運動研究所 代表理事 宮島さんインタビュー後編 『日本の将来を考えたときに、子供達のコミュニティを作る』
『笑顔があふれる「スポーツのある生活」を』をコンセプトに2017年7月に設立された一般社団法人運動研究所。代表理事の宮島淑行さんは大手広告代理店で2002年FIFAワールドカップなど数々のイベントに携わり、同時に競技団体のマーケティングスキームの整備により、それぞれの収入向上に貢献。 そんな宮島さんが安泰を捨ててまで運動研究所を設立した背景とは?スポーツとの出会いから、子どもたちを取り巻く日本のスポーツ環境に迫った。
井本佳孝
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2018/04/26
――今回こちらのスクール、幼稚園や小学校低学年の方をコアにっていう、こちらは狙いみたいなものがあるんでしょうか?
宮島:この時期に、色んな動きを身につけておくとその先に繋がるからです。脳はまだ作っている最中だし、その間に色んな刺激を与えておくということです。
――吸収力があるということですか?
宮島:吸収っていうよりも作り出せちゃうんでしょう、子供はね。自分の体を作っている最中に、こいつはこういう動きをするんだっていうことを身体に覚えさせておけば色んなことができてくる。
――そういう意味では、どう可能性が広がっていくか分からないみたいな面白さはあるんでしょうか?
宮島:保証できない責任感もありますけど。「この子はこういう風に必ずなるんです!」とは必ずしも言えないよなっていう。でも、絶対やっておいたほうが良いっていうところではあると思っています。
――心の中で伝えたいことはありますか?身体のことはもちろんですけど、このくらいの年代の方たちに伝えたい教養とか。
宮島:すごく難しいことじゃなくて、ちょっと難しいことをどんどん積み重ねていって、自分で身体を動かして、できるようになるのが嬉しいって思わせること。達成感みたいなものですかね。
――あと、スポーツの団体競技にありがちなんですけど、ものすごく個の能力が高くても、団体種目、チームに馴染めない、入っていけないみたいなケースもありますよね。そういう際の教えみたいなものはありますか?
宮島:そこは次のステップで、僕らがやることはどう土台を作ってあげるかというのがあるんですけど、やはり時代が変わってきたなっていうのはありますよね。
「コミュニケーションを取る」という形自体が変わってきていて、僕らの頃はまだ携帯もなかったけれど、今はメールになってドンドン恥をかかなくなってきた、恥ずかしい思いをしなくなってきた。逆に、恥ずかしい思いをすると逆ギレするじゃないですか?
――学校に来なくなってしまうみたいな?
宮島:今注意すると逆ギレされて暴力沙汰になるから、ドンドン電車の中の問題行動とかも言わなくなるし、ドンドンそういうのが悪い循環になっている気がする、そういう印象はあります。
「コミュニケーション」って言ってしまえば一言で終わってしまうんだけれど、そういう経験自体も少ないかもしれないですね。別にそれはここ(スポーツプラザエルニーニョ)じゃなくていいんだけど、コミュニティに入れてface to faceで話すということはやらないと。
――自分の中でも社会人になって、スポーツで出会ったコミュニティが今の仕事にも繋がったりしていて、それを極論言うともっと学生時代の頃とかもっと前から気づいていたら全然違ったのかなと思ったりするんですよね。
宮島:そうかもしれないですね。
――これから寿命が伸びてくると思うんですけど、その中でも健康寿命が問題かなと思います。今回やられてるプロジェクトは、日本の将来みたいなところまでも見据えているんですか?
宮島:運動研究所はそういう法人です。だけど、ここ(スポーツプラザエルニーニョ)はまずは子供。日本の将来を考えたときに、子供に手をつけるのかシニアに手をつけるのかっていうとまずこっち。
ここの子供たちが「身体を動かす」ということが好きであるという風になって、そのまま大人になっても、シニアになっても体を動かしてっていう風になっていくことは、今おっしゃった健康寿命を伸ばしていくことに繋がっていくと考えています。
――最後に、10年後のスポーツプラザエルニーニョがこうなっていたらいいなっていう未来想像図を聞かせていただきたいなと思います。
宮島:10年後だと、5大都市くらいには広げておきたい。30、40年後には、高校生くらいまでには広げたい。私は生きていないかもしれませんけどね。高校生でも、サッカーも、野球も、バスケもやるみたいな。
けれど、プロ野球からもJリーグからも、もしかしたらNBAからもドラフトにかかるような子がここから出てくる。もっと言うと、あんな灼熱の高校野球で戦って身体を壊すくらいなら、「スポーツプラザエルニーニョ内の対抗戦の方がよっぽどレベル高いよね」っていう風になっていればいいなとは思っています。
これは30年じゃなく、100年くらいの話かもしれないです。ここで大切に育っていく、下手すればNFLにドラフト指名されるかもしれないみたいな子が出てくるかもしれない、そんな風に思っています。 (了)
<インフォメーション>
スポーツプラザエルニーニョ 成城の詳しい情報は!http://undoken.jp/
宮島:この時期に、色んな動きを身につけておくとその先に繋がるからです。脳はまだ作っている最中だし、その間に色んな刺激を与えておくということです。
――吸収力があるということですか?
宮島:吸収っていうよりも作り出せちゃうんでしょう、子供はね。自分の体を作っている最中に、こいつはこういう動きをするんだっていうことを身体に覚えさせておけば色んなことができてくる。
――そういう意味では、どう可能性が広がっていくか分からないみたいな面白さはあるんでしょうか?
宮島:保証できない責任感もありますけど。「この子はこういう風に必ずなるんです!」とは必ずしも言えないよなっていう。でも、絶対やっておいたほうが良いっていうところではあると思っています。
――心の中で伝えたいことはありますか?身体のことはもちろんですけど、このくらいの年代の方たちに伝えたい教養とか。
宮島:すごく難しいことじゃなくて、ちょっと難しいことをどんどん積み重ねていって、自分で身体を動かして、できるようになるのが嬉しいって思わせること。達成感みたいなものですかね。
――あと、スポーツの団体競技にありがちなんですけど、ものすごく個の能力が高くても、団体種目、チームに馴染めない、入っていけないみたいなケースもありますよね。そういう際の教えみたいなものはありますか?
宮島:そこは次のステップで、僕らがやることはどう土台を作ってあげるかというのがあるんですけど、やはり時代が変わってきたなっていうのはありますよね。
「コミュニケーションを取る」という形自体が変わってきていて、僕らの頃はまだ携帯もなかったけれど、今はメールになってドンドン恥をかかなくなってきた、恥ずかしい思いをしなくなってきた。逆に、恥ずかしい思いをすると逆ギレするじゃないですか?
――学校に来なくなってしまうみたいな?
宮島:今注意すると逆ギレされて暴力沙汰になるから、ドンドン電車の中の問題行動とかも言わなくなるし、ドンドンそういうのが悪い循環になっている気がする、そういう印象はあります。
「コミュニケーション」って言ってしまえば一言で終わってしまうんだけれど、そういう経験自体も少ないかもしれないですね。別にそれはここ(スポーツプラザエルニーニョ)じゃなくていいんだけど、コミュニティに入れてface to faceで話すということはやらないと。
――自分の中でも社会人になって、スポーツで出会ったコミュニティが今の仕事にも繋がったりしていて、それを極論言うともっと学生時代の頃とかもっと前から気づいていたら全然違ったのかなと思ったりするんですよね。
宮島:そうかもしれないですね。
――これから寿命が伸びてくると思うんですけど、その中でも健康寿命が問題かなと思います。今回やられてるプロジェクトは、日本の将来みたいなところまでも見据えているんですか?
宮島:運動研究所はそういう法人です。だけど、ここ(スポーツプラザエルニーニョ)はまずは子供。日本の将来を考えたときに、子供に手をつけるのかシニアに手をつけるのかっていうとまずこっち。
ここの子供たちが「身体を動かす」ということが好きであるという風になって、そのまま大人になっても、シニアになっても体を動かしてっていう風になっていくことは、今おっしゃった健康寿命を伸ばしていくことに繋がっていくと考えています。
――最後に、10年後のスポーツプラザエルニーニョがこうなっていたらいいなっていう未来想像図を聞かせていただきたいなと思います。
宮島:10年後だと、5大都市くらいには広げておきたい。30、40年後には、高校生くらいまでには広げたい。私は生きていないかもしれませんけどね。高校生でも、サッカーも、野球も、バスケもやるみたいな。
けれど、プロ野球からもJリーグからも、もしかしたらNBAからもドラフトにかかるような子がここから出てくる。もっと言うと、あんな灼熱の高校野球で戦って身体を壊すくらいなら、「スポーツプラザエルニーニョ内の対抗戦の方がよっぽどレベル高いよね」っていう風になっていればいいなとは思っています。
これは30年じゃなく、100年くらいの話かもしれないです。ここで大切に育っていく、下手すればNFLにドラフト指名されるかもしれないみたいな子が出てくるかもしれない、そんな風に思っています。 (了)
<インフォメーション>
スポーツプラザエルニーニョ 成城の詳しい情報は!http://undoken.jp/