毎年テーマカラーを設定!こだわりが詰まった川端友紀の野球道具。
野球道具メーカー・SSKとアドバイザリー契約を結んでいる女子プロ野球・埼玉アストライアの川端友紀選手。当然すべてSSKの道具を使用しているわけだが、実は毎年テーマカラーを決めてその色で揃えている。
森 大樹
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2018/11/02
昨年はネイビー、今年はグレー。テーマカラーに合わせた道具。
とあるスポーツ選手を集めたバラエティ番組に出演した際、MCに自身のグラブを“おっさんグローブ”といじられてしまった川端選手。共演した加藤優選手のものと比べると地味に見えたからだと思うが、こだわりが詰まった逸品だ。
基本は4年ほど同じ形のものを使用しており、サイズは少し小さめ。2016年までは主にショートを守っていたが、その頃から型は変わっておらず、セカンドにコンバートされてからも同じモデルのグラブを使っている。
ポケットは広めに取っており、少し小指寄りの位置でもゴロを捌きやすいようにしているところがポイント。 川端選手は毎年グローブを新調しており、今年も自身の誕生日に合わせて5月から新しい色のものを使用し始めた。
「去年はネイビー主体で色を合わせていろいろな道具を作ってもらっていて、グローブにもその色を入れました。黒に見えるんですけど、実はネイビーです(笑)元々好きなネイビーに黄色を組み合わせてもらい、紐も黄色に近い茶色にしてもらいました。
今年のテーマカラーはグレーと白です。毎年どの色で行くかという話になるのですが、グレーはSSKさんの今年の新色で、かっこいいと思ったのでこれに決めました。 でも汚れが目立つんですよね。ただ逆に意識して汚れを取るようになるので、それはそれでいいのかもしれません。この色は選手からの評判もいいんですよ!今年のリストバンドは白にしています。」
手入れについてはグラブが柔らかくなりすぎないように、定期的に紐を交換するなどして調整しているという。そして使用後は毎回土などの汚れを落とし、乾燥が目立ってきた時だけ使用前に捕球面にのみ薄くオイルを塗るのが川端流グラブメンテナンスだ。
「あまりオイルを塗りすぎると柔らかくなったり重さが変わったりするので、必要に応じてという感じですね。私は極力グラブを濡らしたくないので、雨の日は嫌ですね。湿度が高くなって重くなるので。私グローブはできるだけ軽い方がいいんです。しっとりしているのは捕球面だけでいいです。」
守備でグローブとともに使用する守備用手袋はオーダーでカスタマイズしている。というのも川端選手は捕球時に衝撃を和らげ、クッションの役割を果たすパットを嫌っており、オーダーでなければそれが入ってしまうからである。
バットのこだわりはトップからの振り出しやすさにあり。
バットについては5年ほど、SSKの84cmのパワービークというシリーズを愛用しているが実はこの銘柄、昨年限りで生産中止となっている。川端選手も一旦は使用を諦め、今年開幕時は別のブランドを使っていたが、開幕直後の不調もあって、パワービークの使用をSSKに強く要望した。
そこからはメーカー側が川端選手用に各方面から取り寄せて、在庫を確保してくれているそうだ。そんな“パワービーク愛”が実ったのか、SSKからは本数限定での復活の話も出ているのだとか。シリーズ復活の鍵は川端選手の活躍にかかっているかもしれない。
「このバットは先が細くなっていて、珍しい形をしているんですけど、振り抜きやすさと打感が好きでずっと使っています。細めのグリップが好きな私の好みにも当てはまります。
私は握った時にグリップエンドが手に当たるのが好きじゃなくて、指1本分ぐらい短く持っているので84cmを使っているものの、長さとしては83cmと変わらないくらいでしょうかね。
プロ1年目はトップバランスを使っていたんですけど、今はミドルバランスを使っています。このバットはトップを作ったところからの振り出しやすさが一番いいんですよ。」
バットと合わせてシュアな打撃を支えるバッティンググローブは3〜4つを打席毎に変えて使っており、3ヶ月ほど経つと破れるものが出てきて1つずつ新調していく。
【続く】
前編=http://king-gear.com/articles/945