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東京で世界の頂点へ。頭脳派の美人フェンサー、宮脇花綸が描く未来Vol.2

2020年の東京へ向け、強固な決意とともに日々厳しいトレーニングを積んでいる日本の女性アスリートたちを紹介していく企画の第一弾は、日本フェンシング界のニューヒロイン、宮脇花綸選手。Vol.1では、宮脇選手がフェンシングを始めて、上を目指すことになったきっかけを伺った。Vol.2では、自身の特徴やいま取り組んでいる課題などを伺った。

Icon segawa.taisuke1 瀬川 泰祐(せがわたいすけ) | 2018/03/02

いま取り組んでいる課題


フェンシングというとフルーレ・エペ・サーブルと3種目ありますが、なぜフルーレを選んだのでしょう?

単純に、私がフェンシングを始めた15年前は、フルーレしかなかったというのもあります。それに私の特徴も、フルーレの競技特性に合っているんじゃないかとは思いますね。


宮脇選手はご自身をどんな特徴と捉えているのでしょうか?

私は身体も小柄ですし、スピードがすごく速いというわけでもないんです。でも、フェンシングって、一番速い人が勝つわけでも、背が高い人が勝つわけでも、力が強い人が勝つわけでもなくて。フルーレというのは、先に攻撃した方が攻撃権をもつ競技なんですが、その権利を上手く使いながら、攻撃と防御を複雑に組み合わせて勝っていく競技なんです。私は、コンビネーションとか全体的な質が特徴なんだと思います。これっていう長所はないし、今は必殺技もないんですけど、どれも一定のレベルでできるので、相手からすると、的は絞りづらいのかもしれません。相手としては、一個だけ飛び抜けている特徴があると対策を立てやすい面もあると思いますが、私の場合は、そういうところがないのだと思います。

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今日の試合形式の練習では、かなりポイントを取っていたように見えましたが、現在の課題や、今取り組んでいることはありますか?

実は今日の最後の試合では、ボコボコにされちゃったんですけどね(笑)。でも、最近は割とよく試合をコントロールできるようになってきました。さっきお話ししたことと重なるんですけど、私はこれっていう必殺技がないので、今は、そこに取り組んでいます。「フレッシュ」っていう技ご存知ですか?攻撃の中でも足を踏み出すような攻撃ではなく、そのまま走って相手に突っ込んでいくような技があるんです。あれを自分の得意技にしたいなと思っていて。背が小さいと、普通に足を踏み出して剣を出しても、相手に届かない場合がありますが、走ることによって、背が高い相手の懐に飛び込んで攻撃ができるっていうメリットがあるので、それを練習しています。


今日も何度か見かけた攻撃ですね。走り方の質なども意識するのでしょうか?

はい、もちろん、走り方も意識します。いまは足を蹴り出す角度を上でも下でもなく、前にしっかり蹴って走り出すような練習をしていますね。あ、面白い写真があるので、今ここに持ってきてもいいですか?(と言い、鞄からスマートフォンを持ってきて)これは私が突いて、一応ポイントを取った時の写真なんですけど、面白くないですか?フォームが格好悪い(笑)。体がしっかり伸びて突くのが理想なんですけどね(笑)。

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©FIE、公益社団法人日本フェンシング協会


第三話


取材・文・取材中写真:瀬川泰祐
試合写真:©FIE、公益社団法人日本フェンシング協会