
【J1第1節】新生チーム対決を制し、アウェイの地で白星スタート!アビスパ福岡vs柏レイソルを振り返る
明治安田J1リーグが2025年2月14日に開幕。福岡と柏は2月15日にベスト電器スタジアムで対戦し、結果は0-1でアウェイ柏に軍配が上がった。互いに監督や多くの選手が入れ替わり、新しいスタイルで臨む2025シーズン。その初陣でもある今節は、いろいろな意味で注目の1戦に違いない。今回は新シーズンに向けた新体制に触れながら試合を振り返っていきたい。※トップ画像出典/photoAC

福岡・柏、監督交代と補強で新たな成功を狙う
5年間に渡り長谷部元監督の下“堅守”をベースに戦ってきた福岡。2023シーズンはルヴァンカップを制覇するなど輝かしい成績を収めたが、昨シーズンはルヴァンカップと天皇杯を3回戦で敗退し、リーグは12位で終わった。
今季は新指揮官に金明輝新監督を迎え、これまでの堅守を維持しながらも攻撃力アップに力を入れる。新スタイルを実現するために選手の入れ替えも積極的に行い、DFには横浜FMから上島拓巳、広島から志知孝明、MFには東京Vから見木友哉、鹿島から名古新太郎、そしてFWには町田から藤本一輝を獲得した。そして、今季はクラブ創設30周年という節目の年でもある。「リーグ戦6位以上」と「カップ戦での2つ目のタイトル」を目標に掲げ、心新たにスタートを切った。
柏も昨季は明るい戦績を残せず、リーグ17位でギリギリ残留。ルヴァンカップはプレーオフラウンド敗退、天皇杯はベスト16で終わり、2年続いた井原元監督が退任した。その後任には、徳島や浦和で監督経験のあるリカルド・ロドリゲス監督が就任。攻撃的なサッカーで定評のある新指揮官の下、昨季までの“堅守速攻”からよりアグレッシブに攻める戦い方にシフトしていく。
攻撃の要だったマテウス・サヴィオや関根大輝が退団するも、その穴を埋めるべく、あるいはそれ以上の戦力を構築するために、入念な補強を行った。DFには湘南から杉岡大暉、鳥栖から原田亘、MFには浦和から小泉佳穂、FC東京から原川力が名を連ねる。主力のFW細谷真大が残留したのも大きい。クラブは今後の改革を長期的な視点で掲げており、チームの発展やタイトル獲得を目指していく。
なかなか得点に結び付かないシュート合戦
柏ボールでキックオフ。立ち上がりから柏がボールを持つシーンが目立つものの、福岡がハイプレスを仕掛けて柏陣内に押し込む。
前半4分から福岡のシュートラッシュが始まるが、なかなか得点に結び付かない。紺野和也がペナルティエリア手前から放ったシュートはゴール右に外れ、6分にウェリントンが打ったボールは相手GKに阻まれる。8分の重見柾斗のシュートはゴール左に外れ、16分の見木のシュートは相手GKがセーブ、17分の上島のシュートは相手DFにブロックされた。反撃に出た柏は、30分あたりから立て続けにシュートチャンスを作る。32分には久保藤次郎がシュートを放つが相手GKがセーブ。34分は細谷のシュートを相手DFがブロック。39分に原川、40分に仲間隼斗が放つも枠を捉えられない。43分に細谷がシュートしたボールは相手GKにセーブされてしまう。
両チームともに多くのシュートを放つものの、スコアレスで試合を折り返した。
交代策が功を奏し柏がゴールネットを揺らす
後半は前半序盤とは反対に柏が福岡を押し込み、先にシュートチャンスが生まれたのも柏だった。後半開始早々に久保がシュートを放つも、相手DFにブロックされる。しかし、柏ペースで試合が進み、その後も次々と仕掛けていく。
福岡はそんな流れを変えるべく、先に選手を交代する。13分にウェリントンからシャハブ・ザヘディへ、重見から名古へ入れ替えた。しかし、流れをキープしたい柏も交代カードを使う。20分に細谷から垣田裕暉へ、久保からジエゴ・ジャラ・ロドリゲスへ交代。すると、柏の交代策が功を奏し、30分に待望のゴールが生まれる。小泉から受けたパスを垣田がヒールパスで送ると、走り込んだジエゴがペナルティエリア左からゴールに突き刺した。これが決定弾となり、試合は0-1でフィニッシュ。アウェイの柏はシーズン開幕戦でウノゼロ勝利を飾った。
新生チーム同士の対決としては、多くの決定機を作り出せた両軍。今後決定力が上がってくれば、大量得点も期待できそうだ。
「DAZN明治安田生命J1リーグ ハイライト 福岡 vs 柏 : 第1節 」(2025年2月15日配信)より
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