
【J1第6節】攻防が続く白熱の対戦!広島 vs 柏の見どころ
2025年3月16日、エディオンピースウイング広島にて明治安田J1リーグ第6節の広島 vs 柏が開幕。今季ここまで無敗の広島と、前節は鹿島に1-3で敗れて初黒星を喫した柏が一戦を交わす。結果は1-1の引き分けに終わり、勝点1を分け合う形となった。※トップ画像出典/PhotoAC

上位争いによる“攻撃的守備”vs“ポゼッション”の攻防
両者の過去対戦成績は27勝12分け22敗と柏の勝ち越し。開幕以後、負けなしだった柏は前節、鹿島アントラーズと対戦し鹿島のレオ・セアラにハットトリックを決められ初黒星を喫した。リカルド ロドリゲス監督が就任した現体制の柏のスタイルは、ポゼッションサッカー。FW垣田裕暉は、直近5試合で2得点2アシストを記録していることにも注目したい。パワフルにゴールへ迫るFWをうまく使って1つでも多くのゴールを重ね、なんとしてでも勝ちたいところだ。予想フォーメーションは3-4-2-1。直近のリーグ戦からのスタメン変更は2人。DF田中隼人、FW木下康介が外れ、DF犬飼智也、FW渡井理己が入る。
広島はリーグ戦では無敗。AFCチャンピオンズリーグ2で6-1で大勝したが、本来は出場資格のなかったFWヴァレールジェルマンが出場したことにより、違反となり没収試合による0-3に変更された。そして第2戦は1-1の引き分けとなり敗退となった。シンガポールからの移動も含め、準備期間は3日。連戦となり精神的にも肉体的にもコンディションが整いにくい中で、上り調子の柏と対戦を迎える。
ミヒャエル スキッベ監督が就任してからの広島は、堅守速攻のカウンターサッカー。GKからじっくりとパスを繋いでくる柏は、広島の前線からのプレスにも動じずにスタイルを貫いてくるだろう。そこで競り勝てば一気にゴール前まで進出してくる。両チームとも、バリエーション豊富な攻撃を仕掛けられるチームなので、ゴール前の攻防が多くなることは必至と言えよう。
予想フォーメーションは柏と同じ3-4-2-1。直近のリーグ戦からのスタメン変更は2人。MF新井直人、MF井上潮音が外れ、MF中野就斗、MF中島洋太朗が入る。
柏の小屋松知哉がネットを揺らすもVAR判定でゴール取り消しに
前半はスコアレスドローで終わった。システムは互いに3-4-2-1ということもあり、1対1で上回ったほうが敵地へ前進していくという場面が繰り返されていた。序盤は広島の勢いが勝っていた。前半4分、右サイドからMFジャーメイン良がドリブルで前進し、そのまま持ち運んでクロスを供給するが、柏・DF原田亘にクリアされてしまう。その後も、前半5分、最初にコーナーキックを獲得したのも広島。左サイドから広島MF東俊希がクロスを入れるも、柏のDF犬飼にクリアされるなど柏の守備も目立った。その後は徐々に柏の武器であるポゼッションが続いた。しかしゴール近くには広島のDFの最終ラインがしっかりと体を張っているので柏に自由を許さない。柏は、前半37分、左サイドからDF小屋松知哉がドリブルで前進し、ペナルティエリア内まで持ち運んでクロスを供給するが、DF荒木隼人にブロックされる。その後もDF小屋松がペナルティエリア内でシュート性の折り返しがファーに流れると、これをMF久保藤次郎がダイビングヘッドで押し込む。先制点を決めたように見えたがVAR判定の結果、MF久保のオフサイド判定となってしまう。
柏のカウンター発動!FW細谷真大が今季初の同点ゴールを決める
後半も互いに選手交代なしで臨んだ両チーム。最初に仕掛けたのは柏のFW垣田。ハイラインの背後へ完璧に抜け出したが、ここは必死の戻りを見せた守備陣のカバーに遭い、シュートまで持ち込めず。さらに、51分にもボックス中央でシュートを放ったFW垣田がゴールを揺らしたが、今度は直前のDF小泉佳穂のハンドを取られてゴールにならなかった。この直後、今度は広島にチャンスがやってきた。中野のロングスローがDF犬飼の右手に直撃し、ハンドでのPK判定だったが、オンフィールド・レビューにより判定が覆る形となった。
72分、中央での繋ぎからFWジャーメインが右サイドでフリーのMF越道草太に展開。MF越道はファーからクロスを上げると、走り込んだMF東の左足ダイレクトボレーシュートはクロスバーの内側を叩いてゴールネットに突き刺し、先制点を決めた。
前半同様、時間の経過とともに柏がチャンスを作る。柏はDF小泉、FW垣田を下げて切り札のFW細谷真大、FW木下を続けて投入すると、86分、高速カウンターで押し込む。最後ファーに走り込んだFW細谷が冷静にワンタッチをしてゴールネットへ流し込み、同点に追い付いた。
白熱したシーンが続く上位対決に相応しいハイレベルの一戦は1-1で幕を閉じた。
「DAZN明治安田生命J1リーグ ハイライト広島 vs 柏: 第6節 」(2025年3月16日配信)より
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