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“プロのスカウトが注目する”現役高校生がスパイクへのこだわりを語りつくす!VOL1~吉村仁志、水野雄太(大津高校)編

4月7日に高円宮杯プレミアリーグ、全国各地域のプリンスリーグがスタートし、本格的な高校サッカーシーズンの幕開けとなった。今年も全国各地には大きな夢を持ったタレント達が、自分の夢、チームの夢に向けて鍛錬を続けている。今回はその公式リーグ開幕前の3月に全国各地で開催されたユースフェスティバルでの彼らの姿、そして大事なパートナーであるスパイクやキーパーグローブへの想いをじっくりと聞いて来た。

Icon img 6776 安藤隆人 | 2018/04/16
今回、筆者が回って来たフェスティバルは合計7つ。群馬プーマカップ、福岡県で開催されたサニックス杯国際ユースフェスティバル、中国新人大会、全国高校サッカー選抜大垣大会、Jグリーン堺プーマカップ、船橋招待サッカーフェスティバル、桐光学園高校サッカー場完成記念。この7つを前編、後編と2つに区切って、合計28人のインタビューをお届けします!
 
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①吉村仁志(大津・3年・CB)

憧れの存在は植田直通(現・鹿島アントラーズ)。彼と同じ地域に生まれ育ち、中学も一緒。中学までは県大会にすら出られず、選抜も地区選抜止まり。

しかし、「植田さんも中学までは無名だった。僕も努力をすれば植田さんのようになれると思った」と、覚悟を決めて憧れの先輩と同じ地元の名門・大津の門を叩いた。

それまではFWだったが、高校入学と同時にCBを希望。ポジションまでも植田に合わせた。もともとフィジカルが強く、高さもあったことからCBの適性はあった。

さらに「ヘッドは徹底してやった」と語ったように、グラウンドの隅にある柱からボールをぶら下げた『ヘディングマシーン』に何度も飛びついた。

これは植田を始め、巻誠一郎(現・ロアッソ熊本)、谷口彰悟(現・川崎フロンターレ)ら日本代表選手やJリーガーの先輩達が黙々と飛びついていた『大津の伝統』。

これを吉村が引き継ぎ、何度も、何度もジャンプを繰り返してヘッドを磨いた。結果、彼は大津の不動の守備の要になり、プロ注目の存在になった。

「フィジカル的にはまだお尻の筋肉が足りない。もっと鍛えないといけないです。フィジカルコンタクトに自信はありますが、まだ腰が高いので、小さい相手だと潜り込まれてしまうので、そこはもっと重点的に鍛えたい。自分が足りないところだらけです」。

まだCBを初めて2年。足りないところだらけなのは当たり前。逆に言えばたった2年でここまでの存在になるのだから、彼の伸びシロはまだまだ十分にある。

今年は谷口、植田らが背負った5番を引き継ぎ、更に気は引き締まった。更なるスケールアップを近い、彼の高校ラストイヤーが幕を開けた。
 
※スパイクを語る動画は、こちらをご覧ください。

 

②水野雄太(大津・3年・MF)

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今年のプロのスカウトが注目する選手の中でもトップクラスの選手と言って良い。1年からキレのあるドリブルと俊敏性を生かし目立った存在だった。常に相手の逆を突きながら、滑らかなステップと上半身の動きで、相手の間隙をすり抜けて行くドリブルは一級品。

彼の武器はこれだけではない。精度抜群の左足を持ち、縦への突破からのクロス、カットインからのシュート、そしてドリブルで中央をこじ開けてのシュートと、ゴールアプローチが多彩で、精度の高いFKも持つ。ハイスペックなアタッカーにサニックス杯でも注目が集まったが、2月の九州新人大会で足の指を負傷した影響で、サニックス杯でのプレー時間はごく僅かだった。

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それでも彼が出場したFC東京U1-8戦ではドリブルで3人をぶち抜いてシュートを放つなど、存在感は見せつけた。

「プロに行きたいと思っています。自分がどこまで通用するのかチャレンジしたい」。

今は怪我をきっちりと治して、万全の状態で今シーズンに挑むべく。己と向き合いながら、注目アタッカーは動き出している。
 
※スパイクを語る動画は、こちらをご覧ください。 

VOL2~松田亮(東福岡)、大崎舜(大津)編
http://king-gear.com/articles/738


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