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【J1第3節】FC町田vs東京V、監督城福浩が目指す「尖った」チームの真価とは?

2025年2月26日、町田GIONスタジアムでFC町田ゼルビアvs東京ヴェルディが行われた。町田は開幕戦で敗戦するも、第2節ではFC東京に勝利。対する東京Vは、開幕から2戦連続無得点で連敗中と追い込まれた状況で、町田との東京クラシックを迎えた。昨季からJ1に昇格し、2年目となる両チームの戦いを振り返る。※トップ画像出典/PhotoAC

Icon kinggear icon KING GEAR編集部 | 2025/03/19

J1の2年目に挑む町田と東京V、それぞれのチームの特徴とは

昨季、J1初挑戦でありながら、黒田剛率いるFC町田ゼルビアは、優勝争いに絡む活躍をした。無失点で試合を進め、少ないチャンスで点を決める負けないサッカーが持ち味。前節、今季初勝利を収めたその勢いのまま、連勝したいところだ。

東京ヴェルディも昨季からJ1に昇格。監督の城福浩は「尖ったヴェルディ」をテーマに掲げ、アグレッシブに戦うチーム作りをしている。東京Vにとって町田は昨季にシーズンダブルを達成された(ホームとアウェイで勝利を挙げられた)因縁の相手。開幕からなかなか調子が上がらない状況だが、屈辱を晴らす意味でも重要な対決となる。

前半戦に攻守ともにアグレッシブな戦いをした東京V

試合開始2分、ファーストチャンスが町田に訪れる。DF中山雄太がピッチ中央から空いたスペースにパスを出す。そこにFW相馬勇紀が走り込み、そのままドリブルで運び、最後はミドルシュートを打つもGKマテウスに阻止される。

9分、東京Vはロングパスを出し、ペナルティーエリア手前でFW山田剛綺が、空いたスペースにうまくボールを落とす。最後はMF齋藤功佑がシュートを打つも、GK谷晃生にセーブされた。

13分、試合が動く。東京Vがピッチ中央辺りでボールを奪い、FW山見大登が素早く運んで左に展開。FW新井悠太が折り返し、最後はファーサイドのMF齋藤がハーフボレーを放ち、ゴールネットを揺らす。1-0で東京Vがリード。解説者の水沼貴史は「(4対3の)数的有利をしっかりと生かして、ボールが来たらどうするかということを事前にイメージしていた、新井の判断がよかったです」と、解説した。

追加点が欲しい東京Vは、39分にMF齋藤が自陣からボールを運び、左サイドへパスを出しMF翁長聖へ。そして、ファーサイドにクロスを上げる。FW山田が走りこむが、町田のDF昌子源の体を張った守りにパスは通らない。東京Vが1点リードのまま、前半を折り返した。

何度も攻め続けたが、最後まで1点に届かなかった町田

同点に追いつきたい町田は50分にFW相馬がミドルシュートを放つ。しかし、GKマテウスがゴールを許さない。

一方、東京Vは相手のミスからチャンスを得る。60分、町田のバックパスをFW山田が奪ってシュート。しかしGK谷がはじき、ピンチを救った。続いて74分にも東京VはMF翁長が抜け出し、シュートを打つも、町田のDF昌子が体を張ってブロックして追加点を許さない。

同点に追いつきたい町田は、ロングボールを前線に送り、怒涛の攻撃を仕掛ける。途中出場のFWナ・サンホが83分にボレーシュートを放つも、GKマテウスが反応し、好セーブ。87分には相手がクリアしたこぼれ球を、同じく交代したMF下田北斗がミドルシュートを打つも、相手ディフェンスにブロックされる。

続く93分、町田のロングスローに最後はFW相馬がシュートを打つが、東京Vは2人がかりで防ぐ。最後95分にはコーナーキックのチャンスが訪れる。DF昌子がヘディングシュートを打つもDF谷口栄斗がギリギリのところでクリアし、1-0で終了。東京Vが今季初勝利を収めた。

城福浩のマネジメントに全力で応えた東京Vの勝利

開幕から2戦連続無得点で連敗中だった東京Vは、短期間でチームの修正を行った。監督城福浩は、自分たちのサッカーを信じて自信を持つというメンタルを整えることに重点を置いた。町田戦ではそれが功を奏し、チーム全体でアグレッシブなサッカーを見せたことが、勝利へとつながった。

守備の場面でさえDF谷口が見事なシュートブロックでゴールを許さず、他の選手も体を張って守るプレーを見せた。東京Vが1勝を手にすることができたのは、城福監督のマネジメント力が大きかったようだ。

今回の東京クラシックは東京Vの勝利で終わったが、今季はまだ始まったばかり。今季はどんな活躍を見せてくれるのか、楽しみだ。


「DAZN 明治安田生命J1リーグ ハイライト FC町田ゼルビアvs東京ヴェルディ:第3節 」(2025年2月26日)より
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