会でも珍しいニューバランスを着用していた。
(以下がU-20ベネズエラ代表主要選手のスパイク一覧)
【GK】
①ウイケル・ファリニェス(カラカスFC)、ナイキ・不明
⑫ジョエル・グラテロル(カラボボFC)、不明
㉑ラファエル・サンチェス(デポルティーポ・タチラ)、アディダス・エース
【DF】
②ウィリアムス・ベラスケス(エストゥディアンテス・カラカス)、ナイキ・ハイパーヴェノムファタル
③エドゥイン・ケーロ(デポルティーポ・タチラ)、アディダス・コパムンディアル
④ナウエル・フェラレーシ(デポルティーポ・タチラ)、アディダス・エース
⑤ホセ・エルナンデス(カラカスFC)、不明
⑰ジョシュア・メヒアス(カラボボFC)、ナイキ・不明
⑳ロナルド・エルナンデス(サモラFC)、ナイキ・マーキュリアルヴェイパー
【MF】
⑥クリスティアン・マクーン(サモラFC)、ナイキ・ハイパーヴェノムファタル
⑧ヤンヘル・エレーラ(ニューヨーク・シティーFC、アメリカ)、ナイキ・マジスタオーパス
⑩ジェフェルソン・ソテルド(CDワチパト、チリ)、ニューバランス・フューロンリミテッドFG HYDRA
⑭エベル・ガルシア(スド・アメリカ、ウルグアイ)、不明
⑯ロナルド・ルセナ(サモラFC)、不明
⑱ルイス・ルイス(スリアFC)、不明
【FW】
⑦アダルベルト・ペニャランダ(マラガ、スペイン)、ナイキ・マーキュリアルベロチ
⑨ロナルド・ペーニャ(ラスパルマス、スペイン)、ナイキ・マーキュリアルヴェイパー
⑪ロナルド・チャコン(カラカスFC)、ナイキ・マーキュリアルベロチIII
⑬ハン・ウルタード(デポルティーポ・タチラ)、ナイキ・ハイパーヴェノムファタル
⑮サムエル・ソサ(デポルティーポ・タチラ)、ナイキ・マーキュリアルベロチIII
⑲セルジオ・コルドバ(カラカスFC)、ナイキ・ハイパーヴェノムファタル