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逆転劇!玉井陸斗が銀メダルで歴史を作る競泳・高飛び込み~プレイバックパリ五輪2024~

パリオリンピックで行われた競泳・高飛び込みでは、男子の玉井陸斗選手が銀メダルを獲得した。日本勢の飛び込みでの表彰台は史上初。大きな話題となった。※トップ画像:出典/Mondadori Portfolio via Getty Images

Icon kinggear icon KING GEAR編集部 | 2024/12/12

パリ五輪競泳・高飛び込みをおさらい

パリ五輪の競泳・飛び込みには、3mの高さから飛び込む“飛板飛び込み”と、10mの飛び込み台を用いる“高飛び込み”の2種類がある。飛板飛び込みはジュラルミン製の飛板を使い、反発力を利用して演技を行う。高飛び込みは高所からの飛び込みで、入水までの演技を競う。飛板飛び込み、高飛び込み共に個人種目とシンクロ種目が行われるので、男女合わせて8種目が実施される。また、いずれも男子は6回、女性は5回の演技で、1回ごとに10点満点からの減点法で採点。合計点数が高いほうの勝ちとし、予選は18位以内、準決勝は12位以内が勝ち進むことができる。シンクロ種目は、8組による決勝のみ行われる。

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出典/Getty Images

採点のポイントは、主に技の難易度と入水の姿勢の2つ。宙返りの回転数や空中での姿勢、ひねりの美しさなどで得点が変わる。入水の姿勢については、水しぶきが上がらない“ノースプラッシュ”が決まれば高得点となる。2人が同時に演技するシンクロ種目では、演技の同調性も採点ポイントになる。飛び込んでから入水までの約2秒の間で勝負が決まるゆえ、“一瞬の演技“が大きな見どころ。その中で5種類の踏切の方法や体の回転、ひねりを組み合わせ、美しさと力強さを競う。

プレイバックパリ五輪2024ホットな瞬間「高飛び込み男子」

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出典/Getty Images

パリ五輪・高飛び込み男子のハイライトとして多くの人たちの心に残っているのは、何と言っても玉井陸斗選手が逆転の望みをかけた6回目の飛び込みの瞬間だろう。決勝進出者全体の2位で迎えた5回目の飛び込みで入水が乱れるミスが出て得点がとどまり、全体の3位に後退。最後の6回目、得意としている後ろ向きに踏み切って2回半ひねりながら2回半回る“5255B”をしっかりと収め切り、さらに完璧な入水に成功。決勝の選手たちの中で最も高い99.00の高得点を記録し、銀メダルを確定させた。

プレイバックパリ五輪2024【日本選手メダル獲得の瞬間】

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出典/Getty Images

日本人選手が五輪の舞台に初出場したのは、1932年のロサンゼルス大会にまで遡る。最高成績は、1936年のベルリン大会の柴原恒雄選手(男子3m飛板飛込)と大沢礼子選手(女子10m高飛込)の4位。そんな約100年越しの表彰台の悲願を、玉井陸斗選手が銀メダル獲得という形で実現させた。

14歳で出場した前回・東京大会で7位の成績を収め、22年の世界選手権では日本勢として初めて銀メダルを獲得した高飛び込みの玉井選手。大きな期待が寄せられる中で望んだパリの舞台では、予選を2位、準決勝を3位という成績で通過した。

迎えた8月10日の決勝で、玉井選手は1回目の演技で全体2位の得点をマークすると、2回目に準決勝ではミスがあった後ろ向きに踏み切って3回半回る“207B”を決めて95.40の高得点を出し、一時トップに立った。3回目以降も安定した演技を見せ、全体の2位で迎えた5回目の、前を向いて踏み切り後ろに3回半回る“307C”の際に入水が乱れるミスが出て得点がとどまり、全体の3位に後退。しかし最後の6回目、得意としている後ろ向きに踏み切って2回半ひねりながら2回半回る“5255B”を成功させ、選手たちの中で最高得点となる99.00を記録し。合計点数を507.65として、銀メダルを獲得した。玉井選手は、「最後までほぼパーフェクトな演技。次のロサンゼルス大会では完璧な演技で金メダルを取りたい」と語った。

パリ五輪2024キングギア編集部が注目した選手

近年のオリンピックの飛び込み競技において、強豪として名を馳せているのが中国。東京2020では、男女合わせて7個の金を含む12個のメダルを獲得した。パリにおいてもその強さを見せつけ、男子高飛び込みはソウ・エン選手が547.50点で優勝を果たした。またシンクロ種目において銅メダルを獲得したイギリス代表のトム・デイリー選手は、観客席で趣味の編み物に興じる姿がお馴染みのスイマー。本大会においても、SNSなどで大いに話題になった。女子においても、中国チームの勢力が優勢。東京五輪から連覇を果たしたゼン・コウセン選手は高飛び込み、シンクロで2冠を達成し、銀メダルも同じ中国のチェン・ユーシー選手が獲得している。

【玉井陸斗】パリ五輪の戦績

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出典/ Getty Images

★予選 合計497.15/2位

1回目:67.20ポイント/ラウンド順位:=15位
2回目:88.20ポイント/ラウンド順位:3位
3回目:90.65ポイント/ラウンド順位:1位
4回目:82.80ポイント/ラウンド順位:=3位
5回目:76.50ポイント/ラウンド順位:=6位
6回目:91.80ポイント/ラウンド順位:2位

★準決勝 合計477.00/3位

1回目:86.40ポイント/ラウンド順位:1位
2回目:63.00ポイント/ラウンド順位:5位
3回目:77.70ポイント/ラウンド順位:3位
4回目:86.40ポイント/ラウンド順位:3位
5回目:66.30ポイント/ラウンド順位:5位
6回目:97.20ポイント/ラウンド順位:3位

★決勝 合計507.65/2位

1回目:88.00ポイント/ラウンド順位:2位
2回目:95.40ポイント/ラウンド順位:1位
3回目:94.35ポイント/ラウンド順位:2位
4回目:91.80ポイント/ラウンド順位:=1位
5回目:39.10ポイント/ラウンド順位:12位
6回目:99.00ポイント/ラウンド順位:1位

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【解説】種目で日本初のメダル獲得!玉井陸斗(男子高飛び込み/銀)

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