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【J3第6節】リーグ最少失点の沼津が今季初黒星。快勝の鳥取は今季初白星を飾る

明治安田J3リーグは第6節まで終了。前節の雪による延期やミッドウィークに行われたルヴァンカップへの参戦など、各チーム一律ではない状況の下で全カードが開催された。今季無敗だった唯一のチームが黒星を喫したり、未勝利だった3チームが揃って白星を飾ったりと、見どころが目白押し。今回はそんな第6節の試合結果をまとめつつ、「沼津 vs 宮崎」「鳥取 vs 岐阜」の2試合を振り返ろう。

Icon kinggear icon KING GEAR編集部 | 2025/03/26

第6節(3/23開催分)試合結果

第6節が3月23日に開催され、結果は下記の通りとなっている。首位のFC大阪は前節に今季初黒星を喫したが、コンディションを落とすことなく今節は金沢相手に勝利。また、2位の栃木Cも讃岐を破り、揃って勝点を13に伸ばした。なかなか白星に手が届かなかった松本と鳥取、琉球の3チームは、いずれも今季初勝利を飾る。特に消化した試合数が少ない松本は一気にジャンプアップする可能性もあるため、この勝利が上昇への足掛かりとなるか注目していきたい。

3/23開催

・八戸 3-2 高知
・松本 2-0 相模原
・長野 2-0 福島
・沼津 0-1 宮崎
・FC大阪 1-0 金沢
・奈良 3-1 群馬
・鳥取 3-0 岐阜
・讃岐 0-1 栃木C
・鹿児島 1-0 北九州
・琉球 2-1 栃木SC

沼津、無敗消滅するもリーグ最少失点を継続

主力選手の流出や大卒含む若手選手の獲得により、様変わりした顔ぶれでJ2昇格を目指す沼津。前節までの戦績は1勝3分。勝利が少ないながらもリーグ唯一の今季無敗チームとなっており、失点の少なさは目を見張るものがある。そんな沼津は今節ホームに宮崎を迎え、開幕戦以来2勝目獲得に挑んだ。
沼津ボールでキックオフ。立ち上がりから一進一退の攻防が続き、互いに際立ったチャンスを作れないまま進む。ようやく前半12分に藤井建悟がシュートを放つが、枠の上に外してしまった。前半終了間際には立て続けにシュートを打たれるも、GK渡辺健太が好セーブを連発してゴールを割らせない。そのままスコアは動かず0-0で試合を折り返す。
後半は序盤から両チームともに積極的にシュートまで持って行くが、なかなか得点には繋がらない。15分の時点でのボールポゼッション率は50/50。この数字からもいかに拮抗した内容なのかが分かる。しかし、21分に相手が先制点を獲得。ペナルティエリア手前からロングシュートを放たれ、GK渡辺を越えてゴール上に決められてしまう。その後選手を入れ替えながら反撃のチャンスを伺うが、得点は生まれず0-1で宮崎に軍配が上がった。
この結果をもって沼津の今季無敗は消滅したものの、失点数はリーグ最少をキープ。しかしその一方で、得点数はリーグで2番目に少なく攻撃精度に課題があることも明らか。堅守を継続しつつ得点力を向上できれば、悲願のJ2昇格への道もおのずと開けるだろう。

鳥取が3発無失点で今季初白星! 上位浮上のきっかけを掴む

昨季はリーグ2番目に多い失点数で13位に終わった鳥取。今季は守備の再建に取り組むも、第5節までですでに7失点。2分3敗の未勝利と苦しい戦績だ。得点は第3節に八戸から奪った1点のみ。2013年以来のJ2復帰を実現するためにも、まずは1勝したいところ。今節は同じくリーグ下位に低迷する岐阜とホームで対戦する。
予想フォーメーションはともに3-4-2-1で、直近のリーグ戦からスタメンを鳥取は3人、岐阜は4人変更した。鳥取ボールでキックオフ。序盤は相手陣内でプレーする時間が続くが、先にチャンスを生んだのは岐阜だった。前半6分、ミドルシュートを放たれるが、GK高麗稜太が左に大きく飛んで的確に弾く。ボールに勢いがあっただけに、肝を冷やすシーンだった。鳥取も負けじとチャンスを作り、温井駿斗がロングシュートを打つ。しかし、相手GKに阻まれてしまう。アディショナルタイム2分が経過し、スコアレスのまま前半終了となる。
後半に入っても接戦が続いたが、とうとう鳥取が試合を動かす。19分、普光院誠が入れたクロスを二階堂正哉が頭で合わせて先制に成功した。勢い付いた鳥取は、そのわずか5分後にも追加点を獲得。吉田伊吹が打ったシュートを相手GKが弾き、そのこぼれ球を清水祐輔が押し込んだ。前節までの得点不足を取り戻すかのように、さらに42分には普光院がダメ押し弾。終盤の岐阜の猛攻から最後まで耐え抜き、3得点無失点で待望の今季初白星を飾った。上位浮上のきっかけを掴んだ鳥取は次節福島のホームに乗り込むが、今節の勢いのまま連勝を果たせるのか、注目だ。

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