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ディディエ・ドログバ初来日! ~チェルシーの秘話と日本サッカーの成長を語る~

チェルシーFCのレジェンドで横浜ゴムのアンバサダーを務めるディディエ・ドログバが来日。昨日26日(月)には、六本木ヒルズアリーナで行われたファンイベントに出演した。

Icon 27497692 1005690116236661 866103023 n 田丸 由美子 | 2018/11/27
 まずはイベント前の囲み取材にて、報道陣からの質問に応えてくれた。   

ーーようこそ日本へ。来日された目的を教えてください。   

ドログバ:横浜ゴムとチェルシーFCのアンバサダーとして日本に来ました。2015年に横浜ゴムとスポンサー契約を結んでから、チェルシーはリーグ優勝1回、FCカップ優勝1回を果たしました。そんなチェルシーのことを日本の皆さんにもっと知ってもらいたいと思っています。   

ーーチェルシーが来年7月に日本でプレーすることが発表されました。チェルシーにとって、日本でプレーすることにはどんな意味があるでしょうか?   

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ドログバ
:クラブにとっても選手たちにとっても、素晴らしい機会になると思います。日本のファンの皆さんにも会えますし、日本の文化を楽しむことができるでしょうからね。私は今回日本に来て、まだ24時間しか経っていませんが、すでに食事やショッピング、そして日本の文化やファンとの交流を楽しんでいます。

チェルシーの選手たちも、日本での滞在を楽しんでくれるでしょう。また、チェルシーが日本に来ることで、チェルシーと横浜ゴムとのパートナー関係がより強固なものになるでしょう。横浜ゴムがチェルシーのスポンサーになったのは、彼らがチェルシーと同じ価値観を共有しているからです。

横浜ゴムは「DRIVE FOR MORE」という考え方を掲げていますが、これはチェルシー同じ考え方なのです。チェルシーはこれまでにいくつかのタイトルを獲得してきましたが、これからもまだまだ多くのタイトルを獲得していきたいですし、成長していきたいと考えています。横浜ゴムと共に成功していきたいですね。
  

ーー先日、引退を表明されましたね。これまで6カ国でプレーされましたが、長年トップレベルでプレーしてきたドログバ選手のサッカー人生とはどのようなものでしたか? 

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ドログバ:まずは選手として、異なる国の異なるリーグでプレーすることを楽しみましたし、プレーした先々でインパクトを残すこともできたと思いますから、自分のキャリアには満足しています。フランス、イングランド、中国、トルコ、アメリカなどでプレーしましたが、どこへ行ってもうまくいきましたから満足ですよ。

また、様々な国でプレーしたことは、私というひとりの人間にとっても素晴らしい経験となりました。世界各国を訪れ、新しい文化に触れることができましたからね。

さらに、その国の文化を尊重し、受け入れ、自分もその文化に適応することの素晴らしさを学ぶことができました。世界の様々な文化に適応できる「世界の人」になることができたと思います。   

ーーご自身が思われるチェルシー時代のベストマッチとベストゴールを教えてください。   

ドログバ:1つだけ選ぶのは難しいのですが、ベストマッチは、スタンフォードブリッジでのチャンピオンズリーグのナポリ戦でしょうかね。アウェーで3-1で負けていたので、絶対に勝たなければならない試合でした。スタジアムは素晴らしい雰囲気で、息つく暇もないテンポの速い試合でした。あの試合はチェルシー時代のベストマッチの1つですね。

ベストゴールも1つだけ選ぶのは難しいのですが、チェルシー時代に決めたゴールの中で最も重要なゴールを選べと言われたら、チャンピオンズリーグの決勝で決めたゴールになると思います。リードされていた状況で決めた同点弾ですね。あのゴールが決まったことでチェルシーは息を吹き返し、延長戦へと持ち込み、優勝することができましたからね。
  

ーープレミアリーグで決めたベストゴールはいかがでしょう?   

ドログバ:これを私のベストゴールだと思う人はあまり多くないと思うのですが、エミレーツスタジアムでのアーセナル戦で決めたゴールを挙げたいと思います。

アシュリー・コールのクロスに合わせたのですが、バーに当たったあとポストにも当たってトップコーナーに決まりました。真のストライカーのゴールと呼べる一級品のゴールだったと思います。私が決めたゴールの中では好きなゴールのひとつです。   

ーー先日、チェルシーはスパーズに敗れて今季初黒星を喫しましたが、今のチェルシーをどうご覧になっていますか? 

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ドログバ:今シーズンのチェルシーは好調ですね。トッテナムはロンドンのライバルチームですから負けるの悔しいですが、いつかは負ける日がくるわけですからね。

この敗戦から気持ちを切り替えてまた勝利を積み重ねていってほしいです。一番の目標はリーグ優勝です。チェルシーのようなクラブは、毎シーズン優勝することが期待されます。今シーズンは優勝に向けて良いスタートを切れたと思います。   

ーー代表やクラブの監督をやりたいというお気持ちはありますか?   

ドログバ:監督になるためにはライセンスが必要ですが、私はまだそのライセンスを持っていません。現役引退後に初めてした仕事は横浜ゴムとチェルシーのアンバサダーですが、ハッピーですよ(笑)。自分にぴったりの仕事ですし、楽しめていますから。

このあと時間をかけて、自分がどんな仕事をするべきなのか考えるつもりです。もし監督という仕事を選んだら、監督として成功するために全力で取り組むつもりです。他の仕事を選んだ場合も同様に、全力で頑張ります。   

ーー日本代表と対戦されたことがあると思いますが、日本のサッカーの印象を教えてください。

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ドログバ:日本代表とは2014年に対戦しました。そして、今回のワールドカップで日本とコロンビアの試合をテレビで見たのですが、日本代表チームが大きく成長したことがすぐにわかりました。

4年前と比べると、とても成熟したチームになりましたね。素晴らしいことです。4年前、日本代表は私がいたコートジボワールと戦って、先制したのにそのリードを守りきれず2-1で敗れました。コロンビア戦も同じような展開で、先制し、追いつかれましたが、今回は見事に勝ち切りました。4年前の試合が良いレッスンになったのではないでしょうか。日本代表にとって良いワールドカップになりましたね。
   

ファンイベントが始まると、「こんにちは、東京!」と完璧な日本語で挨拶してステージに登場。集まった大勢のファンから歓声が上がった。   

ーー今回の来日の目的を教えてください。   

ドログバ:横浜ゴムとチェルシーFCのアンバサダーとして、このパートナーシップがいかに重要なものであるかをお伝えするために日本に来ました。チェルシーと横浜ゴムは、常に成功を求め続け、進歩し続けるという同じ価値観を共有しています。   

ーー東京に来るのは初めてですか?   

ドログバ:初めてです。でも、これは最後の訪問にはなりませんよ!   

ーー集まったチェルシーファンをここから見てみて、いかがですか?   

ドログバ:ぼくに聞くのかい!? 見てごらんよ! 素晴らしいじゃないか! 長年チェルシーをサポートしてくださって本当にありがとうございます。あらゆるシーズンのユニフォームが見えますね。2012年、2015年、2008年、2010年…。皆さんは本当に素晴らしいです!   

ーーチェルシー時代のことで特に思い出に残っていることは何ですか?   

ドログバ:たくさんの思い出がありますが、やはりチャンピオンズリーグの決勝ですね。ぼくが同点弾を決めたとき、皆さんはどんな気持ちになりましたか?(集まったファンがドログバのチャントを歌い出す) そう、ぼくも今の皆さんみたいになりましたよ。クレイジーになりました(笑)。   

ーーチェルシー時代のことで、とくに思い出に残っていることはありますか?   

ドログバ:カルロ・アンチェロッティ監督の下で戦い、最終節にウィガンに8-0で勝ってリーグ優勝を決めたときですね。ゴールデンブーツも受賞しました。(ウィッグをつけているファンに向かって)ダヴィド・ルイス、応援ありがとう!   

ーーチェルシーで共に戦ったチームメイトの中で、ベストプレイヤーだと思う選手は誰ですか?   

ドログバ:チームメイト全員から多くのことを学んだのですが、ひとり抜きん出て素晴らしかった選手がいます。私が決めたゴールのほとんどは、その選手がアシストしてくれたものでした。フランク・ランパードです。

トレーニングが終わった後、彼と私はいつも練習場に残って一緒に練習をしたり、新しい練習方法を編み出そうとしていました。2、3日前にやった練習が難なくできるようになってしまうことがあり、そうするともっと難しい練習をする必要があると思ったからです。

私たちはそうやってプレーを磨き、より多くのゴールを決められるようになったのです。フランクからは本当に多くのことを学ばせてもらいました。   

ーーチェルシー時代のチームメイトのフェルナンド・トーレス選手はいまJリーグのサガン鳥栖でプレーしているのですが、トーレス選手はどんな選手でしたか?
 

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ドログバ:素晴らしいチームメイトでしたよ。彼が2、3日前にやったことを嬉しく思っています。所属チームがトップ・ディビジョンに残留するために重要なゴールを決めましたよね。トップ選手はビッグゲームで活躍するものです。彼にとってビッグゲームだった試合でゴールを決めたことは、彼がトップ選手であることの証しです。

同時に、ナンドは人としてもすごくいいヤツです。チェルシーでもっと長くプレーしてもらえたらよかったのですが、それでも一緒に良い思い出を作ることができました。チャンピオンズリーグ優勝というのは、彼にとっても私にとっても素晴らしい経験でした。チェルシーというチームでストライカーとして活躍することがどんなに難しいか、知っていましたからね。   

ーー今シーズンのチェルシーはどうですか?   

ドログバ:今シーズンは好調ですね。昨日、トッテナムに敗れてしまいましたが、リーグ優勝してほしいと願っていますよ。   

ーー今シーズン、チェルシーは優勝できますか?   

ドログバ:もちろん! 自分のチームを信じていますからね! とはいえ、厳しい戦いにはなるでしょう。マン・ユナイテッド…じゃなくてマン・シティが非常に好調ですからね。ですが、チェルシーはシティに勝てるチームになったと思いますし、実際、勝てると思います。   

ーーさて、ファンの皆さんからの質問です。フォワードとしてプレーするようになったきっかけを教えてください。   

ドログバ:フットボールを始めたときは右サイドバックとしてプレーしていたのですが、攻撃的なサイドバックで、ゴールも決めていました。そうしたら、叔父に「なぜサイドバックなんかやっているんだ。ストライカーになれよ。うちの家系は皆ストライカーだぞ」と言われたんです。それでストライカーとしてプレーするようになり、そのシーズンに40ゴールを挙げました。   

ーーそれでは、会場の方からの質問です。今シーズン、チェルシーでプレーしていたら何点ぐらいとれそうですか?   

ドログバ: 何点とれるかはわかりませんが、チームのために最善を尽くしますよ。それだけは約束できます。  

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イベント終了後、ドログバは集まったファンたちと一緒に自身のスマホでセルフィーを撮り、大きな声援と拍手に包まれながら会場を後にした。    

フットボール史に残る伝説的なストライカーを目の前にし、その言葉を直接聞くことができるという、ファンにとっては生涯忘れることのできない夢のような時間になった今回のイベントは、同じ価値観を共有するクラブとスポンサーの幸せな出会いがあったからこそ実現した。

来年7月には、チェルシーの日本でのプレシーズンマッチも実現する。チェルシーと横浜ゴムのパートナーシップは、年々強固なものになってきているようだ。