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【東都大学・春季リーグ】中央大が青学大を破り1勝1敗のタイに 28日に勝った方が優勝

東都大学野球の春季リーグは、第4週第2日の3試合が24日に行われた。優勝を懸けた中央大と青山学院大との第2試合では、中央大が青山学院大を2-1で下し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

Icon fopv vbvqbakadu 白鳥 純一 | 2024/05/24

中央大 1 0 1 0 0 0 0 0 0 2

青学大 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1


中央大:⚪︎山口→今村→三奈木→岩城 ー 野呂田

青学大:⚫︎児玉→中西→鈴木 ー 渡部


【得点経過】

1回表:中央大

1番皆川がレフトへの2ベースヒットで出塁し、2番佐藤(壱)が犠打で送って1死3塁とすると、3番繁永のレフトへのタイムリーヒットで1点を獲得。

3回表:中央大

9番山本が四球、1番皆川がレフトへのヒットで出塁し、1死1・2塁とすると、2番佐藤(壱)のセンターへのタイムリーヒットで1点。(2対0)

9回裏:青山学院大

1番藤原がファーストへのヒットで出塁し、2死1塁とすると、3番小田のセンターへのタイムリー2ベースヒットで1点。(2対1)

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試合を終えると、中央大学の清水達也監督と先発として5回無失点の好投を見せた山口謙作投手(3年)、そして1回表に先制タイムリーを放った繁永晟選手(3年)の3名が会見に登場し、試合を振り返った。



――試合前には選手にどのような声がけをしましたか?


清水達也監督特に何もないです。選手もわかってくれていますから。(山口投手は)試合を安定して作れる投手なので、「行けるところまで頑張ってくれ」と託しました。


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今秋のドラフト指名上位候補の1人で、侍ジャパンにも選出された青山学院大学の4番打者、西川史礁選手を4打数0安打に封じ込めた。

――青山学院大の打線の印象を聞かせてください。

清水監督4番の西川史礁選手以外にも好打者が揃っていて、全員が怖い打線です。(甘いボールを投げると)一振りでやられてしまうので、「とにかく低めへ丁寧投げるように」と伝えました。でも、一生懸命やってくれる選手を信じていました。 


山口謙作投手:1番から9番まで強く振る打者が揃うイメージなので、初級から(ストライクを)入れにいかず、(自分にとって)1番のボールを、1球ずつ投げました。


――山口投手は、どんな思いで先発のマウンドに上がりましたか?

山口投手:「負けられない戦い」なので、先制点だけは与えないようにずっと粘って投げました。先制点だけではなく、守備でもダブルプレーを取ってくれて(自身の投球を)助けてくれました。野手の方に感謝したいなと思います。


――前の試合(5月22日・対日本大戦 1−2)に続き投手継投で勝利を掴みました。


山口投手:そうですね。みんなで繋いで勝ったので、自分もその流れに乗りました。ここ最近投手陣が繋いで勝てているので、(優勝のかかった)来週も大事な試合を頑張りたい。


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――大事な試合で3回に先制タイムリーを放ちました。


繁永晟選手:チャンスでクリーンアップに回してくれたので、ああいう好機を一振りで決めらられてよかったです。打ったのは内角のスライダーだったと思いますが、「犠牲フライでもOK」という気持ちで打席に立ちました。


――現在11打点はリーグ1位です。今季は打点を多く稼げているのはなぜでしょう?


繁永選手:打点の多さはメンタル面が大きいと思います。とはいえ、実際はあまり考えてないんですけど。(苦笑)「チャレンジャーなので意識していこうとか、「強いチームなので、引いたら負けてしまう。積極的にやろう」と、みんなで話して試合に臨みました。最終戦は「やるだけ」という思いで、引くことなくやっていきたいです。


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――西川史礁選手を4打数0安打と封じ込めました。 


山口投手:相手の4番打者は、相手の一番良い打者ですし、4番打者を出さなければ、流れを持って行かれないと思う。青山学院大戦だけではありませんが「一番良い打者を抑えよう」という気持ちで臨みました。ストレート多めに投げて、スライダー軸に自信あるコースをギリギリに投げられたので抑えらたのかなと思います。


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続いて青山学院大学の安藤寧則監督が、この日の敗戦と、3連覇のかかる28日の中央大との試合に向けての抱負を会見で語った。


ーー5月17日の対日本大戦に続いての敗戦となりました。


安藤寧則監督:うまくいかないですね。先発の児玉悠紀(4年)投手は悪くなかったですが、ヒットが続いて……。

 

「(試合の)入りが鍵になる」とは言っていますが、選手たちにしかわからないものがあると思うので、なかなか難しい。

28日は「中央と青山学院のどちらか勝った方が優勝」という試合ですが、その1勝が次の全日本選手権にも繋がっていく。その意味では、(全国制覇に向けて)越えないといけない壁だと思います。


――後続の投手も好投しました。


 安藤監督:中西聖輝(3年)はいい緊張感で投げてくれているので、次に繋がると思いますし、鈴木泰成(2年)も前回からきちんと修正できているので、1球に思いを込めて投げられていると思って見ています。

 

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――4番の西川選手(4年)は4打数無安打に終わりました。


  安藤監督:基本的に打つのは難しいものですし、(9回に最後の打者になった)西川が何とか繋いだとしても、5番の佐々木泰(4年)にも(優勝やその先に向けて)越えないといけないものがある。


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タイムリーを放ち喜ぶ小田康一郎選手(3年)


――9回に3番の小田康一郎選手(3年)のタイムリーで1点差に詰め寄りました。


  安藤監督:同点になったら面白かったと思いますが、打撃の内容自体はそこまで悪くないと思っています。


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――28日の試合に勝った方が優勝を手にします。青山学院は3連覇をかけた重要な試合になりますね。

安藤監督: いろいろな要素がありますが、どんなことがあってもお互いに負けられない戦いだと思うので、最後は負けたくないですね。

「戦国東都」と言われるくらいですし、言葉のニュアンスはありますが、「絶対に勝て!」よりも「絶対負けるな!」を大事にして送り出したいです。勝負ですから、気持ちも技術も大切ですけど、お互いに(厳しい勝負を)乗り越えたら優勝と、東都の代表として全日本選手権に挑めるわけですから、代表に相応しい戦いを見せたいと思います。

そのためには、「もう一点を取る難しさ」が、少しの差として試合に現れてくると思うので、それを埋めるためにやれることをやっていかなければなりません。

勝負なので、気持ちも技術も大切ですけど、東都大学リーグの代表として全日本選手権に挑むチームにふさわしい戦いをしたいと思います。


【今後の試合日程】
5/28(火):青学大 - 中央大  9:00 神宮球場
5/29(水):日本大 - 國學院大 9:00 神宮球場