映画祭27冠の話題作!映画「写真の女」串田壮史監督が語るアシックスへのこだわり
CMディレクターの串田壮史氏が初監督を務めた「写真の女」が、絶賛公開中だ。世界各国の映画祭で実に27冠を獲得した話題作。だが、意外にも串田監督は、高校時代まではサッカー部でGKとして青春時代を過ごされたという。今回は串田監督に「今もなお変わらない」というアシックス のシューズへの想いを語っていただいた。
白鳥 純一
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2021/03/13
串田壮史さんプロフィール
1982 年大阪生まれ。『写真の女』で初長編映画の初監督を務める。(株)ピラミッドフィルム 在籍。
・『声』 (2017) Jury’s Stellar Award ( 最高賞 ) 、 Black Maria Film Festival
・『地球は青かった』 (2015) グランプリ国際平和映像祭
・『I AM A CAMERA』 (2013) 審査員賞、GR ショートムービーアワード
・『REINCARNATION』(2008) 審査委員会推薦作品、 文化庁メディア芸術祭など
1982 年大阪生まれ。『写真の女』で初長編映画の初監督を務める。(株)ピラミッドフィルム 在籍。
・『声』 (2017) Jury’s Stellar Award ( 最高賞 ) 、 Black Maria Film Festival
・『地球は青かった』 (2015) グランプリ国際平和映像祭
・『I AM A CAMERA』 (2013) 審査員賞、GR ショートムービーアワード
・『REINCARNATION』(2008) 審査委員会推薦作品、 文化庁メディア芸術祭など
・3/13(土)〜19(金) :名古屋シネマスコーレ
・3/20(土)〜 :横浜シネマリン
出演 :永井秀樹、大滝樹、猪股俊明、鯉沼トキ、
監督: 串田壮史 89分 / フィクション / 日本
写真の女公式Twitter
映画「写真の女」の公式サイト
――仕事やプライベートでのお気に入りのアイテム(ギア)をご紹介いただきたいのですが、串田監督のこだわりのアイテムと、その理由を教えてください。
串田:アシックスが発売しているシューズ、GEL KINSEI(ゲルキンセイ)ですね。クッション性のあるこのシリーズを10年くらい履いています。むしろ、「これしか履いていない」と言っても良いかもしれません。撮影現場などでは、立ちながら仕事をしていることが多いのですが、「GEL KINSEI」はクッション性が優れていて、ずっと疲れにくい。撮影には欠かせないアイテムです。
――映像業界でも、串田監督のように映像業界でもシューズに強いこだわりをお持ちの方もいらっしゃるのでしょうか?
串田: 撮影舞台には、靴にこだわられている多いですよ。なかには「スタンスミスしか履かない照明の方」とかもいらっしゃいます。その方は、僕が出会ってから15年くらいはずっとスタンスミスを履かれているのですが、他の方の話を聞く限りでは、それよりも前から愛用されているみたいですね。
――監督は高校までサッカー部に所属し、G Kをされていたそうですね。その頃からアシックスのシューズを愛用されていたのですか?
串田:そうですね。僕は足幅が広いので、細いデザインの靴が入らなかったんですよ。
当時はミズノさんが発売していた「ウェーブ」シリーズや、アシックスさんの「ゲルキンセイ」と言った、足幅が広くクッション性のある靴を選んで履いていました。
高校生の部活でも、いろいろな「有名選手が履いている」と言う理由でさまざまなメーカーのシューズを履かれる方もいましたが、最終的には足の形に合うなどの理由で、ミズノさんかアシックスさんの2社に落ち着く傾向があったような気がしますね。
――ありがとうございます。次に初監督作品になりました、映画「写真の女」のお話をお伺いしたいと思います。これまでCMを軸に活躍されてきた串田さんが、映画の世界に進出されたのはなぜでしょうか?
串田:CMディレクター経験してから、徐々に編集技術やカメラワークといった映像の技法から、ストーリーへと関心が移りました。 まず、「声」という短編映画を制作したときに、さまざまな映画館を廻って評判が良かったんですよ。その追い風に乗り、長編作品にステップアップを踏むのは、理想的な流れだと思い、長編作品を制作することになりました。
――長編作品を撮影する際に、苦労されたことは何ですか?
串田:キャストさんのスケジュールを抑えるのが一番大変でした。前作に引き続き、永井秀樹(青年団)さんに出演していただきましたが、スケジュールが空いているのが半年後で…。まずは、スケジュールを空けていただいてから、ストーリー制作を進めていきました。
渋谷ユーロスペースで行われた舞台挨拶の様子
――渋谷のユーロスペースを皮切りに、全国の映画館で上映されています。初日の舞台挨拶に参加された印象を教えてください。
串田:ステージ上から見ると、「50代くらいの男性が一番多かったのではないか」という印象です。劇場に来られる方々の年代もあるのかもしれませんが、「35歳以上の男性がメーンターゲット」でしたので、予想通り「ハマって」くれたかなと思います。
――さまざまな映画祭で賞を獲得されました。輝かしい実績を築き上げる秘訣はあるのでしょうか?
串田:さまざまな国の映画祭で上映され、これまでに27作品受賞させてもらいましたが、実際には300を超える映画祭に応募しています。 そして、応募の際に気をつけているのが、エントリーの日に出すこと。あまり知られていない監督やキャストが出演している作品ですし、字幕も読まないといけない。
手間がかかる作品をきちんと見てもらえるのは、作品の募集を開始して間もないタイミングだけだと思います。途中で映像を飛ばされたり、予告編しか見てもらえないような事態を避けるために、できる限り心がけました。
――日本人と、外国の皆さんは感性の違いもあると思います。映画祭のPRなどで、重視された点はありますか?
串田:さまざまな映画祭に参加してみて感じたのが、日本と海外の映画ファンには、さまざまな視点の違いがあるので、まずは作品を認知してもらうために、ビジュアルを重視しました。
出来る限り作品のコンセプトをわかりやすく伝え、オシャレで目を惹くビジュアルを用いることで、女性の方にもみていただけたら良いなと思います。女性の方にも映画館に足を運んでいただけるような作品は、興行的にも成功しやすい部分もありますからね。
――渋谷ユーロスペースでの上映(今年1月)も、映画祭を通じて決まったのですか?
串田:ユーロスペースさんに、「串田と申しますが、ぜひ見ていただきたい作品がありまして…」と、直接電話で連絡したら、すぐに上映が決まったんですよ。今は配給を委託させてもらっているのですが、当時は自分で直接営業していましたね。
――「直談判」でも、上映していただけるものなのですね?
串田:監督から直接アプローチをかけるという流れは、珍しかったみたいですね。でも、映画館を運営されているのも、みんな映画を見たり、作品を通じて交流を深めるのが純粋に好きな方ばかりなので、直接出向いたことで、想いが伝わった部分はあるかなと思います。
――直談判に映画館に運ばれた時は、どんな格好でした?
串田:もちろんアシックスです(笑)。今日の格好が基本的には「正装」。いつも変わらずに過ごしています。
串田壮史監督が初監督を務める「写真の女」は、以下の日程で上映される予定だ。世界各国の映画祭で絶賛された話題作を、是非スクリーンでご覧になられてみてはいかがでしょうか?
【映画『写真の女』日程】
・3/13(土)〜19(金) :名古屋シネマスコーレ
・3/20(土)〜 :横浜シネマリン
出演 :永井秀樹、大滝樹、猪股俊明、鯉沼トキ
監督: 串田壮史 89分 / フィクション / 日本
【ストーリー】
小さな写真館にひとり暮らす“写真レタッチャー(補正加工する人)”械 は、ある夏の日、森の奥で 不慮の転落で怪我をし、胸元に大きな”傷のある美しい女”キョウコと出会った。
女性恐怖症の械は、馴れ馴れしく付いてくるキョウコに戸惑うも、行く当てが無く困る彼女を仕方 無く一緒に住まわせる事に。械はキョウコに頼まれ、画像処理によって傷のない美しい姿を生み出した。その加工された自身の姿に魅了されるキョウコ。
しかしSNS上では、ただ美しいだけでは評価さ れず、皮肉にも、傷ついた醜い本当の姿をさらす事で沢山の人が興味を抱いてくれた。
「理想の自分」と「現実の自分」、彼女にとっては世界のすべてであったSNSの中で、二つの自分の 溝に挟まり精神的混乱に陥ってしまったキョウコは、やがて、完全に自分の存在意義を喪失する。
もはや、自分だけがキョウコを救うことができると感じた械は、まるで、メスに共食いされてしま うカマキリのオスの様に、“死を覚悟して”女を愛し、彼女のすべてを写真に収め続ける事を決意した。
【関連リンク】
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映画「写真の女」の公式サイト