
【J1第4節】岡山と清水がJ1の舞台で再戦!今季昇格組による白熱の90分の行方は
2025年3月2日、JFE晴れの国スタジアムにて行われた岡山と清水の一戦。昨季、昇格プレーオフを制し、J1の舞台に初参戦しているファジアーノ岡山は、前節G大阪に2-0で完勝。トップクラブ相手にも通用することを証明した。対する清水エスパルスは、J2優勝を成し遂げJ1に昇格し、現在開幕3試合2勝1分と好スタートを切っている。両者一歩も譲らず白熱の展開となった、今季昇格組の直接対決を振り返る。※トップ画像出典/PhotoAC

ホームで7連勝中の岡山が負けなしの清水を迎え撃つ
ホーム戦の岡山は、前節の大阪戦からスタメンを2名入れ替え、最終ラインにDF鈴木喜丈、左ウイングバックにはジュビロ磐田から移籍し、2月23日に加入したMF松本昌也が入った。昨季から7連勝中とホームで抜群の強さを誇るなか、今節も多くのサポーターと一丸になって連勝を狙う。
一方、第3節まで未だ負けなしの清水は、今季初スタメンのDF吉田豊、2試合ぶりに復帰したMF中原輝が入り、前線には元日本代表のMF乾貴士、キャプテンFW北川航也と安定感のある選手を置いた。両チームともに4‐3‐2‐1のフォーメーションで挑む。
何度もチャンスを作るが決定機をものにできない
立ち上がり主導権を握った清水は、前半12分に最初の決定機を迎える。センターサークル付近でボールをカットした北川が、そのままドリブルで持ち込み、ペナルティエリア前からシュート。しかし、ゴール右に外れてしまう。
徐々に岡山も攻撃の回数を増やし、17分にはパスをつなぎペナルティエリア中央からMF江坂任がゴールを狙うも、相手DFにブロックされる。そのこぼれ球に反応したMF松本が左サイドからクロスを上げるが、これも相手DFにクリアされた。
清水は27分にCKを獲得。キッカーのDF山原怜音がボールを蹴り込むと、相手DFのクリアしたボールをMF宇野禅斗がダイレクトシュート。ゴールを狙うが、枠を捉えきれなかった。
続いて31分には、岡山に得点のチャンスがやってくる。MF藤田息吹からのパスを受けたMF江坂が、バイタルエリア付近から右足を振り抜き強烈なシュートを放つ。これは、GK沖悠哉の好セーブによりゴールとはならなかった。
お互いに何度か決定機を迎えたが、ディフェンスにも定評のある両チームの堅い守備でゴールとはならず、前半はスコアレスで折り返した。
清水先制で試合が動くも岡山が追い付き同点に
後半に入っても一進一退の攻防が続く。後半17分、清水に先制のチャンスが訪れる。波状攻撃をしかけた清水が粘り、ペナルティエリア深くに切り込んだDF住吉ジェラニレショーンがファールをもらいPKを獲得する。キッカーのFW北川がゴール右下を狙ったシュートは、GKスベンド・ブローダーセン選手がビッグセーブ。
大ピンチを切り抜けた岡山だったが、ここからさらに清水の攻撃が続く。22分には、こぼれ球に反応したFW北川がシュートを放つが、これもGKブローダーセンがセーブ。直後の23分、右サイドからDF高木践が上げたクロスにDF住吉が頭で合わせ、清水が先制した。
1点を追う立場になった岡山は26分、MF江坂が上げた低めのクロスにMF木村太哉が飛び込んだがゴールならず。しかし30分、CKから速いボールに反応したMF江坂が出したパスを、MF木村がヘディングで流し込み同点に追いつく。得意のセットプレーからの得点で、岡山が試合を振り出しに戻した。
その後は、両チームとも追加点を狙い決定機を作るも、ゴールを奪えずタイムアップ。J1昇格組白熱の90分は両者一歩も譲らず、1‐1の引き分けに終わった。
清水完全移籍の住吉選手、均衡を破った先制点はJ1初ゴール
今節が移籍後初先発となった岡山の松本選手は、守備の連携面はうまくいかなかった部分もあると振り返ったが、1試合目で高い順応性を見せ、木山隆之監督からも高く評価された。チームにフィットし、攻守においてのハードワークが期待される。
先制点を決めた清水の住吉選手は、これがJ1初ゴールとなった。PKを止められ流れが悪くなりそうな場面で、必死に奪ったゴールだった。昨季、広島から期限付き移籍で清水に入り、今季より正式加入となった。高い身体能力を活かしたスピード、フィジカルはこれからの清水躍進にとって欠かせない存在となりそうだ。
また、チームの危機を何度も救ったGKの沖選手は、非常に頼もしい存在になってきていると秋葉忠宏監督 からの信頼も厚い。今後のビッグセーブにも期待したい。
「DAZN 明治安田J1リーグハイライト岡山vs清水:第4節」(2025年3月2日)より
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