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J1最年少記録更新!ドイツで活躍する“佐野海舟”のドイツ密着取材

サッカーJリーグが開幕し第4節まで終了。リーグ序盤の様々な注目トピックと、ドイツブンデスリーガで活躍する期待の選手を槙野智章氏が紹介する。※トップ画像/(C)AbemaTV,Inc.

Icon kinggear icon KING GEAR編集部 | 2025/03/15

J1最年少出場記録を中学生が更新

J1出場を中学生ながら達成したのはFC東京のMF北原槙選手だ。

3月1日の第4節FC東京対鹿島アントラーズ戦において後半38分から途中出場し、15歳7ヶ月22日でデビュー。2004年3月に森本貴幸選手が記録した15歳10ヶ月6日を抜いて、J1リーグ最年少出場記録を達成した。

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(C)AbemaTV,Inc.

この快挙を槙野は「このニュースはもっと取り上げてもいい。どれだけすごい事なのかもっと皆さんに知って頂きたい」と語気を強めると「当時の森本選手はもの凄い選手がいると評判になってデビューしたが、北原選手はまだそこまで知られていない中でポッと出てきた。自分も正直あまり知らなかった。でも21年ぶりに記録を塗り替えて凄いと感じている。J2、J3でなくいきなりJ1なところが凄い」と驚いた様子で語った。

海外では、中学生がトップリーグに出る事はあるのかの問いに槙野は、「いや、ないですね。基本的に海外はトップチームの下にあるセカンドチームというカテゴリーに出場するという形になる。海外で活躍する久保建英選手も衝撃の中学生Jリーグ出場だったが、あれはJ3だった。いかに凄いかということが分かる」と述べると、自身がユース時代の経験を、「プロチームと試合をすると足が震えるし、普段当たり前にできる事ができなくなる。それをやってのけて評価を得て、出場を果たしたという事が凄すぎる」と絶賛した。

今後の北原の活躍については「大いに期待できると思う。攻撃的な選手だし、ボールを扱うテクニックもある。これまでも若くして注目されデビューした選手は多いが、下部カテゴリーに落ちていく選手が多い。このプレッシャーに打ち勝つ努力を重ねて活躍を続けて欲しい」とエールを送った。

J2順位に異変?J3昇格チームが大健闘、J1降格チームが大不振

第4節終了時のJ2の順位表をみると、昨年J3から昇格した大宮アルディージャが4連勝で2位と大健闘中だが、J1から降格したサガン鳥栖とコンサドーレ札幌がまだ勝利無しで下位に沈む大不振だ。

この成績について槙野は、「この順位だけを見ると驚く人も沢山いると思う。しかし、J2は世界でもかなり厳しいと言われるリーグで、1勝が出来ないと前年J1から降格した実力のあるチームでも、沼にはまってしまい、抜け出す事が難しくなる。監督も選手もJ2用の戦い方をしなければいけない。ボールのポゼッションを重視するのか、ロングボールでチャンスを作るのか、J2というカテゴリーに合わせて戦略を変更する必要がある」と分析し、大宮について「新しくなったチームが上位にいるということはサッカー界についてはポジティブな事と考えてよい」と評価した。

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ドイツブンデスリーガで日本人対決

3月15日に行われる予定のドイツブンデスリーガにおいて、堂安律選手のフライブルクと佐野海舟選手のマインツが対戦する。現在3位のマインツと5位のフライブルクは4位以内のチャンピオンズリーグ出場をかけてしのぎを削っている。

この試合の見どころを槙野は、「間違いなく見逃せない試合になる。両チームとも両選手ともかなりコンディションがよい。ここは負けられない戦いになる」と指摘し、日本人選手について「堂安選手はチームトップの8ゴールをあげている。ボールを持って点を取るだけでなく、守備の強度もあがっている。攻撃だけでなく守備の存在感も増している。佐野選手は激しくボールを奪える強度の高いプレーが持ち味。日本人選手が海外の選手とフィジカルで渡り合えている。初めての海外で、ブンデスで、強豪チームでそつなくプレーをこなしているのがとにかくすごい。間違いなくチームの躍進に貢献している」と語った。

ブンデスリーガ、マインツの佐野を密着取材

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(C)AbemaTV,Inc.

初の海外挑戦となった今シーズン、ボランチとしてレギュラーの座を獲得し、現在好調をキープしているマインツにとって欠かせない存在となったのが佐野だ。ここまで開幕から25試合のすべてにスタメン出場している。

去年8月にチームに合流した佐野は、「マインツの街にはよく出かける。散歩だったり、カフェに行ったりする。景色も凄く綺麗」と街の様子を語ると、ブンデスの日本人選手について「小さい頃からドイツのサッカーを見ていた。ドルトムントの香川真司選手とかめちゃくちゃ見てました。あの活躍はやばかったですね。自分もその舞台に立って、あれは本当に凄いことだったんだと感じる事が出来た。岡崎慎司選手もマインツでプレーしていて、同じ日本人としてプレッシャーもあるが負けないように頑張りたい」と述べた。

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「自分はブンデス1年目、これまで戦ったことの無いスタジアムとチームと選手が続く。どれだけ準備ができるかで勝負は決まる。試合前後の分析と対策を大事にしている。攻撃でも守備でもチームの中心になれるような選手になりたい」と語った。静かな口調だが、そこには強い思いが込められていた。

序盤から話題沸騰のJリーグと海外リーグ。今シーズンもサッカーから目が離せない1年となりそうだ。


「ABEMAスポーツタイム#77」(2025年3月9日配信)より

※記事内の情報は配信時点の情報です