東京で世界の頂点へ。頭脳派の美人フェンサー、宮脇花綸が描く未来Vol.3
2020年の東京へ向け、強固な決意とともに日々厳しいトレーニングを積んでいる日本の女性アスリートたちを紹介していく企画の第一弾は、日本フェンシング界のニューヒロイン、宮脇花綸選手。Vol.1では、宮脇選手がフェンシングを始めて上を目指すことになったきっかけを、Vol.2では、自身の特徴や現在取り組んでいることなどを伺った。Vol.3では、素顔の宮脇選手を紹介する。
瀬川 泰祐(せがわたいすけ)
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2018/03/05
素顔の宮脇花綸
宮脇選手といえば、ももいろクローバーZのミュージックビデオに出演されて話題になっていましたが、まわりの反響はありましたか?
はい、ももクロのファンの方がツイッターのフォローをしてくださったり、中には、私たちが主催しているフェンシングのイベントにもいらっしゃってくださった方がいたり、応援してくださる方はすごく増えました。
錚々たるアスリートの方が出演されていましたよね?
そうなんです。私も撮影を楽しみにしていたんですけど、一つだけ残念だったのは、出演されたアスリートの方々とはお会いできなかったんです。私は、練習が終わってから撮影に行ったんですけど、皆さんが帰られた後で。でも、すごく格好良く撮っていただきましたし、いい経験ができたなと思います。
宮脇選手はいま大学生ですが、競技以外の時間は、どんなリフレッシュをしていますか?
基本的に平日は午前と午後の2部練習なので、あまり時間はないんですけど、オフの日はリフレッシュするようにしています。大体、おかし作りか、観劇か、謎解き。この3つのうちのどれかですね(笑)。
もう少し詳しく教えてください 。
おかし作りは、いま月に2回ほど作ろうと思っていて、そとに習いに行ったり家で作ったりしています。それから観劇は、舞台を見るのが大好きなので。ミュージカルも見ますし、朗読なんかも今度観に行く予定があります。謎解きは、ミステリー小説が好きでよく読んでいますし、それから、いま脱出ゲームというリアルな謎解きゲームがあって、それに参加したりもします。
やはり普段は、普通の大学生なんですね(笑)。家族とフェンシングの話をしたりすることはないんですか?
そうですね。あまり家族とフェンシングの話をするのが好きじゃないんです。特に父がフェンシングに関わっているということもあって、家族といるときはプライベートな時間として楽しみたいなというのがあって。
日本代表チームでの役割
では、少しフェンシングの話に戻しますね。練習前のコーチが話している際に、通訳のような役割をしていましたが、そう行った役割も意識しているのですか?
時々、通訳が必要だったりする時に、私が通訳をすることはあります。今の日本代表は、コーチも外国人の方ですし、若い子も多く英語のレベルも様々です。基本的には、コーチが直接話した方が伝わると思いますし、選手たちもその方が良いと思いますので、私は必要な時だけ手助けできたらいいのかなと思っています。
団体戦で、ご自身が意識していることはありますか?
もちろん、意識することはあります。今のコーチが着任したのも去年ですし、メンバーも西岡詩穂選手以外はオリンピック出場経験もなくて、チームとしてはすごく若いチームなので、チーム作りがカギになると思います。東晟良選手という攻撃を得意とする選手がいるので、私は特に守備面で貢献しないとなりません。私がたくさん失点してしまうと、チームの成績に響くので、どれだけ守りに入らずに、失点を少なくしていけるかというところが、チーム内でのわたしの役割だと思っています。
フェンシングは、前後に激しく動くスポーツで、軽やかなフットワークに見惚れてしまいましたが、道具には、何かこだわりはありますか?
一つは剣の握る部分なんですけど、ダイワ・エム・ティさんという会社にお願いして作っていただいています。フェンシングの道具って海外で作られていることがほとんどなんですけど、私は手が小さいので、厚みや長さが合わなかったんです。そこでダイワ・エム・ティさんにお願いして自分の手にあったもので、色も金色にしてもらって、一瞬で私の剣だとわかるようにしていただいています。もう一つは靴ですね。わたしはナイキの靴を履いてるんですが、足の幅がすごく狭いんです。ナイキはスッとしていて、わたしの足にしっかりフィットしてくれています。
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取材・文・写真:瀬川泰祐