“高校王者”青森山田の選手がスパイクへのこだわりを語りつくす! Vol.4 MF橋村海里、MF郷家友太編
高校サッカー強豪校の選手は、どんなスパイクを、どんな理由で履いているのか? スパイク選びの参考になる、キングギアならではの連続インタビューがスタートします。記念すべき第一回目は、昨年度の高校王者・青森山田の登場です。
安藤隆人
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2017/04/24
郷家友太(MF 新3年/ナイキ U-18日本代表)
ナイキのティエンポを履いています。1年生のときはマジスタを履いていたのですが、マジスタがモデルチェンジをして、足の甲にボコボコしたものが入ったんです。それがちょっと感覚的に合わなくて…。でも僕はナイキしか履かないので、良かったのがティエンポでした。
――ナイキしか履かない理由は?
郷家:僕は人と違って、足の甲が凄く細いんです。他のメーカーのものを履くと、横幅がワイドなので、中擦れしてプレーに影響が出てしまいます。プーマの新しい物も合うかもしれません。細長くて、足の幅が締まっている物が良いんです。
――足の甲のボコボコが嫌だと言っていましたが、ティエンポのように表面がなめらかな方が合うのでしょうか?
郷家:はい。僕は中盤の選手なので、足の甲やインサイド、アウトサイドでボールタッチをすることが多いんですね。今のマジスタを否定している訳ではないのですが、以前のモデルやティエンポのように、足の甲が平らな方が、トラップやパスが安定するんです。
――ボールとの摩擦も含めて、感覚が違うんですね。
郷家:僕は若干、アウトサイドを使う回数が多いんです。パスを出したり、ドリブルするときもアウトサイドのタッチが多いので、アウトサイドの感覚は大事にしています。
――他に何かこだわりはありますか?
郷家:ポイントですね。最近のナイキのモデルは丸いポイントなのですが、ティエンポは後ろが縦スタッドで、前が丸ポイントなのが、自分には合っています。(※動画参照)
――どうしてそれが合っているのですか?
郷家:前が丸ポイントの方が、切り返すときにしっかりと地面に刺さります。前が縦ポイントだと怪我をしやすいと聞いたことがあるので、丸ポイントの方がしっかりと地面に刺さって、足への負担も少ない。
ティエンポは後ろのこの部分が柔らかくて(※動画参照)、そこが他のスパイクと比べて、足への負担が軽減される部分だと思います。
――ずっとナイキを履いているのですか?
郷家:小学生のときはミズノのモレリアを履いていて、中学のときにナイキのティエンポ、たまにアディダスのナイトロチャージを履いていました。
ナイトロチャージも横幅が細かったので。そこからナイキのマジスタにしたのですが、モデルチェンジを境に、ティエンポに戻した感じです。
――スパイクはプレースタイルにも反映されますよね。
郷家:そうですね。僕は相手の履いているスパイクを見て、分析をすることが好きなんです。プーマのスパイクを履いている選手だったら、スピードがあるんだろうなと思って、マジスタを履いている選手だったら、技術があって、パスが上手いんだろうなと、勝手に想像しちゃうんです。
――その着眼点は面白いですね。他にも、モデルによって選手の特徴を感じることはありますか?
郷家:モレリアだったら、太田宏介選手や本田圭佑選手のように、左利きの選手が履いているイメージがあります。ウチだと橋村海里もそうだし、たまに堀修大も履いています。だいたい左サイドにいるので、そういう選手はキックに自信があるのかなと思いますね。
ナイキのマーキュリアルだったら、プーマと一緒でスピードがあったり、ティエンポだったら逆にスピードが無い選手が履くので、浦和レッズユースの橋岡大樹のような、センターバックの選手が履いていて、安定系の選手なのかなと思いますね。
――試合中に相手のスパイクを見て、プレーの特徴を分析する。鋭い洞察力ですね。
郷家:昔から、自然に分析しちゃうんです。
――プレースタイル的に郷家選手は相手の裏を取ったり、意表を突くことが得意だと思います。
郷家:それは試合中の鋭い分析力があるからこそ。その一つがスパイクなんですね。特徴分析は面白いですね。 凄く面白いですよね。海外でもスペイン代表はナイキの選手が多くて、バルセロナの下部組織の選手はマジスタを履いていて、技術を意識しているのかなと感じます。
あと、ウチのバイロンがメッシのスパイクを履いているのも、ドリブラーであることの主張でもあると思います。
――スパイクのベロなどにもこだわりがあるのですか?
郷家:僕が履いているナイキのモデルはベロの前半部分がスパイクにくっついているので、プレーしていてもブレないんです。そこも感覚的に大事ですね。
https://youtu.be/L-m28F64fEQ
(*郷家選手が語るスパイクの動画は、上記をご覧ください。)
橋村海里(MF新3年/ミズノ)
僕はボールをこねるタイプなので、スパイクが足にフィットしていないと、細かいボールタッチに影響します。フィット感とボールを触ったときの足の指の感覚を重視して、スパイクを選んでいます。
――ミズノのモレリアを履く理由は?
橋村:実は僕、最近までナイキのスパイクを履いていたんです。横幅が広いモデルが好きなのでナイキを履いていたのですが、2週間前にモレリアに変えました。
――それはなぜ?
橋村:小学生のときにモレリアをもらって履いていたのですが、中学のトレセンでアディダスのパティークをもらって、そこからずっとパティークを履いていました。
高校から青森山田に入ったので、(当時の契約メーカーだった)ナイキにしたのですが、最近ふとモレリアに戻したいなと思ったんです。というのも、ナイキのモデルがボールタッチをするときに微妙に足に合わなくて、モレリアを履いてみたら「やっぱりこれだ」となりました。
――ボールタッチの感触の違いを教えてください。
橋村:モレリアはボールを触っているときに、スパイクの中で指が動いていることがわかるんですね。それが、ボールタッチの質の向上につながります。
個人的にジャストフィットではなく、余白があった方が足の指が動きますし、横もちょっと空いている方が足首を動かせるので、その方がいいです。
――スパイクのサイズは大きめを選んでいるのですか?
橋村:少し大きいサイズを履いています。僕はサイドの選手なので、クロスを上げるときやファーストタッチのコントロールのときに、足がスパイクの中である程度動く方が、うまく行くんです。
https://youtu.be/34l04PX56xE
(*橋村選手が語るスパイクの動画は、上記をご覧ください。)
(vol.5へ続く)http://king-gear.com/articles/325
FWバスケス・バイロン、FW壇崎竜孔編
取材協力/青森山田高校
取材、ライティング/安藤隆人
ナイキのティエンポを履いています。1年生のときはマジスタを履いていたのですが、マジスタがモデルチェンジをして、足の甲にボコボコしたものが入ったんです。それがちょっと感覚的に合わなくて…。でも僕はナイキしか履かないので、良かったのがティエンポでした。
――ナイキしか履かない理由は?
郷家:僕は人と違って、足の甲が凄く細いんです。他のメーカーのものを履くと、横幅がワイドなので、中擦れしてプレーに影響が出てしまいます。プーマの新しい物も合うかもしれません。細長くて、足の幅が締まっている物が良いんです。
――足の甲のボコボコが嫌だと言っていましたが、ティエンポのように表面がなめらかな方が合うのでしょうか?
郷家:はい。僕は中盤の選手なので、足の甲やインサイド、アウトサイドでボールタッチをすることが多いんですね。今のマジスタを否定している訳ではないのですが、以前のモデルやティエンポのように、足の甲が平らな方が、トラップやパスが安定するんです。
――ボールとの摩擦も含めて、感覚が違うんですね。
郷家:僕は若干、アウトサイドを使う回数が多いんです。パスを出したり、ドリブルするときもアウトサイドのタッチが多いので、アウトサイドの感覚は大事にしています。
――他に何かこだわりはありますか?
郷家:ポイントですね。最近のナイキのモデルは丸いポイントなのですが、ティエンポは後ろが縦スタッドで、前が丸ポイントなのが、自分には合っています。(※動画参照)
――どうしてそれが合っているのですか?
郷家:前が丸ポイントの方が、切り返すときにしっかりと地面に刺さります。前が縦ポイントだと怪我をしやすいと聞いたことがあるので、丸ポイントの方がしっかりと地面に刺さって、足への負担も少ない。
ティエンポは後ろのこの部分が柔らかくて(※動画参照)、そこが他のスパイクと比べて、足への負担が軽減される部分だと思います。
――ずっとナイキを履いているのですか?
郷家:小学生のときはミズノのモレリアを履いていて、中学のときにナイキのティエンポ、たまにアディダスのナイトロチャージを履いていました。
ナイトロチャージも横幅が細かったので。そこからナイキのマジスタにしたのですが、モデルチェンジを境に、ティエンポに戻した感じです。
――スパイクはプレースタイルにも反映されますよね。
郷家:そうですね。僕は相手の履いているスパイクを見て、分析をすることが好きなんです。プーマのスパイクを履いている選手だったら、スピードがあるんだろうなと思って、マジスタを履いている選手だったら、技術があって、パスが上手いんだろうなと、勝手に想像しちゃうんです。
――その着眼点は面白いですね。他にも、モデルによって選手の特徴を感じることはありますか?
郷家:モレリアだったら、太田宏介選手や本田圭佑選手のように、左利きの選手が履いているイメージがあります。ウチだと橋村海里もそうだし、たまに堀修大も履いています。だいたい左サイドにいるので、そういう選手はキックに自信があるのかなと思いますね。
ナイキのマーキュリアルだったら、プーマと一緒でスピードがあったり、ティエンポだったら逆にスピードが無い選手が履くので、浦和レッズユースの橋岡大樹のような、センターバックの選手が履いていて、安定系の選手なのかなと思いますね。
――試合中に相手のスパイクを見て、プレーの特徴を分析する。鋭い洞察力ですね。
郷家:昔から、自然に分析しちゃうんです。
――プレースタイル的に郷家選手は相手の裏を取ったり、意表を突くことが得意だと思います。
郷家:それは試合中の鋭い分析力があるからこそ。その一つがスパイクなんですね。特徴分析は面白いですね。 凄く面白いですよね。海外でもスペイン代表はナイキの選手が多くて、バルセロナの下部組織の選手はマジスタを履いていて、技術を意識しているのかなと感じます。
あと、ウチのバイロンがメッシのスパイクを履いているのも、ドリブラーであることの主張でもあると思います。
――スパイクのベロなどにもこだわりがあるのですか?
郷家:僕が履いているナイキのモデルはベロの前半部分がスパイクにくっついているので、プレーしていてもブレないんです。そこも感覚的に大事ですね。
https://youtu.be/L-m28F64fEQ
(*郷家選手が語るスパイクの動画は、上記をご覧ください。)
橋村海里(MF新3年/ミズノ)
僕はボールをこねるタイプなので、スパイクが足にフィットしていないと、細かいボールタッチに影響します。フィット感とボールを触ったときの足の指の感覚を重視して、スパイクを選んでいます。
――ミズノのモレリアを履く理由は?
橋村:実は僕、最近までナイキのスパイクを履いていたんです。横幅が広いモデルが好きなのでナイキを履いていたのですが、2週間前にモレリアに変えました。
――それはなぜ?
橋村:小学生のときにモレリアをもらって履いていたのですが、中学のトレセンでアディダスのパティークをもらって、そこからずっとパティークを履いていました。
高校から青森山田に入ったので、(当時の契約メーカーだった)ナイキにしたのですが、最近ふとモレリアに戻したいなと思ったんです。というのも、ナイキのモデルがボールタッチをするときに微妙に足に合わなくて、モレリアを履いてみたら「やっぱりこれだ」となりました。
――ボールタッチの感触の違いを教えてください。
橋村:モレリアはボールを触っているときに、スパイクの中で指が動いていることがわかるんですね。それが、ボールタッチの質の向上につながります。
個人的にジャストフィットではなく、余白があった方が足の指が動きますし、横もちょっと空いている方が足首を動かせるので、その方がいいです。
――スパイクのサイズは大きめを選んでいるのですか?
橋村:少し大きいサイズを履いています。僕はサイドの選手なので、クロスを上げるときやファーストタッチのコントロールのときに、足がスパイクの中である程度動く方が、うまく行くんです。
https://youtu.be/34l04PX56xE
(*橋村選手が語るスパイクの動画は、上記をご覧ください。)
(vol.5へ続く)http://king-gear.com/articles/325
FWバスケス・バイロン、FW壇崎竜孔編
取材協力/青森山田高校
取材、ライティング/安藤隆人